秋田市内のバス停の表示板について。※前回の記事
今回は、以前に中央交通によって更新されたものの中から、最近流行りの生き物図鑑にならって「ざんねんなバス停表示板」を2つ。
2014年4月に、秋田市北部にある「秋田組合総合病院」が「秋田厚生医療センター」に名前を変えた。
病院の前には、小規模なバスターミナル的機能を持つバス停もあり、律儀にバス停名も「組合病院前」から「秋田厚生医療センター前」に変更された。
※車両の行き先表示は「組合病院」だったのが原則「秋田厚生医療センター」表記に代わり、経由地が略されたり文字が小さくなったりしたので、途中乗降車としては、少々迷惑。
医療センター前には、乗り場が3つありそれぞれにポールが立つ。1本は、秋田市がキングタクシーに委託して運行する、郊外部行きの秋田市マイタウンバス北部線用。それはキングタクシー仕様で、別段珍しくない。
問題は2本ある、中央交通用。
組合病院時代は、市営バス時代から使っていたのか、プラスチック製で四角く平らな二面体タイプ(この記事に他の停留所の画像あり)だったはず。
名称変更に伴い【29日訂正・コメントで教えていただいたように、移管後・組合病院時代にダルマ型に交換されていたとのこと。】、ポール自体がダルマ型に変わったのは、流れとしてやむを得ない。その表示板が問題。
2枚とも裏表(実は1面だけは未確認ですが)がこうなっている
何がおかしいって、バス停名の文字の色。普通は黒文字なのに、ここは白文字。
決して、フラッシュを近くでたいて、反射して光っているのではない。
【2019年8月17日追記】2019年8月17日でも、2枚裏表とも、変わらず白文字のままだった。
【2022年5月21日追記】不十分・未確認な情報だが、2022年5月時点では、黒い文字になったようだ。この記事にて。
病院のすぐ前にあって、始発地のバス停なんだから、バス停名の表示を必要とする人はいないだろう(法令では停留所名称の表示が義務付けられている)。だからこれでも問題はないのだけど、黄色地に白文字は少々見づらい。
何よりも、ほかに白文字のバス停を見たことがない。どうしてここだけ?
表示板全体としては、最近主流の太めの「スーラ(という書体)」だが、地色は微妙に異なる、少し前の標準タイプ。
文字のカッティングシートを注文する時、間違って白を指定してしまったくらいしか、原因は考えられない。そして、納品された中央交通側で、まさか文字色が違うことに気付かないわけはないから、「違うけどこれでいいや」と押し切って設置されていることになろう。
だとしたら、受注した業者はきっと同じなんだろうから「今回はいつもと色が違うけどいいんですか?」と確認するとか、業者でも中央交通でもいいから設置前に黒マジックで塗りつぶす(ごまかしだけど、この場合はそれでごまかしきれそう)とか、できなかったもんだろうか。
もう1つは、おそらくバス停名としては3つだが、終点である関係で表示板としては計4枚だけ存在すると思われるもの。以下に掲載するのは2010年撮影の古い写真だけど、現在も変わっていないはず。
同じく秋田市北部ながら秋田港。
ポートタワー・セリオン(セリオンタワーじゃありません)の下
新国道経由セリオン線は、セリオンの真下・玄関前に乗り付け、雨に濡れずに入館できる。
セリオン線は、1994年のオープン時に、当時の秋田市営バスが新規に開設した路線で、後に中央交通へ移管された。当初は、秋田市の3セクということもあってか、1時間に1本くらいは運行されていたが、現在は平日・土日とも1日10往復以下。等間隔でなく30分間隔のところもあれば、2時間以上ないところもあり、利用しづらい。
他の新国道経由と異なり、利用客が多い港中央一丁目以降の旧国道を通らないこともあり、トータルでの利用者が少ないのだろう。また、バスでセリオンにいく旅行客も(皆無ではないが)多くはないのだろう。
ただ、港まつりなどで旧国道が通行止めになる時は、迂回による臨時の折り返し点として、セリオン前が重宝されているようだ。
※セリオン線がない時間帯にバスでセリオンに行くには、他の新国道経由各路線または県庁・寺内経由土崎線で「港入口【29日補足・中央一丁目以降の旧道区間にある】」から歩いてもそう遠くはない。いっそ、JRに乗って土崎駅から歩いても、20分くらい。【29日追記】港入口や土崎駅からセリオンに行く場合は、国道7号の横断が必要(信号機あり)。国道から港までは、歩道がないところもあるので、車には注意して歩いてください。
上の写真の反対側は、
すぐ向こうが港
で、この表示板。
強風で倒れたのか、表示板が傾いている。後に修復された
傾いているのは別として、表示板のデザイン。
「懐かしい」とともに「ちょっとヘン」と感じるもの。市営バスの表示板を知る人は特に。
