たけじいの気まぐれブログ

記憶力減退爺さんの日記風備忘雑記録&フォト

三十三回忌考

2014年09月21日 14時14分45秒 | 暮らしの記録

今日の当地 お彼岸に似つかわしい 清々しい青空が広がっていました。ハイキング、山歩き、スポーツ、お墓参り、ドライブ、等々、お出掛けの向きが さぞ多いのではないかと思いつつ、ゆっくり 過ごしました。

数年前まで 母親が一人で暮らしていた北陸の実家は、すでに取り壊し 帰省する家が無い類になっていますが その地の親戚K家から あらかじめ 案内状が届いており 先日 父方の叔父にあたる故人の 「三十三回忌」法要に 参列してきました。
地元集落内にあっては とりわけ旧家であるK家、広い奥座敷、座敷、茶の間、横の間が有り その襖や障子を 取っ払うと 大空間が出来る 立派な家で 50人~60人の出席者が 座布団で居並んでも 尚 余裕。奥座敷正面には 幅広い床の間があり 右隣には 金色大仏壇が設置されています。左側の横の間の窓からは 広い庭の池と 回る水車が眺められ まるで料亭の如しで 当然 法要も 昔ながらの習いで その自宅で 営まれました。
「三十三回忌」とは 亡くなられてから 満三十二年目に営む 年忌法要で 一般的に 「弔い上げ」 (これをもって 年忌法要を終了すること)とも 言わています。仏教では どんな人でも 三十三年経てば 無罪となり 極楽浄土に行くことが出来ると考えられているようなのです。
そんなことで 極く身内だけで執り行う 他の年忌法要とは異なり 「三十三回忌」法要は 友人、知人、縁者を含めて 広く参列してもらい 特に 手厚く営まれる法要であるとされているようです。
読経は 約1時間で終わり その後 参列者は 回される焼香台で 焼香をたきます。
法要の後 地元では 「お斎(おとき)」と 呼ばれる宴席が 必ずセットされます。昔は 親戚や近所の女衆が 前日から馳せ参じて 大変な量の 料理を準備し やはり 自宅で 行っていましたが 現在は さすがに K家でも 近くの町のセレモニーホールを利用、全員、マイクロバス、タクシー、マイカーで移動し あらかじめ準備された 大ホールのテーブルにつきました。
「三十三回忌」ともなると 故人を 実際に知る参列者は少く 参列者の代も変わり 又従兄弟(またいとこ、はとこ)等とその家族が 大半となるため 特に若い参列者等は 顔を見ただけでは さっぱりどこの誰かも見当がつかないものです。
「お斎(おとき)」の宴がすすみ 紹介したりされたり、なかには 50年ぶりの再会を喜んだり、写真を撮ったり撮られたり。このような法要でもなかったら これだけの親類縁者が集うことは 無かろうと思うと 「法要」とは 今生きている者に 忘れかけた縁を 確認させるためのイベントのようにも 思えてきます。
ちなみに 施主も 従兄弟の娘婿が務めていて 今回 初めて 親しく話が出来たような感じです。
足腰が弱ったり、目耳不自由になりつつある 叔父達とは、いつか また 会えるように祈りつつ 会場を後にしました。
「三十三回忌」法要は ある種 お祝いのような法要だとのことで 結婚式の引き出物ばりの 大きな引き出物をいただき 電車、新幹線で 帰って来ました。