簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

豪雪地帯(JR乗り潰しの旅・大糸線)

2021-06-21 | Weblog
 駅に戻り折り返しの10時4分発糸魚川行きで、終着の糸魚川を目指す。
到着したキハ120型の車内は暖房が良く効いて暖かく、外の厳しい寒さが
嘘のようだ。
乗り込んだ乗客は極めて少なく、地元と思われるご老人や、鉄道ファンら
しき男性、外国人女性のグループを入れても10人に満たない。



 南小谷からの終点糸魚川まで、鉄道の営業キロで言えば残り35㎞余り、
路線は日本海に流れ下る姫川にほぼ沿って進む。
 途中の中土も北小谷もホームは雪に埋もれ、定刻に到着したものの乗
客の乗り降りもなく、列車は直ぐに発車する。



 北小谷を過ぎると県境を越え新潟県に入る。
この辺りは過疎地域なのか、山又山で、人家も乏しく、心なし駅間も長く
成ったような気がする。



 沿線は、中央地溝帯の谷間であると同時に豪雪地帯である。
姫川は中流域から下流域に向かうが、益々白一色の世界で、姫川さえ凍り
付いているようだ。
 車窓から眺める雪景色は、旅の慰めとしては申し分ない。
が、厳しい自然の仕打ちは、時に大きな災難をもたらし、嘗ては大雪によ
る長期間の運休や、雪崩の危険等で運休された事もしばしば発生している。



 また、鉄道の強敵は雪のみではない。
雨も降り続ければ穏やかな姫川は、一転暴れ川と化し、大洪水を引き起こす。
平成7年豪雨では甚大な被害が発生し全線の復旧に2年余りを要している。
加えてこの地勢は、断層地震の発生も多い。



 大糸線は、これまで幾度となくそんな自然の驚異に曝されて来た。
自然の猛威に翻弄されても尚、その都度立ち上がってきた。
運休と復興を何度も繰り返しながら、健気に今も元気に生きている。
こんなローカル線は、何としても応援したい。例え微力でも。(続)




にほんブログ村 旅行ブログへにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする