タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

2009年秋のまとめ

2009年11月16日 | タカの渡り観察
タカ長観察地:2009年秋のまとめ

 トビ吉おじさんが2009年秋の調査結果をまとめてくれました。ゴタゴタ数字を並べるよりもグラフを見せてもらうほうが良く分かりますね。

   観察期間       9月1日~11月10日
   観察日数                68日
   延べ観察時間        538時間30分
   延べ観察者数            336名
   観察したタカの総数         7053




 まず2008年の様子です。ハチクマの割合が高いのは毎年同じですが、、、、、



 2009年秋の観察ではハチクマの割合が10%近く下がっています。観察したハチクマは9月25日の1447羽に代表されるように、例年以上に多かったのですが、それとともにサシバ、ノスリ、ハイタカ属も増えたので、全体から見るハチクマの割合が下がったと言うことです。

 ちなみにシーズントータル7053羽は過去最高です。



 タカ長観察地の主役、ハチクマの出現状況です。

 パターンとしては例年と特段の変化はありません。7月20から渡りの最盛期を迎える、と言うことです。ただ、9月25日が突出していると言うことですね。



 時間別の出現状況も特に変化はなかった、と言って良さそうです。例年のことですが12時台が若干下がっています。この時間出現していない、と言うことになるのですが、この時間は昼食時間でもあります。そのために数字が落ちているわけではない、と考えていますがタカ長観察地の観察者も人の子です。昼食を採っているときは他の時間よりは集中力が落ちていることは間違いありません。
 もしそのことがこのグラフに関係しているとしたら、、、、数字って怖いですね。グラフって怖いですね。しかし、それも考えようでちょっとしたことが数字に表れ、グラフの変化となって見えるとしたら記録を取ることは面白いことだ、とも言えます。



 問題の9月25日の出現状況です。ほぼ終日出ていることになりますが、昼間に多いパターンはこの日特別な出方はしていないと言うことを表しています。パターとしては特別な変化はないが、それぞれの時間帯に現われたハチクマがいつもより多かったと言うことでしょう。

 昨日宇部の鳥友たちとタカ談義をしました。彼らの観察地の成績は今季は最悪、例年の1割程度でした。例年の1割とはひどい数字ですが、このようなことが突然現れるのが渡り観察です。そのような辛いシーズンの記録を含めて、長年の記録を積み上げることに渡り観察の意義があります。

 あたりでもはずれでもこれから末永く渡り観察を続けてゆくつもりです。