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AkiCA検証2点

2022-09-14 23:32:20 | 秋田のいろいろ
AkiCAなど、秋田市内のバスでのICカード使用に関連して、小ネタ2つ。以前から確かめたいと思っていたことが確認できたので。
最近の記事は6月末。10月開始の高齢者用「シニアアキカ」もそろそろ発送開始か。

●オートチャージ可能か?
Suicaには「オートチャージ」機能がある。
設定すれば、残高が一定額以下で改札を通ると、一定額が自動的にチャージされる(判断基準額、チャージ額とも各自設定可能)。
オートチャージされる場所は限られていて、現時点では、JR東日本の在来線改札と、PASMOエリアの改札。新幹線やJR他社の改札ではできないし、買い物時も非対応。

バスでもオートチャージできないのが原則のようだが、AkiCAと同じ地域連携ICカードである、栃木のtotraではオートチャージ可能との報告がネット上に複数ある。
そして、JR東日本ビューカードのホームページ(https://www.jreast.co.jp/card/function/autocharge/area.html)には、「一部のバスにおいて、バス車載器にタッチして降車する際にもオートチャージをご利用いただけます」とある。
ただ、どこのバスでオートチャージできるのかの情報がほぼない。
※東急バスでは、PASMOに限りオートチャージでき、Suicaではできないらしい。

もしかしたら、秋田のバスでもオートチャージできるのでは? と淡い期待を抱いた。
オートチャージの設定をしたSuicaで、秋田市中心市街地循環バス・ぐるるに乗って降りたら、100円引かれていただけ。
秋田のバスでは、(AkiCAであってもSuicaであっても)オートチャージできないようだ。

※AkiCAは、Suicaでできることはすべて可能なので、AkiCAのカードにオートチャージの設定をして、JR東日本やPASMO等のエリアの改札でのオートチャージは可能なはず。


●マイ・タウンバスでの履歴はどうなる?
駅券売機やスマホアプリなどで、ICカードの利用履歴を見られる。
バスの場合は乗降バス停までは記録されておらず、日付、事業者名、金額が分かる。

秋田中央交通の一般路線バスや、秋田市中心市街地循環バスでIC乗車した場合、JR東日本の駅券売機では、事業者名(利用駅)に「秋田中央」と表示。スマホアプリ「みるCa」では、AkiCA開始後のアップデートがまだなので、「3-090E」というコード番号が表示された。


ところで、AkiCAは中央交通だけでなく、秋田市が運行主体で、民間会社に運行を委託する、郊外部の廃止代替「秋田市マイ・タウンバス」でも使える。
その委託先は、地域ごとに複数の企業がある。中央交通の子会社もあるが、ライバルのタクシー会社もある。その履歴はどうなるだろう?

わざわざ乗りに行った。
ほんとうは、中央交通系以外が受託する地域のほうが、より確実に検証できるけれど、それらは予約式だったり、ワゴン車だったりで、よそ者には敷居が高い。
秋田中央トランスポートが運行し、通常のバス車両で運行される、西部地区の豊岩線に乗った。

履歴は…
みるCa「3-090E」
↑みるCaでは、AkiCAも区別なく「Suica」と認識するようだ。

駅券売機「秋田中央」
期待外れ。だけど、同様に秋田市が運行主体のぐるるでも「秋田中央」だったのだから、同じことか。
中央交通本体直営も他社運行も同じコードだと、後で見て分かりづらい。
ただ、バス会社や市が利用状況を調査する時は、一般人は見られない部分で、乗降バス停などのデータを見ているだろうから、あまり問題ないのかも。

考えてみれば、「3-090E」に「秋田中央」を対応させているJR東日本券売機が適切ではないのかもしれない。「秋田市とその周辺のバス」としたほうが適切ではあるが、短くするのは難しい。

ネット上の情報から、他の地域連携ICカードエリア。
青森の「AOPASS」では、青森市営バスも、廃止代替で民間委託する「青森市市バス」も、「青森市交」と表示されるらしく、秋田と似た状況。
1つのカードエリアにつき1つしか表示できないわけでもなく、八戸の「ハチカ」では、八戸市営バスは「八戸市交」、南部バスは企業名である「岩手県北」と表示して、区別している(委託ではない直営ということもありそうだが)。


○参考・秋田市マイ・タウンバス西部線の記録
運行開始時は、公募で決まった「豊浜ふれあい号」という愛称(豊浜は地名ではなく、運行エリアの地域名・浜田、下浜、豊岩から)があったけれど、今は使わないようだ。

秋田市のホームページ(ページ番号1033265)に写真があったように、古い機種を強引にICカード改造した運賃箱。
運賃表示機は、中央交通本体(レシップ製OBC-VISION)とは異なる、白い枠1画面のもの。小田原機器製 BFD型 液晶運賃表示器か。車内放送の声も別の人だが、市営バス譲りの言い回しは継承。

日曜の午後。見かけた浜田線は、西部市民サービスセンター発も着も、数人ずつ乗車していた。一方、乗車した豊浜線はほかに誰も乗らなかった。
新屋高校入口で下車。空っぽで豊岩へ向かう中型バス
↑ここから住宅地の中に田んぼが現れる。終点は雄物川沿いをさかのぼって30分ほど
他地域のマイ・タウンバスと比べると、西部地区は運行本数がかなり多い印象。中央交通本体直営の幹線路線でも減便が進む現状では、供給過剰とも言えると感じてしまった。
【15日追記】この後、新屋市街へ戻って、大町経由新屋線 秋田駅行きに乗車。1時間に1本の時間帯で、10人程度乗っていた。

