雀の手箱

折々の記録と墨彩画

今年の団扇

2015年07月28日 | できごと
 今年も例年のように、「夏のご挨拶」を持参する折に、添え物にする団扇を大量生産です。
 いつものように蟹や桔梗、瓢箪と例年の題材は仕事が早く、はかどります。

 毎年おなじ題材でも構図も手書きでは違ったものになりますから、許してもらえるのでしょうが、なるべく昨年と重ならないように注意して届けます。
 妹が送ってくれた唐招提寺の団扇撒きの団扇は、知らない人には何を描いてあるのか理解できないと思うので、これは自分で使うことにします。

 今年新しく登場した画題は、浪です。琳派誕生400年の今年ですから、屏風に描かれた波濤を手探りして何とか形にしました。まだ模索はつづけるつもりです。描いてみて、今更ながら北斎の一瞬をとらえる描写力に感嘆します。















茗荷の収穫

2015年07月22日 | 日々好日



 毎朝湿り気のある茗荷を摘み取ってきてはサラダに混ぜてその香を愉しむのがこの季節の悦びです。
 今朝の茗荷、残りはお昼の素麺の薬味の一品に加え、夜は春雨と胡瓜の酢の物にも忍ばせることにします。

 お世話になるお隣にも届けました。お返しにたくさん生っているからと胡瓜をいただきました。毎日夕刻から雨になります。今度の台風はどうやらコースを変更するようで一安心です。


いささか夏バテぎみで、「下書き」に入ったままになっていて、「公開」したつもりでした。

 ついでに描きためた中から桔梗2枚を選びました。






今日の習作

2015年07月18日 | すずめの百踊り
 台風11号は日本列島をゆっくりと四国、中国と縦断して、その道筋に風と雨の見境もない災害を残して日本海へと抜けていきました。
 被災された方々の困窮を思うと胸が痛みます。その上、まだもう一つ控えの台風があるようで、夏休みに入ったというのにまだ梅雨明け宣言は出ないようです。

 安保法案は衆議院を通過してしまいました。いつまでも忘れえない八幡大空襲の日がまた間もなくめぐってきます。

 雨の日々、気が向くと画室に篭り古い作品を整理したり、身近な草花を描いたりで過ごしています。かくして処理せねばならない雑事は一向に片付きません。
 先日の半夏生を絵にしてみました。






夏祭りの季節

2015年07月16日 | 日々好日
 昨日の15日は福岡県の三大夏祭りの筆頭、博多祇園山笠の最終日、15日間で最も盛り上がる行事「追い山」を早朝から今年も見ていました。
 4時59分、今年の一番山の大黒流れが櫛田入りし、清道を回ったところで山を停め、博多祝い唄を奉納、順次7番山までが無事櫛田入りを果たし、まだ明けきらぬ博多の街に約5キロの行程を1トンを超す山を肩に駆け出していきました。飽きもしないでと、呆れられていますが、あの山を舁く男衆の緊張感と、熱気に元気をもらっています。

 三大祭のあと二つは北九州市の夏祭りです。「無法松の一生」で有名な小倉の太鼓の祇園が明日17日から19日まで。(県無形民族文化財)最後が戸畑祇園の大笠山の提灯山です。博多祇園と、戸畑祇園は、国の重要民俗文化財です。
 今月は夏祭りが続きます。出かけることはなくなりましたが、やはり囃子の音が遠く風に乗って聞えるときは気持ちは弾みます。

 海外に送る私信のためにテレビの画面を撮影しましたが、もう編集する気力もなく5枚ほどを送りました。


今年の一番山大黒流れ


贔屓の千代流れ このところタイムがふるいません。


7番山。走る飾山の高さは15m。この山は上が沈む仕掛けで街に出ますが、コースは別です。


マンゴー

2015年07月11日 | 日々好日
 宮崎産のマンゴーをいただきました。なんと桐箱入りで「太陽の宝石」と記されています。
 ブラジルで暮らしていた時はフェイラ―で、無造作に山積みされて売られているパパイアやアボガド、パイナップルに比べて、甘いアップルマンゴーはやや割高でしたが、宝石とまでは考えもしませんでした。一個が120円くらいだったかと思います。大きいのは子供の頭くらいのものまでありました。

