本日は“交響曲の父”ことフランツ・ヨーゼフ・ハイドンの作品をご紹介します。交響曲というジャンル自体は18世紀半ばには生まれていたようですが、それを現在のような4楽章形式の楽曲に発展させたのはまさにこのハイドンで、その後モーツァルト、ベートーヴェンに引き継ぐ重要な役目を果たしました。残した交響曲の数はなんと104!ベートーヴェンの9曲は言うに及ばず、モーツァルトの41曲と比べても桁違いの多さです。ただ、今でもよく演奏されるのはごく一部で、特に50代にロンドンに数年滞在した時に書かれたいわゆる“ロンドン交響曲”が人気です。本ブログで取り上げる3曲もそれらの一部です。それぞれタイトルが付いてますが、ハイドン自身が意図して付けたわけではなく、単なるニックネームです。交響曲第94番「驚愕」は第2楽章でオーケストラが急に大音量を鳴らすから、第100番「軍隊」は第2楽章でトルコ軍楽隊の楽器が使われるから、第101番「時計」は第2楽章のリズムが時計のように規則正しいから、とどれも他愛もないこじつけのような理由ばかり。おそらく作品が多すぎて番号順だと訳が分からなくなる、というのが本当の理由でしょう。
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肝心の内容ですが、これはもう素晴らしいの一言です。実は私はこのCDを聴くまで、ハイドンをベートーヴェンやモーツァルトより格下に見ていたのですが、いやはやお恥ずかしい限りです。特に「驚愕」の第1楽章の完成度の高さときたら!どことなく宮廷音楽風の華やかさを残しながらも、力強いオーケストレーションでわくわくさせるような旋律が次々と現れ、聴く者を夢中にさせてくれます。同じことは「軍隊」の第1楽章にも言えます。序奏の後に軽やかなマーチ風のメロディが現れ、そこから弦楽アンサンブルが華麗なサウンドを紡いでいく様は圧巻です。思わず口ずさみたくなるような第2楽章、軽やかな舞曲風の第3楽章、急速調の第4楽章も魅力的で、個人的には3曲の中でも最大の傑作と評価します。「時計」は前2曲ほどのインパクトはありませんが、同じく華やかな第1楽章、ややユーモラスな第2楽章とよくまとまった構成。CDですが、ハイドンもモーツァルト同様に古楽器で演奏するのか、現代楽器で演奏するのかという問題があるのですが、私が買ったのはヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルによる現代楽器版です。古楽器にも興味なくはないのですが、聴き比べるのは年を取って時間がたっぷりある時にしたいと思います。
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肝心の内容ですが、これはもう素晴らしいの一言です。実は私はこのCDを聴くまで、ハイドンをベートーヴェンやモーツァルトより格下に見ていたのですが、いやはやお恥ずかしい限りです。特に「驚愕」の第1楽章の完成度の高さときたら!どことなく宮廷音楽風の華やかさを残しながらも、力強いオーケストレーションでわくわくさせるような旋律が次々と現れ、聴く者を夢中にさせてくれます。同じことは「軍隊」の第1楽章にも言えます。序奏の後に軽やかなマーチ風のメロディが現れ、そこから弦楽アンサンブルが華麗なサウンドを紡いでいく様は圧巻です。思わず口ずさみたくなるような第2楽章、軽やかな舞曲風の第3楽章、急速調の第4楽章も魅力的で、個人的には3曲の中でも最大の傑作と評価します。「時計」は前2曲ほどのインパクトはありませんが、同じく華やかな第1楽章、ややユーモラスな第2楽章とよくまとまった構成。CDですが、ハイドンもモーツァルト同様に古楽器で演奏するのか、現代楽器で演奏するのかという問題があるのですが、私が買ったのはヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルによる現代楽器版です。古楽器にも興味なくはないのですが、聴き比べるのは年を取って時間がたっぷりある時にしたいと思います。