梅雨の晴れ間、久しぶりに会期終了間際の魯山人展に出かけました。病院通いで日が過ぎてゆく中、少しだけの遠出はいい気分転換になりました。珍しく夫からの誘いで、重い腰を上げての北九州市立美術館行きでした。
ただ、展示されているものが、今までに観たいろいろな「魯山人展」と比べて、作品がお行儀のいい小ぶりなものばかりで、特徴の奔放さや、思いっきりのいい野性味のあるものが少なく物足りなく感じました。地元の田川美術館や、世田谷美術館などで見たものとは格段に見劣りし、魯山人は、もっと力強いスケールの大きい人だったと思ったことでした。こうした勝手な感想は、期待していただけに物足りなかったのかもしれません。
魯山人語録の小さなパネル展示が、その人となりを彷彿させていました。
「宇宙」と銘打つにはいささか領域も狭く、漆の食器や、書家としての魯山人の看板の揮毫、篆刻などは見当たらず、早々に引き揚げることにし、帰途、いつものコースで、「魚蔵」でゆっくり昼食を愉しみました。