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「青柳家」「石黒家」など角館を代表する武家屋敷などを見た後、桧木内川の土手に出た。
春には咲き誇る桜の並木も深い雪に埋もれて休眠中、あたりは静まり返っている。
明るい日差しに雪の反射がまぶしい。風も無く穏やかで雪見の散歩も悪くない。
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武家屋敷通りからは少し外れるが、田町上丁に有る「新潮社記念文学館」は文芸ファンに
はお勧めのスポットだ。
静かな館内では、明治以降の近代文学の歴史に触れることが出来る。
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角館12時49分発のこまちで盛岡に向う。
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列車は暫く走ると奥羽山脈越えに備え、少しずつ登り始める。
この頃から、車窓は横殴りの雪で、景色は見えにくくなり、厳しい自然に晒される山岳
地帯の様相を呈してきた。
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15分ほどで田沢湖に到着する。
水深が423.4mで日本一と言われる田沢湖への観光の玄関口だ。
又、鄙びた秘湯の風情が人気を呼んでいる乳頭温泉へはここからバスが出ているらしい。
田沢湖を出て、やがてそのピークで山脈をトンネルで抜けると、今度は急坂を下る。
ここら辺りは本当に山の中と言う感じで、線路際に民家を見ることは殆ど無い。
普通列車さえ僅かしか走らない事情が良く解る。
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列車のスピードも極端に遅くなり、凡そ新幹線とは思えないゆっくりとした走りと成る。
雫石、小岩井を過ぎ、少し開けた平地に市街地が広がれば、盛岡はもう近い。
盛岡からは同じルートを、引き返す。
14時10分発の数少ない普通列車で、角館まで戻る。
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ここから大曲までは、往路を普通列車で来たから今度は新幹線を使う。
なんとも効率の悪い乗り方だ。
もう少しじっくり時間をかけて検討すればまだ他に方法も有ったであろう。
大曲からは奥羽本線を乗り継いで新庄へ。
ここから新幹線で山形へ向い今日の予定は終わる。(続)
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