雀の手箱

折々の記録と墨彩画

例会

2012年11月28日 | できごと

 このところの冷え込みと、一日おきのような雨風でほとんどの葉を落としてしまった錦木が、先日の提出作品に緊張感がたりないという批評に応えて描き加えてみました。

 連れ合いの病院通いで更新を怠っていたので連続してのUPです。

 甘夏柑の黄色もずいぶん濃くなってきました。藪椿は小さな蕾をつけ始めています。

 

 

 


鬼箭木

2012年11月23日 | すずめの百踊り

 鬼箭木と書いてニシキギと読み、俳句では晩秋の季語ですが、紅葉の美しいことで持て囃されるこの木は、私の感覚では冬の到来を告げる木です。庭の2メートルほどの紅葉は、気温が下がるごとに多様の色彩の変化を見せて散っていきます。一様に紅に染め上がるときよりも少し前の姿が好きですが、すぐに変貌して自ら愉しむかのようです。オレンジ色の弾けた実もたのしく、裸木になって、ごつごつした幹だけの姿は、やはり鬼箭木がふさわしいかもしれません。

 雨上がりの今日はもう赤のグラテーションだけになってしまいました。今月の剪定にやってきた庭師の邪魔になりながら、好みの枝を探してのお遊びです。

 気取った鬼箭木より、錦木の表記の方がストレートで好みです。それに、謡曲「錦木」や、古歌の「思ひかねけふ 立初る錦木」を連想して、ほのぼのとしたロマンを辿ることができますから。

 

 


大英博物館 古代エジプト展

2012年11月20日 | 雀の足跡

 小春日和に誘われて、福岡市美術館で開催中の古代エジプト展に行ってきました。
 平日にもかかわらず並ぶほどではないもののかなりの入場者でした。

 チラシに語りつくされている内容は、紀元前1500年などという途方もない時空を飛び越えて鮮やかに蘇ってそこにありました。
 三十数年前、エジプトはカイロの博物館で見た多数のミイラや、黄金のマスクなど、明るい部屋で無造作と言っていいほどの雑然の中で見学したのとはちがい、照明を落とした整然とした展示と解説で2時間、異空間をただよっていました。

 門外漢ですので、展示場内に置かれていたNHKのジュニアのためのガイドがちょうどよく、古代文字ヒエログリフの解説や、五十音図との対応図、オシリス神をはじめとする神々の名前とその役割など興味を持ってながめました。詳しくお知りになりたい方は、わかりやすい解説と画像をこの特別展のための展覧会公式ホームページでごらんください。

 入場券やチラシの画像はアヌビス神に支えられた死者の棺に「口開けの儀式」をしている場面です。死後の世界に関して人間が思いつくことは、似通っていて、始皇帝の想いや、仏教の経文や、しきたりなど共通するものがあると感じいりました。

 

 

 

               美術館から秋色の装いの大濠公園への出入り口


蕪を描く

2012年11月15日 | すずめの百踊り

  法要でお寺へ出かけることがつ続いていました。年末のお十夜の供養が終り、もうこれで今年は打ち止め、千秋楽と願いたいものです。

 根菜類が味を増して、お魚が美味しい季節です。朝の修業はそれでも続けていますので、それらのなかから、蕪をいろいろ描いた中で、自分では気に入っているものを記録にとどめます。

 

 


深みゆく秋

2012年11月09日 | 日々好日

 庭のそこかしこの石蕗が存在を誇示して黄色の色も鮮やかに咲き誇っています。

 庭のいろは紅葉も来週あたりが見ごろかと思います。

 やっと体調もよくなってきたので、今日は久しぶりに美容院にでもと出かける気になりました。

 帰りに立ち寄った弟のところで、思いがけず光悦書の新古今集歌巻の断簡に出会いました。

犬も歩けば棒ならぬ眼福でした。

 限りあればしのぶの山のふもとにも落ち葉がうへの露ぞ色づく 

と読めました。

                          

 

    


唐津くんち

2012年11月03日 | 雀の足跡

  

 爽やかに晴れ渡った秋空に誘われ、思い立って久しぶりに唐津くんちに出かけました。

 漆の一閑張りの曳山が、威勢よく城下町を「エンヤ、エンヤ」の掛け声と、優雅な篠笛を中心にした囃子に乗って駆け抜けていきます。2日の宵山から4日まで開催の唐津神社秋季例大祭の行事です。九州でも長崎くんちと並んで有名な祭りで、曳山の行事は国の重要無形民俗文化財に認定されています。

 車で便利になった高速道で2時間足らずですから、何度か出かけていますが、年代を経た祭りは華やぎの中にも重みがあります。

 曳山展示館の中で見るのと違って、14台の山はそれぞれ、今日は秋晴れの下、生き生きと晴れやかでした。年々盛んになっていく様で、見物の人出も50万とか。今では曳き子も数が増え、衣装も華やかになっていました。今回は混雑するなか、事故があってはと人込みを避けて西の浜の引き込みのハイライトはパスして、中継で見ました。

 唐津観光協会のサイトから、囃子の音色や、動画をお楽しみください。