雀の手箱

折々の記録と墨彩画

7月の習作

2010年07月30日 | すずめの百踊り
 豪雨と日照りに弄られ、今月は作品の数も少なくて、提出の選択に迷う余地もありませんでした。その乏しい中から3点です。
 高齢者には熱中症で亡くなる方も出ています。酷暑の日々、お大事にお過ごしくださいますように。












響灘に沈む陽

2010年07月25日 | 日々好日
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レストランの窓べより。黄昏の中咲き残るハマユウが夏のロマンを漂わせて。クリックで3枚です。


 
 連日の片付けで些か疲れたので、近くの岩屋海岸に建つかんぽの宿北九州の温泉でゆっくりして、夕食は活躍に感謝して、お別れの食事を「夕陽の見える丘」という名前のレストランを予約しました。
 かんぽの宿も海辺の丘の上で、海を見ながらの露天風呂もありますが、食事は宿泊者中心で組まれていて気乗りがしなかったので、海水浴場の傍のレストランを名前に惹かれて選びました。
 陽が沈むのは7時23分と聞いて、海岸の散歩の時間を見計らって7時に到着。なるほど名前に背かず、真正面に響灘から玄海へとつづく大海原に沈む夕陽を堪能できました。
 刻々と色を変える空のたたずまいのなか、地元の子供たちは海水浴客が引揚げたこの時間から水浴びをしています。
 食事も新鮮な海の幸を中心のコースで、予約した甲斐あって、景色が何よりのご馳走の席で娘も大喜びで満足していました。

 丁度、今週木曜日に放送予定の「めんたいワイド」のスタッフがレストランからの夕陽と料理の撮影をしていて、レポーターの美人から、ご迷惑をおかけしました。と丁寧な挨拶がありました。
 何気なく見る短い番組でも、周到な準備と、繰り返しリハーサルが行なわれる風景を初めて目にしました。若いスタッフ達は行儀がよく、物静かで全く迷惑ではありませんでした。

 許可を得て記念に撮影しました。



大暑の日

2010年07月23日 | すずめの百踊り


 豪雨に降りこめられた梅雨があけた途端に今度は猛烈な暑さで、熱中症で病院に搬送される人が続出しています。
 夕方から雨の予報を気にしながら梅を笊に広げての土用干し中です。幸い予報は外れて上々の梅干日和が続いています。
 採集のドクダミも梅雨の湿気を心配して日に当てました。こちらはサラサラとしていて大丈夫のようです。
 梅を干しているそばの草叢では、ガウラの細い茎で羽化した空蝉が儚げに揺れていました。



梅雨明け宣言

2010年07月19日 | 雀の足跡
 各地に死者を出す大きな災害をもたらした今年の梅雨もあけたようです。すっかり色合いを変えた空に夏の雲が浮かんで、気温はいきなり33度です。
 出番を待っていた蝉たちの、勢いを増した大合唱がウグイスの優雅な鳴き声を遮っています。今頃の囀りを、清少納言には「老い声」とけなされていますが、なかなかの美声で、ホトトギスにも負けてはいません。

 雨の後片付けもまだ残っていますが、朝一番に、打ち叩かれた可憐な花たちの姿を留めておきました。
 早いもので、今日は午後から妹の49日法要で、納骨が行なわれます。


桔梗


半夏生

博多祇園山笠 追い山

2010年07月15日 | 雀の足跡
 降り続いた豪雨も幾分勢いをはばかる中、今年も博多祇園山笠最終日の追い山の日を迎えました。
 降りしきる雨の中、まだ夜も明けやらぬ5時、太鼓の合図とともに今年の一番山、中洲流れの櫛田入りから始まりました。
 狭い櫛田神社の境内に立てられた清道旗をまわるタイムを競う男達が、次第に高揚し、熱い集中の掛け声とともに1,1トンの舁き山を肩に走ります。
 その後、まだ暗い博多の町を、5キロ地点の山止めまで交替しながらひたすら疾走してゆきます。

 今年は天からの勢い水(キオイミズ)を浴びての疾走です。雨の中でタイムはさぞかし落ちると思っていましたが、例年とさほど変わりなく、今年は昨年の千代流れに代わって東流れがトップでした。

 毎年の私の楽しみの行事で、周りに呆れられながらも、今年はテレビの前の桟敷席です。

 画像はNHKの特別番組の生中継をデジカメで写したものです。不鮮明ですが、5枚だけ記録として留めます。
 東流れのタイム(櫛田入り32,56秒。全コース29分37秒)



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<一番山 中洲流れの櫛田入り>


大雨の毎日

2010年07月13日 | 雀の足跡
 よくもまあ、これほどの水があるものと思えるほどの大量の雨がこの3日降り続いています。梅雨入りの遅かった今年は雨の量は少ないということでしたが。

 築70年を越す家と築36年の増築部分との接合の谷になった屋根のところから雨漏りがしています。
 「盥に雨を聞く夜かな」と、呑気に風流を楽しむわけにもゆかず、大きなビニールのゴミ袋を敷いて、大量のバスタオルを置いて雫の滴りを受けています。こんなことは初めてです。
 62坪の屋根瓦は、12,3年前の19号台風の後に全面葺き替えて、雨漏りからは解放されていました。
 まだ雨は今週一杯は降り続くようで、テレビの天気予報の画面でも地図が赤く塗られて、大雨洪水警報が出ています。市内でも土砂災害や浸水の被害が出ているようです。
 雨が小降りになると漏れは止まりますから、もしかすると木の葉が悪さをしているのかもしれません。

