本日はチャイコフスキーのピアノ協奏曲をご紹介します。と言っても、有名な「第1番」ではなく「第2番」の方です。第1番に関しては特に冒頭のフレーズなんてクラシックに全く興味のない人でも知っているぐらい有名ですし、今でも世界中のピアニストに演奏されている定番中の定番ですが、この第2番に関してはかわいそうなぐらい無視されている存在です。何せCDを手に入れようにも、見つかったのは本日紹介するナクソスの輸入盤だけ。国内盤に関しては皆無です。マイナーな作曲家の作品ならともかく、チャイコフスキーほどのメジャーどころでここまで冷遇されている作品と言うのも珍しいですね。一体なぜなんでしょうか?確かに第1番の方は有名な最初の旋律だけでなく、第2楽章・第3楽章とも名旋律のオンパレードで、文句のつけようのない名作です。それに比べると第2番の第1楽章は冒頭のメロディがあまりにもベタ過ぎますし、第2楽章なんてチェロとヴァイオリンの二重奏が長々と続いてピアノの出番が少なく、最初の数回聴いたぐらいでは確かにピンと来ません。
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でも、繰り返し聴いていくうちにだんだんハマってきます。第1楽章の出だしにしてもこれがチャイコフスキーの持ち味というか、ベタで陳腐かもしれませんが、一方で覚えやすいメロディで知らないうちに口ずさんでしまいますし、それに続く第2主題の夢見るような美しさはまさにチャイコフスキーならでは。続く第2楽章もチェロとヴァイオリンの出番が多くてピアノ協奏曲というより三重協奏曲みたいになっていますが、メロディ自体はとても美しく、切なくはかなげな雰囲気に魅了されます。続く第3楽章は一転して躍動感にあふれたメロディで、まるで鬱憤を晴らすかのようにピアノが大活躍。随所で超絶技巧も駆使しながら、ドラマティックなフィナーレへと突き進んでいきます。演奏時間も40分超とスケールの面では第1番以上ですし、チャイコフスキーならではの堂々としたコンチェルトと言えるでしょう。確かに第1番に比べるとやや劣るかもしれませんが、決して凡作ではありませんし、私としては20世紀のプロコフィエフやショスタコーヴィチ等の難解な作品よりよっぽどこちらの方が好きです。
CDですが、ナクソスだけあって演奏者、オケともマイナーで、ピアノがエルダル・ネボルシン(ウズベキタン出身らしい)、アメリカ人のマイケル・スターンが指揮するニュージーランド交響楽団のものです。とは言え、演奏内容はとても素晴らしいですし、そもそも今のところ選択肢がこれしかありません(youtubeだと中国人ピアニストのユジャ・ワンがユーリ・シモノフ指揮モスクワ・フィルと共演する映像があるので、そちらもお薦めです)。なお、このCDにはチャイコフスキーの「協奏的幻想曲」も収録されています。こちらはピアノ協奏曲第2番以上にマイナーな曲ですが、2楽章形式でピアノ独奏を大きくフィーチャーした作品です。この曲もチャイコフスキーらしい親しみやすい旋律が随所にちりばめられており、特に第1楽章は冒頭部分のチャーミングな旋律、中間部分のロマンティックなピアノ独奏ともに魅力的です。以上、マイナーな曲同士のカップリングですが、内容はとても充実していると思います。是非、他のピアニストや指揮者の演奏もCD化してほしいところです。
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でも、繰り返し聴いていくうちにだんだんハマってきます。第1楽章の出だしにしてもこれがチャイコフスキーの持ち味というか、ベタで陳腐かもしれませんが、一方で覚えやすいメロディで知らないうちに口ずさんでしまいますし、それに続く第2主題の夢見るような美しさはまさにチャイコフスキーならでは。続く第2楽章もチェロとヴァイオリンの出番が多くてピアノ協奏曲というより三重協奏曲みたいになっていますが、メロディ自体はとても美しく、切なくはかなげな雰囲気に魅了されます。続く第3楽章は一転して躍動感にあふれたメロディで、まるで鬱憤を晴らすかのようにピアノが大活躍。随所で超絶技巧も駆使しながら、ドラマティックなフィナーレへと突き進んでいきます。演奏時間も40分超とスケールの面では第1番以上ですし、チャイコフスキーならではの堂々としたコンチェルトと言えるでしょう。確かに第1番に比べるとやや劣るかもしれませんが、決して凡作ではありませんし、私としては20世紀のプロコフィエフやショスタコーヴィチ等の難解な作品よりよっぽどこちらの方が好きです。
CDですが、ナクソスだけあって演奏者、オケともマイナーで、ピアノがエルダル・ネボルシン(ウズベキタン出身らしい)、アメリカ人のマイケル・スターンが指揮するニュージーランド交響楽団のものです。とは言え、演奏内容はとても素晴らしいですし、そもそも今のところ選択肢がこれしかありません(youtubeだと中国人ピアニストのユジャ・ワンがユーリ・シモノフ指揮モスクワ・フィルと共演する映像があるので、そちらもお薦めです)。なお、このCDにはチャイコフスキーの「協奏的幻想曲」も収録されています。こちらはピアノ協奏曲第2番以上にマイナーな曲ですが、2楽章形式でピアノ独奏を大きくフィーチャーした作品です。この曲もチャイコフスキーらしい親しみやすい旋律が随所にちりばめられており、特に第1楽章は冒頭部分のチャーミングな旋律、中間部分のロマンティックなピアノ独奏ともに魅力的です。以上、マイナーな曲同士のカップリングですが、内容はとても充実していると思います。是非、他のピアニストや指揮者の演奏もCD化してほしいところです。
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「ネボルシン、チャイコフスキー 2番」で訪れました。
2番お好きな方、やはりいらっしゃるんですね。
私の2番との最初の出会いは
確かギレリスで たまたまこの曲が入ってました。
ギレリスは嫌いじゃないのですが
”この曲”の魅力がまったくわからず記憶にないくらいです。←聴いた当時 若かったからかも
7-8年前にデニス・マツーエフのチャイコフスキーP協奏曲のCDをたまたま購入
もれなく2番が入っており このCDで2番 ドはまりました・・・・
今じゃこのCD2番ばかり聴いてます!!
1番のような華麗さはありませんが
こんな素朴でおおらかで いい曲だったとは。
1楽章の第1主題の印象は
「気の良いロシア人オヤジ」という感じです
2楽章は彼のヴァイオリン協奏曲もびっくり
私には表現することができないくらい美しく
ピアノは伴奏?って笑
もう 最高に好きになりました。
ネボルシンはショパンのマイナーな曲と
リストの協奏曲で気に入り好きになったピアニストです。
拙ブログにコメントいただきありがとうございます。チャイコフスキーの2番良いですよね。それなのに何でこんなに地味なのでしょうかね。仮にもチャイコフスキーなのに・・・
でも、本国ロシアではそこそこ人気らしいですし、日本でも去年新日本フィルや東京都響のコンサートでも取り上げられたそうなので、徐々に愛好者が増えていくかもしれませんね。
不定期更新ですが、今後ともよろしくお願いします。