雀の手箱

折々の記録と墨彩画

秋の空

2016年09月26日 | 塵界茫々





 やっと台風の余波も解消して、秋空が顔を覗かせ始めています。
 今日は造園業者が、雨が上がったのでと庭の手入れに来てくれました。気が付いておいでですかと、柿の実のつきが極端に少ないことを告げました。自分が手入れに来るようになって初めての事です。数えてみて10個しか生っていません。と、驚いていました。
 私の居室の前の富有柿は3個だけ落ちずに残っていたのですが、台風が連れてきた雨に叩かれて地上で崩れていました。まるで晩秋のような疎らな木の葉の間から秋空が望めます。
 柿もですが、とにかく植物の状態がすべて異常のような気がしています。
 今年は千両がたわわに実をつけてお正月のお花に、お世話になるご近所にもお分けしようとたのしみにしていたのに、夏の暑さで三分の一を残して枯れてしまいましたし、彼岸花も2週間も早く咲きだしていました。柑橘類は今のところ異常はないようです。馬酔木の花芽は狂い咲きを予想させる着きようです。
 我が家だけの現象なのかどうなのかわかりませんが、颱風の頻繁な訪れも異常のような気がしています。
 
 このところ体調がすぐれない夫のこともあり、きれいに草が取り除かれてすっきりした庭を眺めながら感慨にふけっています。
 




義弟を送る

2016年09月22日 | できごと
 突然の訃報が届きました。義弟はすぐ隣町の中間市のレーベン21(介護付有料老人ホーム)の高層階に夫婦で入所していました。
 夫の2歳年下で、今年は90歳の誕生日を迎えるはずでした。70代で大きな手術を受け、その後も、ウオーキングを続け健康管理する頑張り屋さんでした。
 技術屋サラリーマンとして充実した人生を送ってのリタイアでしたが、健康不安から、病院隣接の老人ホームを選択していました。最近食欲が落ちているとは聞いていましたが、敬老の日を子供たちと過ごした後、容体が急変し、入院4日目での他界でした。
 華やかな飾りつけの祭壇を前にして、さまざまな哀愁の思いをかみしめていました。




相思華

2016年09月18日 | 塵界茫々
「葉は花を想い、花は葉を想う」互いに相見ることのない花と葉。名前の持つ悲しみを抱くロマンに惹かれますが、ご存知の彼岸花の事です。
 この花は多くの異名を持っていますが、私は曼珠沙華が一番ふさわしい名前のような気がします。
 お墓や田んぼの畦に多く見られるので、不気味な名前もあるようです。花にも茎にもそして球根にも猛毒を持っているのだそうです。華やぐ姿に悲しみを感じさせるのはこうしたせいでしょうか。

 今年は、例年日を限っての律儀な訪問が、雨と日照りが厳しかったために体内時計が狂ったと見え、彼岸の入りよりも半月も早くから咲きだしていました。ただ群生ではなく花立ちもまばらのような気がします。柿の実も裏年とはいえ極端に少ないようです。

   つきぬけて天上の紺曼珠沙華  山口誓子の好きな句のような紺碧の空とは程遠く、台風の余波で、曇り空のもとで咲く彼岸の入りです。




仙人草

2016年09月14日 | 塵界茫々








 自宅への坂の登り口の大きな家は、人が住まなくなって4年、庭の手入れはされているようですが、片隅の物置小屋の屋根には仙人草がいっぱいに蔓を広げ、乳白色の花をつけて、白い屋根となって、この季節はかすかな芳香を放っています。
 坂の上り下りの時、なんという名前を持っているのかと、花の季節には気にしていながら、仙人草の名前にたどり着くまでだいぶ時間がかかった古い記憶があります。

 こうした形になるのは我が家も同じ運命と覚悟して眺めています。花はあるじを失っても毎年静かに咲いては地に帰って行きます。傍らの凌霄花の朱が目に沁みます。

 
 次々の台風の訪れで、すっきりした秋空は望むべくもなく、中秋の名月もどうやら無月らしいのですが、虫のすだきは暦通りです。

 
 つれずれの気晴らしに仙人草と凌霄花を描いてみました。










バッテリー騒動

2016年09月07日 | できごと
 今度はバッテリーです。
 しつこくWindows 10への無料アップグレードを勧める誘いの画面にも乗らずWindows7のノートパソコンを使ってきました。
 XPから7に変わったとき、勝手が違うと混乱したのが、やっとどうにか慣れてきたところだし、かなり仕組みの異なる機種にはもう到底対応できないと自覚しています。
 大事に使ってきたつもりでも、6年を経過した寄る年波で、このところ頻繁に「バッテリーの性能が半分以下に低下しています。新しいものに交換をおすすめします」という案内が中央に顔を出していました。
 警告のびっくりマークはまだ出てはいないものの、もし動かなくなると配達を頼んでいる生協その他の注文にも困ると思って、リモートサポートに相談電話をしましたが、交換以外の方法としては、パソコン使用時は常時電源を入れてそのまま使い続けるか、その場合、バッテリーを抜いてしまって使うということもありうる、もう一つはリカバリーをしてみるということでした。

 XPを愛用していた時、バッテリーを買い替えた折は1万円を超えていたと記憶しているので、何とか方法がないものかと、以前教室でお世話になっていたさくら先生に電話してみました。
 先ずは、時間はかかるけれどリカバリーをしてみるように勧められ、その方法も教えてくださいました。すべてのプログラムの中に在った「リカバリー&診断つーる」を使って一晩かかってリカバリー完了。眼が覚めて、完了したリカバリーを確かめ、バッテリーの状態を見てみると、なんと「普通」となっていました。とりあえず早速お礼の電話を入れたことでした。

 介護の日々にリフレッシュが必要なように、酷使されるパソコンにもリフレッシュは欠かせないものと,あらためて認識したことでした。
 生活家電も大体6,7年を経過すると、まるで時限装置が組み込まれてでもいるかのように次々と故障が生じてきます。パソコンそのものを買い替える時期に来ているのでしょうが、次なる機器はさて何にしたものかと頭が痛い事です。




 無事に通り過ぎてくれた台風の後、天気はすっきりしませんが秋色に色づき始めた柿の木と背競べするサルスベリの白い花。
 雲の形も柔らかな輪郭線とそのたたずまいは秋のものに替わりつつあるのがわかります。