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植物の不思議な話(8)




「クライドルフの世界」

Bunkamura ザ・ミュージアムの
「クライドルフの世界」(7月29日までです。)、
久しぶりに娘と展覧会に出かけました。
スイスの高山植物や自然界の妖精などが
優しいタッチで描かれています。
表面的に見れば、かわいらしいメルヘンの世界なのですが、
私には、目に見えない世界への敬いという、
深く大切なメッセージが込められている、
スピリチュアル・ワールドのように感じられました。
自然界の目に見えない部分を
おとぎ話や、童話の世界のことだけで片付けたり、
軽んじたりする、物質的な価値観が、
今日の環境破壊や、人間の心の荒廃、
そして原発事故にまでも、
繋がっていると、私はいつも思っています。
1、は図録です。
2、は私の一番のお気に入り、「夜の音楽」という、
  コオロギの絵です。
  ヌカキビのような植物が、とても美しくて、
  優しくて、それと調和したコオロギの演奏が
  画面から溢れ出ているようで、切ない気持ちになりました。
3、は二番目のお気に入り、「キングサリ」の絵です。
  キングサリの園へ引き込まれるような気がします。
4、は3番目に気に入った、「運命」です。
  人生を象徴するような、一本道を歩く小さな人影と
  手前の左端には優しい妖精の姿があります。
  何となく風景が懐かしく、生きて行く
  孤高が感じられて共感する作品です。
晩年の作品には、死後の世界を描いたものもあり、
神霊的な世界を模索された方なのだと思いました。
若くして、姉、数年後に祖母、弟、母などを、立て続けに
亡くしたことが深く影響したのかもしれません。




昨日の新聞各紙で、原発作業員に方たちの
線量計に、鉛のカバーをして線量を少なく見せかける工作を、
下請け会社が行なっていたと報じていました。
作業員の方達は、常に危険と背中合わせで働いて
いらっしゃるのに、その上また、
故意にそんなことを強要するなんて....驚きました。
いじめの事件などもそうですが、本当に人の心の
荒廃を感じずにはいられません。
やはり、目に見えないものへの敬いを忘れてしまうと、
バレなければ何をやってもいいとか、
物やお金がたくさんあることだけが幸せとなり、
利己主義に走ってしまいます。
昔は、誰も見ていなくても、神様が見てるとか、
お天道様が見てるとか、信じて暮らしていたと思います。
その頃は、もっと人の命や自然を大切にしていたと思います。

























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