松楠山(235m)とそれに連なる正面山(236m)の山裾を巻くように上り、
福林湖あたりでサミットを迎える線路跡の道は途中殆ど人と行き会うことがない。
茶屋児島自転車道1号線もこの辺りは自転車・歩行者の専用道と言うわけでもなく、
地元の生活道路の一部となっているが、まれに車が通るだけの寂しい道である。
そんななか、自転車に乗った男女二人連れとすれ違い、あいさつを交わしたのが、
なぜか懐かしく、ほっとした出来事である。
「前山遺跡」「瓶焼谷窯跡群」と書かれた白い案内柱を見ながら進み、高速
道路を潜り少し下った先に「福林湖」が見えてきた。
左手は白いガードレールで隔てられている県道21号で、周辺は信号機や民家も
少ないせいかどの車も制限速度以上の速さで、ビュンビュンと駆け抜けている。
ここには県道を行くドライバー用の休憩所が道路脇に設けられている。
この廃線道の児島までのルートなら、五分の三程が過ぎたと言った辺りである。
ここまで左程厳しい上りもなく疲れを感じていると言うわけでもないが、ここ
まで休めるような場所も無かっただけに休憩には丁度良い。
稗田駅跡を過ぎた辺りから先は人家や行きかう人もなく、不安になるような
寂しいばかりの「福林湖」越えを終える。
ここから下り始めると沿道にも人家が戻り、左手に大池を見ながらさらに下る
と稗田の集落である。
ここまで食事処やコンビニ、自動販売機からも見放されていたが、県道276号
を越えた辺りでようやく営業中の喫茶店を見つけ、遅い昼食にありつくことが
出来た。(続)
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