お盆休み等も挟み、久々の更新となりました。本日はフランスの作曲家、カミーユ・サン=サーンスの代表作である交響曲第3番を取り上げます。サン=サーンスと言えば19世紀後半に活躍したロマン派の巨匠ですが、同時代のブラームスやチャイコフスキー、ドヴォルザークなどと比べると地味な印象は拭えません。フランスの作曲家と言うくくりで言っても、彼の一つ下の世代のドビュッシーやラヴェルの方がネームバリューがあるのでつい過小評価されがちです。ただ、彼の作品はヴァイオリン協奏曲と言い、チェロ協奏曲と言い、本当にメロディが豊かで親しみやすいものが多いですね。この交響曲第3番にしても全編魅力的な旋律に溢れた文句なしの名曲と思います。
曲は2楽章で構成されていますが、実際はそれぞれに1部と2部があり、聴いた感じではオーソドックスな4楽章形式と代わりありません。第1楽章はざわめくような不安げな旋律で始まり、そこから優美なポコ・アダージョの第2部に移ります。第2楽章は再び重苦しい第1部で幕を開け、続いてパイプオルガンによる荘厳な響きとともにクライマックスの第2部を迎えます。この部分があまりにも印象的なため、実際にオルガンが使われるのはごく一部にもかかわらず、交響曲全体が「オルガン」の愛称で親しまれるようになりました。ただ、聴いていただければわかるように他の部分も合わせて、トータルで高い評価を与えるべき作品と思います。
CDはエマニュエル・クリヴィヌ指揮国立リヨン管弦楽団のものを買いました。数あるディスクの中から本盤を選んだ理由は、サン=サーンスの交響詩が3曲収録されていることです。そのうち「死の舞踏」は他にもたくさんのCDが出回っていますが、「オンファールの糸車」と「ファエトン」は収録CDも少ないので貴重です。「オンファール」「ファエトン」ともにギリシャ神話から題材をとったらしいですが、話の内容は割愛します。「オンファール」は冒頭の愛らしげな糸車の主題が印象的。「ファエトン」は運動会の行進曲にも使えそうな勇壮なメロディです。「死の舞踏」は題名だけ見るとおどろおどろおしいですが、実際はユーモラスささえ漂うキャッチーなメロディで、独奏ヴァイオリンも大活躍します。サン=サーンス入門には最適な1枚としてお薦めします。
曲は2楽章で構成されていますが、実際はそれぞれに1部と2部があり、聴いた感じではオーソドックスな4楽章形式と代わりありません。第1楽章はざわめくような不安げな旋律で始まり、そこから優美なポコ・アダージョの第2部に移ります。第2楽章は再び重苦しい第1部で幕を開け、続いてパイプオルガンによる荘厳な響きとともにクライマックスの第2部を迎えます。この部分があまりにも印象的なため、実際にオルガンが使われるのはごく一部にもかかわらず、交響曲全体が「オルガン」の愛称で親しまれるようになりました。ただ、聴いていただければわかるように他の部分も合わせて、トータルで高い評価を与えるべき作品と思います。
CDはエマニュエル・クリヴィヌ指揮国立リヨン管弦楽団のものを買いました。数あるディスクの中から本盤を選んだ理由は、サン=サーンスの交響詩が3曲収録されていることです。そのうち「死の舞踏」は他にもたくさんのCDが出回っていますが、「オンファールの糸車」と「ファエトン」は収録CDも少ないので貴重です。「オンファール」「ファエトン」ともにギリシャ神話から題材をとったらしいですが、話の内容は割愛します。「オンファール」は冒頭の愛らしげな糸車の主題が印象的。「ファエトン」は運動会の行進曲にも使えそうな勇壮なメロディです。「死の舞踏」は題名だけ見るとおどろおどろおしいですが、実際はユーモラスささえ漂うキャッチーなメロディで、独奏ヴァイオリンも大活躍します。サン=サーンス入門には最適な1枚としてお薦めします。