 家事手伝いといっても、主に片付けで、ものを処分するために定期的にはるばる東京から帰省してくれる娘も、マンション住いなので、雨漏りを物珍しげに眺めています。

 まだ咲き残っている紫陽花も雨にうたれて重たげです。





 かきおきの紫陽花2枚もついでに。

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体力測定

2010年07月09日 | 日々好日
 4月末から、週2回で続いていた介護予防体力アップ教室も今日で終了しました。

 閉講式に先立って前回行なわれた、3ヶ月にわたったトレーニングの成果を見るための体力測定の結果が発表されました。開講時のテストと比較した図表も渡されました。
同じようなレベルの、体に不調を持つ者9名のグループなので、気負いも気兼ねもなく、和気藹々の二時間の教室でした。
 ほとんどの人で改善が見られ、日ごろ全く使わない筋肉の運動で、硬かった身体も随分ほぐれてきたようです。当初は杖を使用しての参加だった方も、今は杖を持参されなくなっている人もいます。タオルを使った運動でも、握った手を大きく左右に開いて、からだの前後に頭の上を越させるのは、はじめは誰もが片方の腕を曲げていたのが、今はすいすいと伸ばしたままで通過させています。
 私は柔軟性には自信があったのですが、椅子の上に曲げた片足を上げることが出来ず、両手でやっと抱えあげる状態でした。やはり、膝をかばう暮しが続いていたからでしょう。それでも、3週間目ぐらいからはスムースにあがるようになりました。

 毎回1時間の講義も、「高齢者の靴の選び方」や、「腰痛」、「血圧について」など、即実用の役に立つ解説も理論的で、参考になり、納得しながら拝聴しました。
 ストレッチにはじまり、軽度の筋肉トレーニングが専門家の指導で段階を追って計画的にすすめられてきました。レシピを配布しての食事のとり方にいたる管理栄養士の指導まで付いていました。

 体力測定の結果は、開始時の80,9歳相当とされた体力年齢は、トレーニング後は、72,6歳までUPしていました。
 柔軟性とバランス、持久力が大きく改善されたのは嬉しいのですが、膝関節伸展筋力は予想どおり改善は見られませんでした。
 一人づつ修了証書を頂いて、個別指導の後、お茶会で名残を惜しんでの解散でした。




山形からの夏便り

2010年07月05日 | 日々好日
 今年も山形からさくらんぼが届きました。今年のさくらんぼは佐藤錦の大粒です。
 ぎっしりと行儀よく並んでつやつやと輝いています。
 20世紀の最高品種と呼び声高い佐藤錦ですが、地方の果物店では佐藤錦といっても、これほどのものはお目にかかることはありません。
 一昨年ご主人が亡くなられて、子供さんたちは東京暮らしですから、おひとりになられて、お寂しい暮しですが、生まれ故郷とあって、姉妹やお友達との往来も頻繁で、充実した毎日のようです。送り主は娘のつれあいの長姉です。
 お礼の電話でのやりとりのなかで、今年は四月の寒波で生育が遅れ、今が最盛期なのだけど、天候に恵まれず日照が足りなかったので、赤の発色がよくないとさくらんぼ農家の方たちは嘆いておられるといっておられました。さらなる禍は、昼も夜も見回りをしているのに、隙間を衝いて大量のさくらんぼが盗まれ、一年間の苦労が水の泡になる被害にも悩まされているということでした。
 お天道様の気紛れは致し方ないとしても、タチの悪い心無い所業だけは何としても食い止めなくてはあまりに気の毒です。奇妙な世の中になったものです。

 このところ雨の被害が各地で続いています。水害に遭われた地域の方に、せめて被害の軽いことを祈って心よりお見舞い申し上げます。




滴る緑

2010年07月01日 | 日々好日
 雨に降りこめられる日、部屋の片付けをするうち、目をやった庭の緑の滴りのグラテーションに惹かれました。
 伸びた梅の新芽の黄色の分量がかなり多い緑から、槙の細葉のオリーブがかった濃緑と、その繁みの下の暗がりにいたる間のあらゆる段階の緑が雨に洗われて輝いています。目の前の柿の広葉は、やわらかな緑の重なりで、それぞれの葉の影を映してかすかな風にそよいでいます。老鶯の年季の入った達者な鳴き声も聞こえてきます。
 体に湿気が齎す痛みがあっても、このたっぷりとうるおった緑の様相の中に身を浸すのは嫌いではありません。

 対パラグァイ戦のサムライ達の真剣勝負に目を離すことができずに、遂にPK戦までを観戦しました。ブラジル・フッチボールとは様変わりの、涙が出そうなほどのチームワークが共感を呼びます。思えば日本も強くなったものです。
 注射に出かけた整形外科でも、また信号待ちをしている人、自転車を漕ぎながらすれ違うの人のなかにも、欠伸をしている人を見かけました。

 体内時計が狂いっぱなしの、まるで時差ぼけのような日々ですが、4年に一度の世界の祭典を楽しんでいます。