「懐かしいでしょう」と下さったものですが、デパートで売られていても高価で、日本ではとても手が出ません。
 夫は好物で、ブラジルでも時々「あまりに美味そうだったから,蕁麻疹が出てもいいと覚悟して買ってきた」と言っていたのを思い出します。牛乳とは食べ合わせになるからと言っていました。台湾旅行の際にも市場で購入していました。私には何の障害も出ないので機嫌よく食べていました。
 久しぶりに丁寧に花切りにしていただくのが楽しみです。




 参考までにWikipediaによると

マンゴー(檬果、芒果、学名: Mangifera indica)は、ウルシ科マンゴー属の果樹、またその果実。菴羅(あんら)、菴摩羅(あんまら)ともいう。マンゴーの栽培は古く、紀元前のインドで始まっており、仏教では、聖なる樹[とされ、ヒンドゥー教では、マンゴーは万物を支配する神「プラジャパテイ」の化身とされている。

世界文化遺産に登録決定

2015年07月07日 | できごと
明治日本の産業革命遺産が、ユネスコの世界文化遺産として登録されました。
 九州五県と山口、岩手、静岡の八県にまたがる23ヶ所がで構成される遺産です。福岡県では,官営八幡製鉄所旧本事務所、遠賀川水源ポンプ場、三池炭鉱が含まれています。
 一部炭鉱などで植民地時代に朝鮮半島出身者が動員され、「徴用工」として働かせられた経緯があって、韓国との間に齟齬を来し、気がもめるなか、予定されていた日程より一日遅れの6日に決定となりました。

 その中で、旧八幡製鉄本事務所と、遠賀川取水場は、私の家からは東と南にそれぞれが半径15キロ圏内にあります。
 私は小学校5年の後半から、戦時の強制疎開にかかり、枝光から遠賀郡に立ち退きした家族と離れて、伯父の家から通学していました。枝光小学校への最寄駅の旧枝光駅近くにあった旧本事務所の建物は朝夕通学の途次目にしていました。(当時の鹿児島本線は、今よりも洞海湾寄りを走っていたので、枝光駅も現在の高架になっている駅とは違い平地にありました。)現在の北九州ロイヤルホテルが建っているのは、丘の上に移った本事務所の跡地です。当時本事務所と呼ばれていた建物も立派なものでしたが、今は全く形を留めていません。

 遠賀川水源のポンプ場は、八幡製鉄への水の供給を目的としたものです。遠賀川の土手を中間方向に走るとき、河口から10キロほどにあるレンガ造りの建造物のアーチは車から目にしていました。今年も菜の花を撮影した近くです。
 北九州市には門司港レトロ地区はじめ、ビール工場やその周辺の倉庫群などレンガ造りの古い建造物が多いので、さほど気にも留めていなっかったので こうして世界の遺産として後世に残すべきものと認定されると、なんだかこちらまで誇らしい気分になります。

 現在も稼働中の製鉄所ですから、企業機密もあって撮影禁止だでしたが、解禁になるようです。画像は転載禁止となっていますので、北九州市のホームページでごらんください。



半夏生

2015年07月02日 | 日々好日
 速いもので1年も折り返しました。雨の毎日の中で、水引草が早くも赤い小さな粒をつけ、桔梗も咲きはじめています。雨が多いせいでしょうか、ホオズキは実が赤くなりかけのまま勢いがなくなり萎れています。
 紫陽花の競演が終わりに近づく中で、花笠木槿だけは猛々しいほどに花をつけ、まわりを威圧するかのようです。



 今日2日は暦の上では半夏生(ハンゲショウ)。夏至から数えて11日目ぐらいの時期になります。
 梅雨の終りごろの蒸し暑い時季で嫌われますが、昔の農家ではこの日までに田植えを完了しておくという大切な節目の日だったようです。
 蛸を食べる風習も関西では知られています。これもタコの足のように根を張るという豊作への願いを込めてのことと聞きました。

 ところで、こちらの植物のほうの半夏生ですが、今年の我が家の半夏生は、花笠木槿の陰になってまだ化粧は半ばにも至っていません。日なたの方に居を構えているのがやっと白塗りを始めています。
 午前中は整形外科でリハビリ、午後は食料の買い出しで絵に向かう気力が萎え、写真だけになりました。