雀の手箱

折々の記録と墨彩画

山形からの夏だより

2015年06月28日 | 日々好日

 今年も山形からサクランボが届きました。上品な甘さでつつみこむ、つやつやとした大粒の紅い実に、遠く離れていても老いを案じてくださる思いをありがたく受け止めています。

 今年の佐藤錦は格別の大粒です。お互いに年を重ねる不具合を口では嘆きながらも、明るく生きる方の暮らしを頼もしいものと応援しています。
  



枇杷を描く

2015年06月22日 | すずめの百踊り

今日は枇杷を描きました。
 いつも枇杷を描くときには、あの弦楽器の「琵琶」と、この果物の「枇杷」本当に形が似ているのだけれど、どちらが先にビワの名前を持っていたのかしらと思います。



 古代ギリシャのころから薬用に用いられていたから枇杷が先という人もあれば、琵琶はその奏でるときの「ビィン」と撥ね、「バァン」と押さえてかきならす音から来たもので、この楽器に似ているから果物を区別して木へんをつけて枇杷と呼ぶようになったのだという人もあり、諸説さだまらぬようです。

 ともあれ、題材としては描きやすいので、雨続きの日の試みには最適です。奈良正倉院に所蔵される琵琶や、謡曲に登場する「玄象・絃上」と呼ばれた伝説の琵琶に思いをはせ、また「ゆく春や重たき琵琶の抱きごころ」の句に蕪村を偲ぶ琵琶ですが、果実のほうは上品に甘く薫ります。















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梅仕事

2015年06月16日 | 日々好日
 杖立温泉へ出かけた帰りに、日田に近くで大山梅林の梅まつりの看板を見て、最終日に立ち寄りました。5,6年前のことです。勧められるままに購入した南高梅に、今年は8キロあまりの実がつきました。
 あるじの気まぐれに「今から植えて、収穫するまで生きてるかな」と会話した日を思い出します。

 予想外に成長が早く、胸くらいの高さだった苗木が、手を入れずにいたため、伸び放題になり、今では梯子が必要です。先日6月の手入れに来た庭師に頼んで収穫しました。ほんのり紅をさした香り高い梅です。

 傷一つないので、梅干しに3キロ、手伝いに帰省していた娘に3キロ持たせ、後は梅酒にしました。残り3本の老木の梅はヨーグルトのソースや、調理の隠し味用にする梅ジャムを2キロ、毎年の梅味噌が1キロ。夫のための梅シロップを氷砂糖で漬けて今年の梅仕事はやっと終了です。南高梅はじめ、大方がまだ残っている梅は、いつも世話になる隣家のご主人に持ち帰ってもらいました。

 梅仕事もそろそろ無理になるようです。掃除に来てくださるヘルパーさんに、「ほどほどに。疲れがでませんように」と窘められてしまいました。
梅の甘い香りの漂う中で、瓶に詰めた梅ジャムを並べ、友人の笑顔を思い浮かべながらの達成感が疲労を飛ばしてくれます。梅味噌は例会の折の贈り物にします。



今年も庭の貴婦人、インドハマユウが咲き始めました。



雨に紫陽花はよく似合います。

   記事を投稿したつもりで忘れていて、下書きの中に入ったままでした。

初夏を描く

2015年06月09日 | すずめの百踊り


 梅雨入り以来、体調が思わしくなくて、帰省してくれた娘に家事を任せていました。
 老二人、連日の病院通いで日が過ぎてゆきます。

 このところ「お絵かき」の作品をアップしていませんでしたが、気晴らしに古い作品に手を入れたり、同じ題材で描くには描いていました。パソコンを開ける回数もずいぶん減ってきています。
 久しぶりのギャラリーはまずは紫陽花のスケッチから作品に至るまでを中心に

























今年の花菖蒲

2015年06月03日 | 雀の足跡



   三年前にお詣りして以来ご無沙汰の宮地嶽神社に参詣しました。

 東京から娘が手伝いに帰省していて、幼い日の記憶しかないというので、丁度、菖蒲祭りの期間中だし、驚かしてやるつもりでした。本殿前の広い境内いっぱいに移された江戸花菖蒲が華やかな雰囲気をかもしだし、平日なのにかなりな人出で駐車場もいっぱいでした。
 朝、九州地方は梅雨入りの宣言が出て、天気予報も午後から雨というので、リハビリのデイケーヤーの迎えを見送ってすぐに出発し、曇り空のもと海岸線の遠回りのコースを辿りました。

 参詣の後は私のお目当ての菖蒲園へ廻りました。今が満開の花菖蒲は100万本と言われるだけに多種多用の艶姿で、菖蒲園の中央を区切る八つ橋には和服姿の若い人も写真撮影に余念がありませんでした。

 古民家園の合掌造りは1棟は屋根にも破れがみられ、軒先の線もみだれがあり、縄張りがしてありました。驚くと思っていた菖蒲園は、花菖蒲の本場のお江戸で、花菖蒲を見ているので、規模が小さいと言われてしまいました。

 帰途、道の駅「むなかた」に立ち寄り、船釣りの鯛と日ラス、海藻の「あかもく」などを購入し、少し遅い昼食を、割烹旅館の花わらびで、玄海いかの活き作りで贅沢をして、予報通りに降り出した雨の中を山越えで帰宅しました。