今日、JR東日本から、12月4日に実施されるダイヤ改正の詳細が発表された。
メインは東北新幹線新青森駅開業に伴うアクセス列車。青森県内の自治体・観光関係者は早く知りたがっていたようだ。
内容は公式サイトでご覧いただくとして、この記事では、個人的によく利用する弘前や秋田に関係した奥羽本線関係を中心に気になる点だけを取り上げる。
今回が詳細発表とはいえ、リリース文では不明な点も多い。「最終的な列車時刻は、2010 年 11 月 20 日発売予定の「JR 時刻表 12 月号」でご確認下さい。」とのこと。
【25日注記】この記事は、24日のJR東日本のリリースに基づいた内容です。その後の報道で、大館発着の特急が運行されるといった新たな事実が判明した点もあるので、改めて続編の記事をアップします。併せてご覧ください。こちらです。
●新青森-弘前間は、普通列車増便・特急減便
現在、青森-弘前間では、特急9.5往復(つがる・いなほ・かもしか)、普通列車17往復が運行されている。(臨時列車・寝台列車除く、以下同)
改正後は、特急4往復(つがる。次の項で触れます)、普通列車22.5往復になる。
つまり、特急と普通のトータルでは26.5往復と変わらない。
特急を中心に大幅に増発されるかと思っていたが、意外。
新青森-弘前間は特急を利用するほど距離がないから、普通列車に重点を置くことにしたのかもしれないし、新青森駅のホームの少なさと単線区間があって貨物列車も多く走ることから、増発が難しかったのかもしれない。
弘前市の観光関係者はこのことをどう受け止めているのか、気になる。
なお、現在、八戸-青森-函館間を走る特急「白鳥」10往復は、新青森始発になるので、新青森-青森間だけを見れば、上記「つがる」と合わせて14往復の特急が走ることになる。
そして、「新青森-青森間の1駅だけの利用であれば、乗車券だけで特急列車の自由席に乗れる」特例ができる。つまり、わずかな距離とはいえ、特急券不要で特急の自由席に乗れる。
JR九州の宮崎空港-宮崎間で同様の特例があるが、珍しいことだ。
●秋田方面の特急「かもしか」廃止、「つがる」に
弘前止まりの特急は上記の通りなので、ここでは弘前以南大館・秋田方面の特急について。
現在は、新潟から直通の「いなほ」1往復、秋田始発の「かもしか」3往復の計4往復が運行されている。
改正後は、上記の通り「つがる」4往復態勢になる。
本数の増減はなく、愛称名を「つがる」に統一することになっただけで、これも拍子抜け。
多少は碇ヶ関・大館など弘前以南、秋田県北のアクセスを図ってくれるかと思ったが。
愛称としては、「かもしか」を廃止し、現在、八戸-青森-弘前間を運行している「つがる」の運行区間を変更する形だ。「いなほ」は青森-秋田間だけを廃止し、秋田-新潟間では残るのだろう。
特急については改正後の時刻表も公表され、それによれば、運転時間帯・所要時間とも現行とほぼ同じ。新青森に停車するほか、現「いなほ」が通過している、秋田の森岳、青森の碇ヶ関、大鰐温泉の各駅にも停車することになったため、若干所要時間が増えている。
極めて個人的な感想を述べさせてもらうと、「かもしか」は秋田新幹線開業時の1997年に「たざわ」の跡を継いだ新しい列車名で、愛称自体にはあまり愛着がない。
むしろ、かつての急行「津軽」の名を受け継いだ、「つがる」が再び秋田に来るのはうれしい。(今までも夏祭りシーズンは臨時で来ていたけど)
そしてとても気になるのが、「つがる」の車両。今回は発表がなかった。
「かもしか」の車両は相当年季が入っているし、そもそも4往復になれば車両のやり繰りがつかないはず。短い3両編成のため、(ガラガラのこともあるが)なぜか大混雑する場合もあり、秋田-弘前間を立って乗り通したこともある。
特急かもしか
行き場がなくなる現在の「つがる」の車両をそのままスライドさせるのが順当だと思うんだけど…
そうすれば、現「つがる」の車両は、構造上3両編成では走行できないから、少なくとも4両編成以上になって、快適になりサービスの向上にもなるし。
奥羽本線の線路規格上、スピードアップは望めないけれど。
なお、弘前以南の普通列車についても発表がなかった。この調子だと、現行踏襲かな。
あとは寝台特急。
以前明らかになったように、上野発の「あけぼの」は残るが、大阪発の「日本海」については不明。
今回何も触れていないから、そのまま残るととらえていいのだろうか?
