倉敷自然史博物館でお飾り作りの講習会があって、子どもと参加しました。暮れになると毎年決まってお座敷に藁を広げ、黙々と自宅用のお飾りを作っていた父がもういなくなって、気がつくと何も教えてもらっていなかった・・・・でも、こうして地域の方に教えられて、お飾り文化は我が家に少しだけ残った、そういう体験でした。
どんなテクニックなのかと楽しみに参加しましたが、あまりに難解で、理解するのがやっと、作業についていけません。細かい作業を写真に撮ることはできませんでしたので、ほんの一部をご紹介します。
お飾り用に収穫された、穂の出る前の若い藁。これから編む部分を水で湿らせて木槌で叩いてやわらかくし、右縄・左縄の網目の方向が左右対称に外から内に向くように組んでいきます。
グラマラスな形にするために芯に丸めた藁を組み込んだりして、ひねりの方向を確認しながら仕上げます。藁を扱ったこともない人が、そんなに簡単にできる作業ではなく、途中で暗澹とした気持ちになりながら何とか形にできました。ここに、昆布・ウラジロ・ホンダワラ・ダイダイをつけたら完成です。家によって、地域によって、形もつける飾りも違うようです。
一方歳末の商店街の八百屋さんでは、きれいなお飾りがたくさん天井から吊り下げられていました。売り物のふっくらと立派で美しいこと。やっぱり買えばよかったかなあ。