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脳動脈瘤 その13 脳動脈瘤の症状: 突然の頭痛に注意!

2020年04月19日 | 動脈瘤
みなさん、こんにちは。
コロナウイルス蔓延による巣篭もりもちょっと疲れてきましたね。
でももう少し頑張りましょう。今日は全国の新規診断患者数が昨日より少なかったようです。
まずはあと2週間ちょっと、みんなで力を合わせましょう!

さて、先日、未破裂脳動脈瘤の症状として最初に「物が二重に見える」というものを紹介しました。
しかし、未破裂脳動脈瘤がもともと診断されていた人の場合、一番心配なのは頭痛だと思います。
たしかに、頭痛には最大限の注意を払うべきですが、心配のない頭痛もあります。
では脳動脈瘤が破裂した時にはどんな頭痛が起きるのか、紹介したいと思います。

脳動脈瘤が破裂した時の頭痛には大きな特徴があります。
それは「突然に」痛くなる、ということです。
夕方になったらだんだん頭が痛くなってきた、という感じの痛みではなく、
「朝のニュースのテーマソングが流れていた時に、急に痛くなった」
とか
「ハンマーで殴られたような突然の頭痛」
という感じの頭痛です。
この「突然に痛くなる」というのがポイントです。
もしもこのような頭痛があった時にはすぐに救急車を呼んで脳外科の専門医を受診してください。

ただし、痛みの程度はさまざまです。
「割と軽い頭痛だった」という方もいますし、
痛みを訴える間もなく倒れてしまうこともあります。
これは出血の程度によって違うのです。
また、大きな破裂の前に、小さな出血を起こすこともあります。
この場合、軽度の頭痛の時点で病院を受診して、診断と治療が迅速に行われれば難を逃れることができることになります。

そして、もう1つ注意すべきなのは、最初の出血から6時間以内に再破裂をすることが多い、ということです。
ですから、頭痛をそのままにしてしまうと、最大のチャンスを失ってしまうことになります。

突然の頭痛はすぐに脳外科専門医へ!!!
覚えておいてください。





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