【2023年1月6日追記】2022年度末で豊岩中学校と下浜中学校が閉校し、秋田西中学校へ統合される。両地域からの通学に、マイ・タウンバス西部線を使う想定がされているようで、そうなると、時間帯によってはむやみに減便・小型化とも言えない事情も出てきそうだ。

【2023年5月16日追記】2023年6月から、豊岩線で夕方の上り1本が増便(豊岩上丁発新屋行き。土日祝日も運行)された。第38回秋田市地域公共交通協議会資料によれば「回送運行とした便について、豊岩地区の企業から活用の打診があり、比較的軽微な変更で対応することが可能なことから」実施。通勤需要もあるようだ。

※AkiCA関連の続きの記事は、シニアアキカについて

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8 コメント

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Unknown (すしはたはた)
2022-09-15 01:28:49
中央交通本体が走っている地域よりマイタウンバスが多い現状、気になってました。西部地区や雄和あたりを走るバス、たまに見ますが、あまり利用者が多い、とはいえないと思います。
中央交通では10月からまた減便や廃止が進むなかで、郊外だけでなく住宅地もマイタウンバスや予約式のバスとか走れないのでしょうか?例えば牛島や大住、茨島などの道路が狭い地域に、牛島駅から予約式のバス、というかワゴン車を走らせるとか…交通弱者にはかなり厳しいダイヤ編成になってきたので秋田市でも少し考えてほしいですね。
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逆転現象 (taic02)
2022-09-15 12:19:40
廃止代替なので、儲かるほど利用がないのは当然かもしれませんが、現状では釈然とはしませんよね。
民間バスが運行しているエリア内には、マイタウンバス的なものは入り込まないことになっているのだと思います。でも、その線引きが不便さに拍車をかけているとも言えそうです。

一方で、秋田市では、マイ・タウンバスとは別に「買物タクシー」というのを始めています。
グランマート手形店と新藤田の間で、登録・予約した住民が1回300円でタクシー相乗りできるもので、楢山の一つ森公園側でも実証実験中です。

幹線系統の路線見直しも含めて、現状にとらわれない柔軟な交通体系を確立する必要があります。
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マイタウン改革 (FMEN)
2022-09-17 23:38:21
もう秋田市が50%で残りが中央や高尾、キング、羽後、浮田あたりが出資して秋田市マイタウン交通を設立して臨海に本拠+車庫を作り棲み分けやコードシェアをしたほうがよさそうなのでは。
タクシー式でなくバス式、代わりに車両を小さくすると。
西部、北部はガラガラな大型をよく見ますがこの時間をコードシェアにするとか。
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交通改革 (taic02)
2022-09-18 18:13:02
不採算廃止代替だけに、民間が身を削ってやりたがるかどうか。
過疎地域では、住民が担うようなタイプもありますが、秋田市でもそこまで考えないといけなくなるのでしょうか。

むしろ、秋田市街地の路線を、中央交通1社に任せず…とも思いますが、それこそ中央交通が仮にも営業継続している以上、できない相談ではあるでしょう。
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Unknown (Unknown)
2022-09-19 01:41:40
人が乗っていないように見えて朝の時間帯は集中して乗る時間帯もあり、新たに小型バスを導入となると車両をまた用意しなければいけなくなり、経費が掛かり増しになるそうです。
参考までに
https://toyokeizai.net/articles/-/12685?page=2
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小型化 (taic02)
2022-09-19 17:34:29
他地域がワゴンやタクシー化される中、西部はバス車両のままなのは、一定以上の利用があるからだとは思います。
ただ、少なくとも休日の昼間に限れば供給過剰です。そこは小型化でなく、減便をしてもいい状況だと思います。
とは言っても、拘束時間の都合で人件費は変わらないとか、委託の契約上の制約などで、運行してもしなくても大差ないのかもしれませんが。
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もはやお手上げ処置無しご臨終 (あんなか)
2022-09-22 03:16:18
もう秋田市くらい人口減及び高齢化に伴う公共交通のインフラがガタガタになると
完全に手遅れ状態。
もう交通、社会弱者は大都市圏に移住するしか無さそうです。
ある夏の夜にぼんやり遠距離受信の雑音とフェージング混じりのラジオを聴いていたら
多分首都圏の局だと思うのですがこれに関する論評をやってまして。
それが結構ぶっ飛んでいたのですが妙に印象に残りました。
それは地方さっさと見捨て論。
もはや日本は少子高齢化、経済失敗で膨大な数と面積でインフラのメンテナンスも覚束無くなり予算がかかる地方を背負うことが出来なくなる。
地方から6大都市に人を集中させ過疎地を消滅させる
コンパクトシティならぬコンパクト国土に舵を切るべきだとか。
ぶっ飛びすぎて思わず笑ったのですが
よく考えるとこれから私がやろうとしている事なのでした。
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自己責任で? (taic02)
2022-09-22 19:26:50
極論・暴論のように感じますが、その方向に進まないと、いずれ国が持続できなくなってしまうのも、事実かもしれません。国全体でなく、県の中でも、市の中でも、同じように。
「ポツンと一軒家」を見ていると、山深いこんな場所に住むなんて…と思うことがありますが、実は地方に住む我々も、似たような立場になっていくのかもしれません。
田舎や雪国に住むのは自己責任で。という時代が来てしまうのでしょうか。
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