雀の手箱

折々の記録と墨彩画

作品の整理

2019年08月27日 | 塵界茫々
 お盆の賑やかな日々から、一気に一人暮らしに戻り、また日常のペースでの日々が始まりました。ご隠居暮らしになった妹夫婦が少し遅れたけれどと、奈良からお参りに来てくれました。聞けば交代での運転で、途中1泊して鞆の浦や広島周辺を観光しての九州入りだったようです。

 長年の画友たちの他界がこのところ毎年のように続いています。そこで、私も遅まきながら30冊を超えるファイルブックの大量の絵を整理し始めることにしました。
 テーマごとにファイルしなおすことから始めると、初心のころのたどたどしい心細げな線や色遣いで一生懸命に描いているそのころを彷彿して捨てる手が止まってしまいます。年賀状のための何枚もの下絵や構図、合評会での好評だったもの、自分では自信があったのに不評だった絵。その折々に寄せられた言葉までも蘇ります。
 今日はその中から、季節の花のうち朝顔の数枚を選んでみました。



















今年のお盆

2019年08月12日 | できごと
 今年は賑やかなお盆になりました。私にとっては曾孫になる4歳と2歳の子を連れての孫の帰省でした。娘と11日からは孫娘も加わって7名で過ごす時間は、久しぶりの活気にあふれた声が響いています。明日からはお盆の入りです。迎え火は、子供等が手にする小さな花火になりそうです。
 大人も一緒での水鉄砲の掛け合い,蝉時雨のなかを捕虫網を振り回して駆ける姿は、今は父親となった孫の昔を思い出し、子煩悩で、幼子をこよなく愛しんだ夫が存命なら、どんなに喜んだことかと残念です。
 慣れない久方ぶりの多人数の日々にいささか疲れ気味ですが、それも、私のために混雑の中をはるばる来てくれたことを思えば贅沢なことでしょう。





遺された作品

2019年08月04日 | 塵界茫々
 2003年、7年間過ごしたブラジルに、仕事のある夫を残して義父の介護のために帰国したころ、市内の展覧会で偶然目にした墨彩画の強烈な線と、洒脱な表現にひかれてグループに参加させていただき、以来十数年が経過しました。
 メンバーは個性的な人が多く、それぞれが自分の領域を持っていて、合評会では一歩も引かない主張が楽しくて愉快でした。私が最年長です。
 このグループの中心的な存在で、いわば指導者的立場だった70代のNさんが先月末に旅立ちました。2月ぐらいから食欲不振を口にされていましたが、余命2年の肺癌の宣告が出てから僅か四ヶ月のことでした。
 折に触れての幅広い教養に教えられることも多く、画題も多岐にわたり多彩でした。提出される絵に共感すると、惜しげもなく「気に入ったならどうぞ。」と労作をいただいたものでした。
 このところ同級生の友人の他界も今年になって3人です。齢90歳の卒寿ですから当たり前なのでしょうが、やはり痛切なものがあります。葬儀の会場を後にするときの寂寥は何日も後を引きます。


 今日は頂いた作品のなかから、今の季節のものを何点か選んでの遺作展です。