原因は2つ。まず、これまで述べた通り、市営バス時代の表示板デザインを受け継いだ中央交通で、大きく異なるのが、上段の社名部分の地色。市営バスでは黄緑(若草色)だったのが、中央交通は紺色。
(再掲)秋田市営バスのダルマ型表示板
それなのに、セリオン前は中央交通なのに黄緑色。色の組み合わせだけを見ると、市営バスのバス停そのもので、それが「懐かしい」。
もう1つは、3色の面積の配分。社名の上段が異様に広く、下段の何も書いてない赤いところが異様に狭い。その分、バス停名の表示も、標準より下に寄っている。
特に上段が、円の半分近くを占めていて、おでこがやけに広いみたいなのが「ヘン」。
詳しく見ると、市営バス時代のセリオン前(ナール書体、ローマ字併記)が下に透けており、転用なしで市営バス時代と同じ表示板の上に、重ね張りしている。
透けている市営バス時代の表示は、一般的な配置。貼り直した時に、色の配分が変わってしまったようだ。
現在見えている書体は太いスーラ。中央交通での太いスーラの使用例としては最初期だと思われる。(JTCウインRとの時期の違いは不明)
そして、上段の中央交通の社名は、現在のものよりやや太く、大きい。この大きさの文字では幅を取るため、これ以上円の上方向には表示することができない。
つまり、中央交通の社名を想定していたより下に表示せざるを得ない事態になってしまい、やむなく上段を広くしたのではないだろうか。
色が違う理由は、移管の初期段階でまだ不慣れで、間違って市営バスと同じ色で発注してしまったのかも。
セリオン線が他系統から分かれて単独で走る区間のバス停は、「セリオン前」のほかは「港湾事務所前」。さらにフェリー発着に合わせて、セリオンの先まで運行される系統の「フェリーターミナル前」もある。
この3か所に、同じタイプの表示板が設置されたとみられる。ポールは港湾事務所だけが路上にあるので2本、他は終点なので1本ずつ。その計3本。
ただし、フェリーターミナル前は自分では見ておらず、また現在は通常タイプに変わっているかもしれない。フェリーターミナル系統の運行開始時期は不明で、さらに2010年前後の一時期廃止されたり、その後期間限定で運行されたりした時もあったので、その過程でポールが撤去・交換された可能性があるため。【29日追記】コメント欄の通り、一時廃止されて撤去されたため、フェリーターミナル前は現在は一般的な表示板のポールに代わっているとのこと。※その当時のフェリーターミナル前は、通常デザインに上塗りされて、長崎屋経由側上り「たけや製パン前」に転用されていた。この記事後半。
「港湾事務所前」
港湾事務所前のローマ字は、移管後は「KOUWAN ZIMUSYO MAE」。市営バス時代は「KOWAN JIMUSHO MAE」。
色は市営バスの面影を残すものの、とてもアンバランスなバス停。このままずっと残ってほしいような、残ってほしくないような…
今回は、以前に中央交通によって更新されたものの中から、最近流行りの生き物図鑑にならって「ざんねんなバス停表示板」を2つ。
2014年4月に、秋田市北部にある「秋田組合総合病院」が「秋田厚生医療センター」に名前を変えた。
病院の前には、小規模なバスターミナル的機能を持つバス停もあり、律儀にバス停名も「組合病院前」から「秋田厚生医療センター前」に変更された。
※車両の行き先表示は「組合病院」だったのが原則「秋田厚生医療センター」表記に代わり、経由地が略されたり文字が小さくなったりしたので、途中乗降車としては、少々迷惑。
医療センター前には、乗り場が3つありそれぞれにポールが立つ。1本は、秋田市がキングタクシーに委託して運行する、郊外部行きの秋田市マイタウンバス北部線用。それはキングタクシー仕様で、別段珍しくない。
問題は2本ある、中央交通用。
組合病院時代は、市営バス時代から使っていたのか、プラスチック製で四角く平らな二面体タイプ(この記事に他の停留所の画像あり)だったはず。
2枚とも裏表
何がおかしいって、バス停名の文字の色。普通は黒文字なのに、ここは白文字。
決して、フラッシュを近くでたいて、反射して光っているのではない。
【2019年8月17日追記】2019年8月17日でも、2枚裏表とも、変わらず白文字のままだった。
【2022年5月21日追記】不十分・未確認な情報だが、2022年5月時点では、黒い文字になったようだ。この記事にて。
病院のすぐ前にあって、始発地のバス停なんだから、バス停名の表示を必要とする人はいないだろう(法令では停留所名称の表示が義務付けられている)。だからこれでも問題はないのだけど、黄色地に白文字は少々見づらい。
何よりも、ほかに白文字のバス停を見たことがない。どうしてここだけ?
