前回のショスタコーヴィチに続き、同じく20世紀を代表する作曲家と言うことで今日はバルトークを紹介しましょう。ただ、バルトークもショスタコーヴィチと同じかそれ以上に取っ付きにくいですよね。中にはほぼ無調に近い前衛色の強い曲もあり、これまでは正直ほぼスルーしてきました。そんな中で今日ご紹介する「管弦楽のための協奏曲」と「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」(長いので略して「弦チェレ」と呼ばれます)はバルトークの代表作として広く親しまれているだけあって比較的聴きやすいです。「弦チェレ」はバルトーク55歳、「管弦楽のための協奏曲」は62歳の時に書かれた作品で、この頃になるとバルトークも年齢のせいかやや表現にも角が取れ、前衛色は薄まっています。
とは言えそこはバルトークだけあって、いわゆるベタなメロディはほとんどありません。強いて言うなら「管弦楽のための協奏曲」の第4楽章にメランコリックな主題や舞曲風の旋律が顔をのぞかせますが、全体を通じて聴かれるのは不安げな弦の響きに微妙に音階の外れた管楽器と言ったバルトークならではの独特の音世界。ただ、決して無調ではありませんし、起承転結もきちんとあるので聴き込むうちに段々魅力がわかってきます。最終第5楽章のフィナーレの盛り上がりはなかなかのものです。
「弦チェレ」ではさらに打楽器も加わり、より一層複雑かつ色彩豊かな音の世界を作り出しています。チェレスタとは鉄琴に似た音を出す鍵盤楽器ですが、正直活躍する場面は少なく、どちらかと言うとピアノの打楽器的な使い方が目立ちます。第2楽章の激しいピアノの連打とシャープな弦楽合奏の響きがかっこいいです。CDはバルトークと同じハンガリー出身のサー・ゲオルク・ショルティがシカゴ交響楽団を指揮したものです。
とは言えそこはバルトークだけあって、いわゆるベタなメロディはほとんどありません。強いて言うなら「管弦楽のための協奏曲」の第4楽章にメランコリックな主題や舞曲風の旋律が顔をのぞかせますが、全体を通じて聴かれるのは不安げな弦の響きに微妙に音階の外れた管楽器と言ったバルトークならではの独特の音世界。ただ、決して無調ではありませんし、起承転結もきちんとあるので聴き込むうちに段々魅力がわかってきます。最終第5楽章のフィナーレの盛り上がりはなかなかのものです。
「弦チェレ」ではさらに打楽器も加わり、より一層複雑かつ色彩豊かな音の世界を作り出しています。チェレスタとは鉄琴に似た音を出す鍵盤楽器ですが、正直活躍する場面は少なく、どちらかと言うとピアノの打楽器的な使い方が目立ちます。第2楽章の激しいピアノの連打とシャープな弦楽合奏の響きがかっこいいです。CDはバルトークと同じハンガリー出身のサー・ゲオルク・ショルティがシカゴ交響楽団を指揮したものです。