広く浅く

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高校合格特集2020

2020-03-18 00:31:56 | 秋田のいろいろ
新型コロナウイルス(への過剰な対応?)により休校が続く中、秋田県公立高校の一般入試が行われ、13日に掲示をせずホームページを使った合格発表が行われた。
14日の秋田魁新報は、36面の本紙のうち、内側の13~18面に恒例の「高校合格特集」が掲載された。
2014年に取り上げているが、基本は今年も変わらない。扉の写真が今年はカラーだった。

2015~2019年がどうだったか未確認だが、今年、メインである4面を割く「県内高校紹介」に2014年版と違う点があるのに気づいた。
2014年版では、すべての県立高校と秋田市立秋田商業高校はもちろん、私立5高校、さらに秋田市立御所野学院高校が掲載。
うち、御所野学院は中高一貫校であり、当時は中卒者の募集を行っていなかった、つまり内部進学者のみで「御所野学院高校に合格する人」が皆無なのに、合格特集で紹介されていた。
これは、御所野学院の開校当初は中卒者の募集も行っていて、「御所野学院高校へ合格する」こともできたため、その名残りというかなりゆきで残っているのではないかと推測した。

さて、今年2020年。
14・15面。顔写真は生徒会長でその歓迎の言葉が掲載
御所野学院は引き続き掲載されているが、今回から、中卒者の募集が復活したため、再び辻褄は合った。
生徒会長の言葉は「本校は次年度より、他の中学からも入学できるようになりました。」で始まっている。

そして、新たに3校が掲載されるようになった。

うち2校は「広域通信制」の高校というか、その分校・キャンパス的なもの。「秋田クラーク高等学院」と「第一学院秋田キャンパス」。
それぞれ、2001年に秋田市大町のサンパティオ【2021年1月25日訂正・2001年に中通にでき、サンパティオには2005年にできたとのこと。コメント欄参照】、2005年に広面に開校している。2014年時点でも存在したのに、非掲載だったことになる。
そもそもこういうタイプの高校のことをよく知らないけれど、校長名の項目は、クラークでは他校同様人名のみ(本体は三浦洋一郎氏が校長で、秋田校も三浦姓の人だけど、関係は?)なのに対し、第一学院はカッコで「キャンパス長」とされている。
【4月13日追記】その後、4月に学校公式サイトや魁の報道で、県から高等専修学校として認可を受け、校名が「高等専修学校 秋田クラーク高等学院」に変わったことが分かった。
「高等専修学校」とは、「高等課程を置く専修学校」の呼び名として定められた呼称。美大附属と同じ分類の学校になったということのようだ。校長も置かれたことだろう【2021年1月25日削除・第一学院と混同していました】。
複雑で理解できないが、これまでは通信制高校のキャンパスという名目で、それは学校そのものではなかったのが、今回の認可で、正式な学校になったということなんだろうか。(以上追記)

残る1校は「秋田公立美術大付属高等学院」。正式には「附」だが、魁のルールで「付」なのだろう。
なお、聖霊短大付属高校は「付」が正式だが、魁では「聖霊」のみで済ませている。
以前からNHK秋田放送局が間違いを繰り返すことに苦言を呈してきたように、美大附属高等学院は、中卒で入学でき、卒業時に大学受験資格は得られるものの、「専修学校高等課程」であって高等学校(高校)ではない。(卒業制作展は今年も開催されたようだが、NHKで報道したっけ?)
入学試験も公立高校とは別に行っている。

それなのに、掲載された。生徒会長の言葉では、「県内で唯一の美術系の専修学校(高等課程)です。」と説明している。
今になって掲載されるようになったのは、高校ではないけれど中卒で入学するのは同じだから、のけ者にするのがかわいそう、とでも魁が考えを改めたのだろうか。
でも、そうなると、今度は国立秋田工業高等専門学校(秋田高専)が載っていないのはいいのか。修業年限は5年ではあるが、やはり中卒で入るのだし、部活動が高体連に加盟する場合もあるらしい。美大附属が載るのなら、高専は? とならないだろうか。