表示板全体としては、最近主流の太めの「スーラ(という書体)」だが、地色は微妙に異なる、少し前の標準タイプ。
文字のカッティングシートを注文する時、間違って白を指定してしまったくらいしか、原因は考えられない。そして、納品された中央交通側で、まさか文字色が違うことに気付かないわけはないから、「違うけどこれでいいや」と押し切って設置されていることになろう。
だとしたら、受注した業者はきっと同じなんだろうから「今回はいつもと色が違うけどいいんですか?」と確認するとか、業者でも中央交通でもいいから設置前に黒マジックで塗りつぶす(ごまかしだけど、この場合はそれでごまかしきれそう)とか、できなかったもんだろうか。
もう1つは、おそらくバス停名としては3つだが、終点である関係で表示板としては計4枚だけ存在すると思われるもの。以下に掲載するのは2010年撮影の古い写真だけど、現在も変わっていないはず。
同じく秋田市北部ながら秋田港。
ポートタワー・セリオン(セリオンタワーじゃありません)の下
新国道経由セリオン線は、セリオンの真下・玄関前に乗り付け、雨に濡れずに入館できる。
セリオン線は、1994年のオープン時に、当時の秋田市営バスが新規に開設した路線で、後に中央交通へ移管された。当初は、秋田市の3セクということもあってか、1時間に1本くらいは運行されていたが、現在は平日・土日とも1日10往復以下。等間隔でなく30分間隔のところもあれば、2時間以上ないところもあり、利用しづらい。
他の新国道経由と異なり、利用客が多い港中央一丁目以降の旧国道を通らないこともあり、トータルでの利用者が少ないのだろう。また、バスでセリオンにいく旅行客も(皆無ではないが)多くはないのだろう。
ただ、港まつりなどで旧国道が通行止めになる時は、迂回による臨時の折り返し点として、セリオン前が重宝されているようだ。
※セリオン線がない時間帯にバスでセリオンに行くには、他の新国道経由各路線または県庁・寺内経由土崎線で「港入口【29日補足・中央一丁目以降の旧道区間にある】」から歩いてもそう遠くはない。いっそ、JRに乗って土崎駅から歩いても、20分くらい。【29日追記】港入口や土崎駅からセリオンに行く場合は、国道7号の横断が必要(信号機あり)。国道から港までは、歩道がないところもあるので、車には注意して歩いてください。
上の写真の反対側は、
すぐ向こうが港
で、この表示板。
強風で倒れたのか、表示板が傾いている。後に修復された
傾いているのは別として、表示板のデザイン。
「懐かしい」とともに「ちょっとヘン」と感じるもの。市営バスの表示板を知る人は特に。
原因は2つ。まず、これまで述べた通り、市営バス時代の表示板デザインを受け継いだ中央交通で、大きく異なるのが、上段の社名部分の地色。市営バスでは黄緑(若草色)だったのが、中央交通は紺色。
(再掲)秋田市営バスのダルマ型表示板
それなのに、セリオン前は中央交通なのに黄緑色。色の組み合わせだけを見ると、市営バスのバス停そのもので、それが「懐かしい」。
もう1つは、3色の面積の配分。社名の上段が異様に広く、下段の何も書いてない赤いところが異様に狭い。その分、バス停名の表示も、標準より下に寄っている。
特に上段が、円の半分近くを占めていて、おでこがやけに広いみたいなのが「ヘン」。
詳しく見ると、市営バス時代のセリオン前(ナール書体、ローマ字併記)が下に透けており、転用なしで市営バス時代と同じ表示板の上に、重ね張りしている。
透けている市営バス時代の表示は、一般的な配置。貼り直した時に、色の配分が変わってしまったようだ。
現在見えている書体は太いスーラ。中央交通での太いスーラの使用例としては最初期だと思われる。(JTCウインRとの時期の違いは不明)
そして、上段の中央交通の社名は、現在のものよりやや太く、大きい。この大きさの文字では幅を取るため、これ以上円の上方向には表示することができない。
つまり、中央交通の社名を想定していたより下に表示せざるを得ない事態になってしまい、やむなく上段を広くしたのではないだろうか。
色が違う理由は、移管の初期段階でまだ不慣れで、間違って市営バスと同じ色で発注してしまったのかも。
セリオン線が他系統から分かれて単独で走る区間のバス停は、「セリオン前」のほかは「港湾事務所前」。さらにフェリー発着に合わせて、セリオンの先まで運行される系統の「フェリーターミナル前」もある。
この3か所に、同じタイプの表示板が設置されたとみられる。ポールは港湾事務所だけが路上にあるので2本、他は終点なので1本ずつ。その計3本。
ただし、フェリーターミナル前は自分では見ておらず、また現在は通常タイプに変わっている
「港湾事務所前」
港湾事務所前のローマ字は、移管後は「KOUWAN ZIMUSYO MAE」。市営バス時代は「KOWAN JIMUSHO MAE」。
色は市営バスの面影を残すものの、とてもアンバランスなバス停。このままずっと残ってほしいような、残ってほしくないような…