そしてこの話、秋田のマスコミは伝えるのだろうか。
新青森開業により、時間的にも、人々の注目度においても、秋田は置いて行かれてしまいそうな気がする。もっと意識して作戦を立てて宣伝して盛り立てないと。
鷹ノ巣駅において奥羽本線青森方面と秋田内陸縦貫鉄道の乗り入れが恒常的にできないか、秋田県が調査を行うというが、結果が出るのは、たしか新青森開業後の年明けだったはず。重い腰を上げた点は評価するべきだが、のんびりしてますなぁ。
【25日追記】25日の魁新報の第3社会面で報道していた。詳細は後刻。次の記事で改めてアップします。
以下、今日のダイヤ発表から離れますが、秋田近辺の鉄道の話題。
●ハイブリッドリゾート列車・その後
先週、相次いで搬入された、新しい「リゾートあすなろ」と「リゾートしらかみ(新・青池編成)」。
その後、どうなったかというと、
盛岡支社管轄の「リゾートあすなろ」は、22日に青森の基地で報道向けに公開、今日24日には青森駅で一般向けの展示会が行われた。
じゃあ、我が秋田支社の「リゾートしらかみ」はいつ姿を現すのかとやきもきして、青森の各マスコミのサイトを見ると、なんと今日、弘前駅ホームで報道向けに公開が行われていた!(ホームなので外観だけなら、一般客も見られたのだろう)
秋田より先に弘前で公開したのには意表を突かれたし、先に同型のリゾートあすなろの公開が行われた直後なのに多くのマスコミが伝えていたのには、青森の人が注目していることの現れではないだろうか。
東奥日報のサイトで動画が見られるが、営業中のリゾートしらかみ・くまげら編成と並んだシーンがあった。
そして、新青池編成が自力で動いていた!
ということは、いつの間にか、秋田から弘前まで回送していたということだ。いつの間に?!
秋田では公開してくれないんですか? 秋田支社さん!
取材してくれないんですか? 秋田のマスコミさん!(ほら。ここにもネタはあるんだよー)
【25日追記】25日の魁新報の第3社会面(ダイヤ改正の記事の下)で報道していた。なぜか署名記事でないので、通信社か他社から融通してらったのか?
わざわざ弘前で行われた公開を取り上げたということは、秋田では報道公開しないということだろうか。
五能線は秋田県内だって走ってるんだし、秋田県民の利用者も多い。秋田支社のおひざもとの秋田でも公開してもいいのに… 秋田支社さん!
●鉄道の日行事@秋田
10月14日は「鉄道の日」。昨年は、秋田総合車両センター(旧土崎工場)の一般公開が行われたが、今年もイベントが行われる。JR東日本秋田支社のサイトに掲載されている。
「こまちエキコン」10月9日(土)。秋田駅で秋田市内の中学校・高校の吹奏楽部などのコンサートが行われる。
「JR秋田総合車両センターフェア2010」10月16日(土)。昨年と同じく、秋田市土崎港にある車両工場の公開が行われる。今年も行ってみよう。
そして、チラシが別になっているのが、
「JR東日本 秋田車両センター一般公開」10月9日(土)。
名前が紛らわしいが、こちらは「総合」が付かない、「秋田車両センター」。
秋田市楢山の金照寺山と一つ森公園の谷間にある「こまち」や在来線の車両基地。昨年は公開されなかったので、これはぜひ行かなければ。
その内容には「新型リゾートしらかみ展示」とある。ここに行けば見られるのか。じゃあ駅での展示会はしないってこと?