全体としては、湯沢高等学校稲川分校が2018年3月で閉校しているので、その分枠は減った。各校の枠サイズは2014年と変わらず。余った枠はところどころ写真(キャプションはないが、課外活動や奉仕活動などのスナップ)を入れて調整。
学校の掲載順は、北からなどでなく、秋田市周辺(潟上市を含む)→男鹿南秋(秋田市隣接を除く)→本荘由利→鹿角→大館北秋→能代→大曲仙北→横手平鹿→湯沢雄勝の順。

秋田市周辺の学校順は、秋田→秋田北→秋田南→秋田中央→新屋→秋田工→秋田商→金足農→聖霊→国学館→秋田令和→明桜→御所野学院→秋田明徳館→秋田西→秋田クラーク高等学院→第一学院秋田キャンパス→秋田公立美術大付属高等学院。
必ずしも歴史の古い順でもないし、所在地としては潟上市の秋田西(金農もだけど)が微妙な位置であるなど、よく分からない順番。【19日訂正】金足農業は所在地は秋田市内でした。ただし、県教育委員会がよく使う、おおむね北から南への学校順では、男鹿工業→秋田西→金足農業→秋田と、西と金農が秋田市より北に位置するような扱い。

最後は湯沢→湯沢翔北→湯沢翔北雄勝(※)→羽後の順。
※「湯沢翔北雄勝」について。
「これまでの雄勝高校が新年度から湯沢翔北高校雄勝校、呼称「雄勝キャンパス」となります。」だそう。
校長欄は「未定」。前も書いたけれど、ここに載っている校長氏名は2019年度の人。氏名が載っている他の各校では、今後発表の人事異動で代わる可能性もあるし、定年退職で空くのが確実であっても名前が載っている。つまり厳密にはすべての学校(私立は違うかもしれないけど)が「未定」なのに。
また、大曲農業太田分校では、大曲農業(の本校)と同じ名前が載っている。分校には校長が配置されないため。
湯沢翔北高校雄勝校がどういう扱いのなのか知らないが、もしかしたら校長はいないのでは?
【4月2日追記】4月2日付秋田魁新報 県南地域面より。
「雄勝校は湯沢湘北高校の地域校という位置付け。県教育庁高校教育課によると、法制度的には分校と同じだが、より地域に根差した教育を推進しようと、独自の名称を用いた。」「教職員は本校兼務の校長を含め21人」。(以上追記)

それから生徒会長は、明徳館高校だけは「生徒会長(定時制I部)」とカッコ付き。同校は定時制3部と通信制からなるので、生徒会長が複数いるということだろう。
それを言うなら、他の県立高校で全日制と定時制が共存する学校が秋田市外に6校ある。掲載されているのはおそらく全日制の生徒だと思われるが、それにはカッコはいらないのか。
以上、重箱の隅をつつくようなことばかりで恐縮です。


秋田市と本荘の学生服店の広告は、確認できた限り2014年と位置も変わらず。各社の中身も西武以外は同じかも。
15面の広告
高校紹介の学校順は、もしかしたら広告との対応も考慮しているのかもしれない。秋田市~由利の高校が掲載される面には、その地域の店の広告。
本荘からはありさかとアカネヤが掲載。両社とも、場違いな「小学校体育着」も宣伝してしまっている。
県北、県南の高校紹介がある16・17面は、制服屋さんだけで埋まらないようで、生花店(複数)、美容室、酒造会社「北鹿」、東北労働金庫、秋田市の加賀谷書店なども掲載。

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6 コメント

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Unknown (FMEN)
2020-03-18 08:26:13
絵面のいい中央や西がよく取り上げられるのが定番ですな、広告は。
会社は辻兵佐々市サトウなイメージで。
ちなみに私服の秋高も最近制服傾向が学校が強制せずだけど女子から自主的に強まり、ギャルっぽいなんちゃって制服を私服として着てたりするとか。
でもさすがに公式では控えてるようです。
一部の学校はパンツスーツも採用なんて噂もあるとか。
さらに男子のブレザー化なんて噂もありますがこちらは中央だけの文化でいいかもしれません。
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Unknown (antaka)
2020-03-18 12:24:29
高校生対象の記事に日本酒の広告が、違和感を感じました。
返信する
コメントありがとうございます (taic02)
2020-03-18 23:07:30
>FMENさん
辻兵はニューシティ跡地を特設駐車場にして、採寸を受け付けています。
秋田市周辺の公立高校の制服は、ここ何十年かは変更がなく(少なく?)、すっかりイメージが定着していますね。商業や中央は、我々の前後の学年辺りに現行に変わったはずです。広告写真も使い回せて何より。
明徳館やクラークの生徒も、なんちゃって制服でしょうか。市内の既存の私立高校では、いつの間にか制服を変えているようで、なんちゃって制服かと思いきや本物ということも。
「制服で学校を選ぶ」ということもあるみたいですが、お下がりとか費用負担の点では、ころころ変えるのはどうかという気がします。

