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全9曲、3つのセッションに分かれており、それぞれ3曲ずつを演奏しています。“So In Love”“Solitude”“They Didn't Believe Me”のスタンダード3曲は、ラルフ・バーンズ指揮のオーケストラをバックに従え、バリー・ガルブレイス(ギター)、ジョン・ルイス(ピアノ)、オスカー・ペティフォード(ベース)、ケニー・クラーク(ドラム)がリズムセクションを務める編成。MJQを思わせるような端正な演奏で、ミルトのプレイもおとなしめ。随所に挟まれるルイスのピアノソロが美しいです。“How High The Moon”“Hello”“Bright Blues”はルイス、ペティフォード、クラークはそのままで、ギターがスキーター・ベストに変更。そしてラッキー・トンプソンのテナーが大きくフィーチャーされています。コールマン・ホーキンスを思わせるようなトンプソンの豪快なテナーに煽られるように、ミルトもよりブルージーな側面を見せてくれます。“These Foolish Things”“The Song Is Ended”“Gerry's Blues”は当時西海岸で活躍していた白人ギタリストのバーニー・ケッセルをゲストに迎え、同じく西海岸のドラマー、ローレンス・マラブルとMJQの同僚パーシー・ヒースがベースを務める異色の編成。軽やかなミルトのプレイもさることながら、ケッセルのスインギーなギターが素晴らしいです。以上、三者三様の組み合わせですが、そこから生み出されるジャズはどれも良質。地味ながら拾いモノの佳作です。