宇高連絡線の廃止により、宇野線の終着駅・宇野駅は港から後退した地に
小さく作り替えられた。その結果生まれた広大な跡地は再開発が進み、緑地
公園に変わった。公園内の旧駅舎の有った辺りには「愛の女神」と名付けら
れたアートモニュメントが設置されている。
その先海を見下ろす地には、産業振興ビルが建っている。
ビルの屋上には、無料で入れる展望台が有り、ここからは宇野の街が一望で、
かつての海上航路に思いを馳せ、その先の高松まで見通すことが出来る。
近頃では隣接する広大な遊休地に入浴施設「瀬戸内温泉たまの湯」が出来、
更にその横に観光客の宿泊ニーズに応えるホテルの整備計画の検討も進めら
れているようだ。
又港前の築港商店街もリニューアルし、同市出身の漫画家・いしいひさいち
とのコラボレーションを企画するなど、嘗ての輝きを取り戻そうとイベント
の開催などの動きも見られるそうだ。
港には昔からの離島に向かうフェリー乗り場や、唯一残った四国に向かう
フェリー会社の乗り場桟橋も有るが、その周りは再整備され、かつて連絡船
が接岸した辺りに、3万トン級の大型客船が接岸できる近代的な県下最大級の
バースが作られた。
かつて四国連絡の人々で賑わった港町は、一時廃れてしまったが、今では
大型客船の積極的な誘致を行っているという。
船で訪れる外国人観光客相手に活路を目指し、船から列車に乗り継ぐ旅や、
ここでしか体験できないオンリーワンのおもてなし策なども検討していると
いう。(JR乗り潰しの旅・宇野線・完)
次回から「春をまつ 上高地」が始まります。
「片上ひなめぐり」「井原鉄道井原線」
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