>antakaさん
同感です。家族でのお祝いにということなのでしょうが、よりふさわしい他業種の広告主が見つからなかったのかと思ってしまいますね。
昨年以前は未確認でしたから、来年以降注目しておきます。
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Unknown (Unknown)
2021-01-24 14:57:41
かつての秋田クラーク高等学院は、立ち位置が曖昧だったのですが、2020年度より、秋田県の認可を受けた専修学校高等課程(要は、美大附属高等学院のように、卒業しても、高卒とはならないが、大学入学資格は得られる学校)のある、株式会社立の専修学校の扱いになったそうです(設置会社は、株式会社寺子屋義塾)。その為、2020年度より「高等専修学校秋田クラーク高等学院」を新設する形式になったそうです。

クラーク記念国際高等学校のキャンパスは、文部科学省の認可上は、正規のところもあれば、地元の団体などによる協力校のところもあれば、グレーなところもあれば、と様々なのですが、秋田の場合は、秋田情報ビジネス専門学校にある北海道情報大学通信教育部との併習課程のように、クラーク記念国際高等学校の卒業と高等専修学校秋田クラーク高等学院の卒業を目指す、という形の方が制度上もすっきりするだろうからこのような形式にしたと推測されます。

クラーク記念国際高等学校でスクーリングが必要な分を、高等専修学校秋田クラーク高等学院の正規授業で補うことで、北海道にいく必要もないというメリットもあるようです。

この形式にしたことで、高等専修学校秋田クラーク高等学院(設置者は、株式会社寺子屋義塾)では、高校の教員免許状のある職員を必置する必要(これまでは、不可能な部分は、クラーク記念国際高等学校に丸投げして、その分生徒をスクーリングで北海道に行かせる必要が生じていた)がありますが、学院側でほしい教科の免許状を有する教員を定着できるか、ということも課題になりそうです(免許状の更新講習を受講させられるか、というのも出てくるでしょうし。公立学校でも、講習受講日そのものは職専免にはなっても、講習の受講料は各教師持ちのはずなので)。美大附属高等学院では、公立高校の教諭を定期異動させて対応すれば全く問題ないことですが、独立した地域の企業がやるとなれば、そういった点も問題になりそうです。
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Unknown (Unknown)
2021-01-24 15:25:50
> 2001年に秋田市大町のサンパティオ

厳密には、2016年に、当時秋田第2キャンパスとして使用していたサン・パティオに集約して秋田キャンパスとした形。

2001年に中通(アキタスクエア)に秋田クラークができて、2005年にアキタスクエアの第1キャンパスとサン・パティオの第2キャンパスの2つになり、2016年にサン・パティオに集約し、その後、サン・パティオの他の空き区画に拡張し、現在に至るそうです。

寺子屋義塾は、泉北の本社にtec進学センター本部校、サン・パティオにtec進学センター大町パティオ校と秋田クラーク関係、仲小路に代ゼミサテラインの教室を運営しているようで、以前よりは規模は小さくなったようです(アキタスクエアからは、グループ全体で完全撤退)。
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秋田クラーク (taic02)
2021-01-25 00:25:09
多少分かってきました。
専修学校高等課程の学校としては高卒は得られないものの、並行して通信制高校に在籍して修了することで高卒にもなれるということでしょうか。
学習塾としてのノウハウは蓄積している企業なのでうまくできているようにも思えますが、公立学校と比べれば小さく、秋田では異端の存在で苦労もあるのかもしれません。

場所はアキタスクエアが先で、サンパティオは2005年だったのですね。
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