メインは東北新幹線新青森駅開業に伴うアクセス列車。青森県内の自治体・観光関係者は早く知りたがっていたようだ。
内容は公式サイトでご覧いただくとして、この記事では、個人的によく利用する弘前や秋田に関係した奥羽本線関係を中心に気になる点だけを取り上げる。
今回が詳細発表とはいえ、リリース文では不明な点も多い。「最終的な列車時刻は、2010 年 11 月 20 日発売予定の「JR 時刻表 12 月号」でご確認下さい。」とのこと。
【25日注記】この記事は、24日のJR東日本のリリースに基づいた内容です。その後の報道で、大館発着の特急が運行されるといった新たな事実が判明した点もあるので、改めて続編の記事をアップします。併せてご覧ください。こちらです。
●新青森-弘前間は、普通列車増便・特急減便
現在、青森-弘前間では、特急9.5往復(つがる・いなほ・かもしか)、普通列車17往復が運行されている。(臨時列車・寝台列車除く、以下同)
改正後は、特急4往復(つがる。次の項で触れます)、普通列車22.5往復になる。
つまり、特急と普通のトータルでは26.5往復と変わらない。
特急を中心に大幅に増発されるかと思っていたが、意外。
新青森-弘前間は特急を利用するほど距離がないから、普通列車に重点を置くことにしたのかもしれないし、新青森駅のホームの少なさと単線区間があって貨物列車も多く走ることから、増発が難しかったのかもしれない。
弘前市の観光関係者はこのことをどう受け止めているのか、気になる。
なお、現在、八戸-青森-函館間を走る特急「白鳥」10往復は、新青森始発になるので、新青森-青森間だけを見れば、上記「つがる」と合わせて14往復の特急が走ることになる。
そして、「新青森-青森間の1駅だけの利用であれば、乗車券だけで特急列車の自由席に乗れる」特例ができる。つまり、わずかな距離とはいえ、特急券不要で特急の自由席に乗れる。
JR九州の宮崎空港-宮崎間で同様の特例があるが、珍しいことだ。
●秋田方面の特急「かもしか」廃止、「つがる」に
弘前止まりの特急は上記の通りなので、ここでは弘前以南大館・秋田方面の特急について。
現在は、新潟から直通の「いなほ」1往復、秋田始発の「かもしか」3往復の計4往復が運行されている。
改正後は、上記の通り「つがる」4往復態勢になる。
本数の増減はなく、愛称名を「つがる」に統一することになっただけで、これも拍子抜け。
多少は碇ヶ関・大館など弘前以南、秋田県北のアクセスを図ってくれるかと思ったが。
愛称としては、「かもしか」を廃止し、現在、八戸-青森-弘前間を運行している「つがる」の運行区間を変更する形だ。「いなほ」は青森-秋田間だけを廃止し、秋田-新潟間では残るのだろう。
特急については改正後の時刻表も公表され、それによれば、運転時間帯・所要時間とも現行とほぼ同じ。新青森に停車するほか、現「いなほ」が通過している、秋田の森岳、青森の碇ヶ関、大鰐温泉の各駅にも停車することになったため、若干所要時間が増えている。
極めて個人的な感想を述べさせてもらうと、「かもしか」は秋田新幹線開業時の1997年に「たざわ」の跡を継いだ新しい列車名で、愛称自体にはあまり愛着がない。
むしろ、かつての急行「津軽」の名を受け継いだ、「つがる」が再び秋田に来るのはうれしい。(今までも夏祭りシーズンは臨時で来ていたけど)
そしてとても気になるのが、「つがる」の車両。今回は発表がなかった。
「かもしか」の車両は相当年季が入っているし、そもそも4往復になれば車両のやり繰りがつかないはず。短い3両編成のため、(ガラガラのこともあるが)なぜか大混雑する場合もあり、秋田-弘前間を立って乗り通したこともある。

行き場がなくなる現在の「つがる」の車両をそのままスライドさせるのが順当だと思うんだけど…
そうすれば、現「つがる」の車両は、構造上3両編成では走行できないから、少なくとも4両編成以上になって、快適になりサービスの向上にもなるし。
奥羽本線の線路規格上、スピードアップは望めないけれど。
なお、弘前以南の普通列車についても発表がなかった。この調子だと、現行踏襲かな。
あとは寝台特急。
以前明らかになったように、上野発の「あけぼの」は残るが、大阪発の「日本海」については不明。
今回何も触れていないから、そのまま残るととらえていいのだろうか?
