雀の手箱

折々の記録と墨彩画

やはり、魔の1月

2016年01月27日 | できごと
 今年もやはり1月は私には,魔の月でした。
 21日、リビングでバランスを崩してよろけた夫が転倒した拍子に大きな一枚ガラスを割ってしまいました。今回は頭頂部を切って血を流してしまったので驚きました。
 滅菌ガーゼで消毒してみると、流れ出た血の割には案外傷も浅いようで、抑えてもチカチカしない、痛みもないというので、簡単な処置をして様子を見ました。散らばったガラスの破片などを片づけ、差し当たって寒さ対策をしなくてはならないので、コンパネの大きな板をどうにか運び込んで風よけとし、出入りの工務店に手配をしました。

 ガラスも入り一段落した翌日、今度は夜、12時半ごろ廊下でざわつく気配に目を覚ますと、牛乳を飲もうとして、冷蔵庫のあたりで転んだと言って顔から血をしたたらせていました。
 傷口は眉尻の上あたりで、アルコールで拭いてみると、かなり深く切れていました。翌日が定例の週1回の受診日だったので夜明けを待って車を走らせました。縫合の手術や、前のガラスの事もあるので一応CTスキャンでの検査もありましたが幸い異常はないようでした。
 手術中も右足がつって痛いというので、点滴の中に鎮静剤が入れられました。ところがこれが効きすぎたか、睡眠不足のせいか、11時にすべて終わった縫合でしたが、いつまで待っても目が覚めないので、急遽入院の手続きをして、明日退院させてもらいますといって、5時に私は帰宅しました。
 騒ぎでテレビも、新聞もよく見ていなかったので、翌日24日が40年ぶりの大雪になることに気づきませんでした。日曜日は、どこのタクシーも、本日は営業していませんと断られ、途方にくれましたが、いかんともできません。
 月曜日、個人営業の介護タクシーが、チェーンをつけて迎えに行ってくれました。
 主治医から、今の状態で自宅で生活するのは無理だから、ケアマネージャーと相談して、ショートステイを探すようにといわれ、いくつか推薦された中の、「パレス穴生」に一室だけ空きがあって入居できました。
 広い部屋(16畳)に大きなテレビや冷蔵庫、革張りソファー、机、椅子、洋服箪笥など配置され、洗面所やトイレも設備がよく、緊急なのでと快く受け入れてくださいました。当分は安心です。
 私もやっと安眠できるので、少し元気が出てきました。こうした変事があると自分の老いを切なく自覚させられます。






       1月25日の庭の蹲、雪は解けかかっているのに氷柱は頑固に形を保っています。

冬の実り

2016年01月19日 | できごと
 裏庭の片隅や、車庫のそばでは柑橘類が色も鮮やかな黄色の実を結んで目を愉しませてくれます。
 金柑は喉のためにいいからと、2度ほど甘露煮にしました。夫の好物なのでまだこれからも煮るつもりです。ワックス掛けも消毒もしていないので、安心して食べられます。
 甘夏柑は、一年分のマーマレードを作って友人へのプレゼントにして、あとは冷凍保存していましたが、今は皮を刻む作業が指の不自由のため、娘が来ているときに刻んでもらうので、量も少なくなりました。
 それでもラム酒や、コニャックでと鍋ごとで香りづけを分けたり、コアントローを効かせたりと愉しんでいます。たっぷり蜂蜜を使った少しほろ苦さを残した手作りの慣れ親しんできた味は、買い求めることは無理なので何とか瓶詰を並べています。
 もっとも今はその大半はサラダやジュースに回っていますが。
 カボスも同様で、斜面に植えられていて、収穫も絞る作業もむつかしくなり、取り残しが揺れています。、熟れすぎてしまいました。













冬の香り

2016年01月14日 | 日々好日



 齢を重ねて、嗅覚も鈍くなってきているのですが、それでも蝋梅の上品な香りにはゆったりとした満足感を味わいます。蝋細工さながらの花は、もう盛りを過ぎていますが、この季節一番の香と楽しんでいます。
 水仙も次々に花を開き始めました。蝋梅には劣るものの、懐かしさを誘う香です。

 柑橘類は今は稔りの季節で香りはありませんが目を愉しませてくれます。
 次なるお気に入りの香りは,梅とバイカウツギの開花まで待たねばなりません。



正月の片付け

2016年01月10日 | 塵界茫々




 今年は孫娘もやってきて、久しぶりに賑やかなお正月をすごしました。
 ところが、私に異変が生じました。なんとなく水洟が出ると思っているうちに、目が真っ赤に充血し、自分でも異常を感じ、娘に強く言われて4日午後になって眼科を受診し検査を受けました。結膜炎の診断で、検査結果は陰性。目薬を処方されました。次の5日は熱も出て、咳が激しくなり、内科行きでした。疲れで弱っていたところに気温の変動に対応できず風邪を引き込んだのでしょう。11月にインフルエンザの注射はいていたのですが。

 どうやら毎年1月初めは私には鬼門で要注意の時期と見えます。
 帰宅前にと娘にせかされてお正月の諸道具を片づけていて、小さなものを仕舞い込む段になって私の手が止まってしまいました。先祖伝来の什器類のうち、一番好きな絵替り花鳥図の吸い物椀の形の美しさと、絵の巧みさに引きつけられました。毎年の事なのに、今年は後何回、この椀でいただくことが出来るかという思いがありました。
 蒔絵を手掛ける娘も、木地師も、高蒔絵もかなりいい腕前の職人の仕事だと言っていました。蓋を取って初めて目にする絵が、今年は何が配膳されるかと、大家族のころはわくわくしていたものした。今年はその風景を少しだけ楽しめました。
 梅若宗家の記念扇も松竹梅の図柄なので毎年お正月だけ登場です。今年は床の掛軸は書簡にしてみました。これらの私の趣味のものは、どうなってゆくのか、心もとない限りですが、命あるうちは毎年欠かさず寿ぎのしるしとして自分で楽しむつもりです。









「いや重け吉事」

2016年01月03日 | 日々好日
 新年のお慶びを申し上げます。
 今年は元日に、予期せず入れたチャンネルで金春流の「石橋」を拝見できました。歌舞伎とは一味違った連獅子の群舞をめでたいものと喜びました。

 齢を重ね、いつまで他愛もないブログを続けることができるかおぼつかないのですが、下手な絵と、移り変わる身辺の小宇宙で、心動かされた景を記録していきたいと思っています。
 途切れがちなものですが、お暇の折にはご訪ねください。