本日はセルゲイ・プロコフィエフの作品をご紹介します。本ブログでは過去に「ロメオとジュリエット」をご紹介したことがありますが、正直言ってそこまで好きな作曲家ではありませんでした。やはり20世紀の作曲家だけあって、かなり現代音楽の要素が強い作品も多く、それらの作品は古典~ロマン派好きの私のストライクゾーンからは外れます。ただ、一方でプロコフィエフは大衆向け(?)の作品も多く残しており、前述の「ロメオとジュリエット」もそうですし、他ではピアノ協奏曲第3番なんかもわりと親しみやすい部類に入るかと思います。本日紹介するシャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団のCDはそんなプロコフィエフの比較的わかりやすい作品ばかりを集めたものです。
まずは交響曲第1番から。「古典交響曲」の名で知られていますが、タイトル通り古典派の巨匠であるハイドンの音楽をプロコフィエフなりに解釈した作品だそうです。27歳の時の作ですが、当時のプロコフィエフは既に新進気鋭の作曲家として名を知られた存在となっており、そんな彼が一転して古風な曲を発表したことに少なからず批判もあったとか。もちろん、プロコフィエフは単なる懐古趣味でこの曲を作ったわけではなく、15分足らずの短い時間の中に管弦楽法のエッセンスを凝縮して詰め込んだ傑作となっています。特に次から次へと魅惑の旋律が繰り出される第1楽章と疾走感にあふれる第4楽章が最高ですね。
「キージェ中尉」はもともと同名の映画のために作られた音楽で、それを後に作曲者自身が組曲に編曲しなおしたものです。もとのお話が帝政ロシア時代の宮廷を舞台にしたシニカルコメディで、曲調もどことなくユーモラスで親しみやすいです。中でも、そりが雪原を疾走する様子を描いた「トロイカ」がお薦めです。
「3つのオレンジへの恋」も同名のオペラのための音楽を組曲にしたもので、プロコフィエフがロシア革命後にアメリカに亡命していた時代に作曲されたものです。前述の2曲と比べると、現代的な響きが多く、ややとっつきにくいですが、第3曲の勇壮な「行進曲」、第5曲のメランコリックな「王子と王女」など随所に魅力的な旋律が散りばめられています。3曲とも短い作品で、全部合わせて50分と聴きやすいので、プロコフィエフの入門編には最適と言える1枚ではないでしょうか?
まずは交響曲第1番から。「古典交響曲」の名で知られていますが、タイトル通り古典派の巨匠であるハイドンの音楽をプロコフィエフなりに解釈した作品だそうです。27歳の時の作ですが、当時のプロコフィエフは既に新進気鋭の作曲家として名を知られた存在となっており、そんな彼が一転して古風な曲を発表したことに少なからず批判もあったとか。もちろん、プロコフィエフは単なる懐古趣味でこの曲を作ったわけではなく、15分足らずの短い時間の中に管弦楽法のエッセンスを凝縮して詰め込んだ傑作となっています。特に次から次へと魅惑の旋律が繰り出される第1楽章と疾走感にあふれる第4楽章が最高ですね。
「キージェ中尉」はもともと同名の映画のために作られた音楽で、それを後に作曲者自身が組曲に編曲しなおしたものです。もとのお話が帝政ロシア時代の宮廷を舞台にしたシニカルコメディで、曲調もどことなくユーモラスで親しみやすいです。中でも、そりが雪原を疾走する様子を描いた「トロイカ」がお薦めです。
「3つのオレンジへの恋」も同名のオペラのための音楽を組曲にしたもので、プロコフィエフがロシア革命後にアメリカに亡命していた時代に作曲されたものです。前述の2曲と比べると、現代的な響きが多く、ややとっつきにくいですが、第3曲の勇壮な「行進曲」、第5曲のメランコリックな「王子と王女」など随所に魅力的な旋律が散りばめられています。3曲とも短い作品で、全部合わせて50分と聴きやすいので、プロコフィエフの入門編には最適と言える1枚ではないでしょうか?