そしてこの話、秋田のマスコミは伝えるのだろうか。
新青森開業により、時間的にも、人々の注目度においても、秋田は置いて行かれてしまいそうな気がする。もっと意識して作戦を立てて宣伝して盛り立てないと。
鷹ノ巣駅において奥羽本線青森方面と秋田内陸縦貫鉄道の乗り入れが恒常的にできないか、秋田県が調査を行うというが、結果が出るのは、たしか新青森開業後の年明けだったはず。重い腰を上げた点は評価するべきだが、のんびりしてますなぁ。
【25日追記】25日の魁新報の第3社会面で報道していた。詳細は
以下、今日のダイヤ発表から離れますが、秋田近辺の鉄道の話題。
●ハイブリッドリゾート列車・その後
先週、相次いで搬入された、新しい「リゾートあすなろ」と「リゾートしらかみ(新・青池編成)」。
その後、どうなったかというと、
盛岡支社管轄の「リゾートあすなろ」は、22日に青森の基地で報道向けに公開、今日24日には青森駅で一般向けの展示会が行われた。
じゃあ、我が秋田支社の「リゾートしらかみ」はいつ姿を現すのかとやきもきして、青森の各マスコミのサイトを見ると、なんと今日、弘前駅ホームで報道向けに公開が行われていた!(ホームなので外観だけなら、一般客も見られたのだろう)
秋田より先に弘前で公開したのには意表を突かれたし、先に同型のリゾートあすなろの公開が行われた直後なのに多くのマスコミが伝えていたのには、青森の人が注目していることの現れではないだろうか。
東奥日報のサイトで動画が見られるが、営業中のリゾートしらかみ・くまげら編成と並んだシーンがあった。
そして、新青池編成が自力で動いていた!
ということは、いつの間にか、秋田から弘前まで回送していたということだ。いつの間に?!
秋田では公開してくれないんですか? 秋田支社さん!
取材してくれないんですか? 秋田のマスコミさん!(ほら。ここにもネタはあるんだよー)
【25日追記】25日の魁新報の第3社会面(ダイヤ改正の記事の下)で報道していた。なぜか署名記事でないので、通信社か他社から融通してらったのか?
わざわざ弘前で行われた公開を取り上げたということは、秋田では報道公開しないということだろうか。
五能線は秋田県内だって走ってるんだし、秋田県民の利用者も多い。秋田支社のおひざもとの秋田でも公開してもいいのに… 秋田支社さん!
●鉄道の日行事@秋田
10月14日は「鉄道の日」。昨年は、秋田総合車両センター(旧土崎工場)の一般公開が行われたが、今年もイベントが行われる。JR東日本秋田支社のサイトに掲載されている。
「こまちエキコン」10月9日(土)。秋田駅で秋田市内の中学校・高校の吹奏楽部などのコンサートが行われる。
「JR秋田総合車両センターフェア2010」10月16日(土)。昨年と同じく、秋田市土崎港にある車両工場の公開が行われる。今年も行ってみよう。
そして、チラシが別になっているのが、
「JR東日本 秋田車両センター一般公開」10月9日(土)。
名前が紛らわしいが、こちらは「総合」が付かない、「秋田車両センター」。
秋田市楢山の金照寺山と一つ森公園の谷間にある「こまち」や在来線の車両基地。昨年は公開されなかったので、これはぜひ行かなければ。
その内容には「新型リゾートしらかみ展示」とある。ここに行けば見られるのか。じゃあ駅での展示会はしないってこと?