だいぶ時間が経ってしまいましたが、2017年9月3日の記事「
R-N855」の続きです。
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R-N855にどんなスピーカーを繋ぐか3、4か月ほど迷い、その間幾度か量販店に試聴しに行きました。
ここにもちょっと書いていたんですね。
試聴しに行ったある時、R-N855を使っているのでONKYOのアンプでどれどれのスピーカーを鳴らして欲しいと販売員さんにお願いしたら、ONKYOのアンプは情報量が少ないので云々~と、頼んでもいない、たぶんその販売員さんが売りたいメーカーのアンプで鳴らされたなんてことがありました。(やんわりとONKYOに戻してもらいましたが)
その時は買って日の浅いR-N855を買い替える気もありませんでしたし、暗にONKYOよりもこちらの方が上物ですよと匂わせて興味をひかせる上手い商売文句だなと感心しましたが、まあ何事も経験ですし、比較できたことは良かったと思います。
そんなこんなでDALIのMENUETやOPTICON1に傾いていた時期もありましたが、何度も聴いてやはり音の質感が好みだと感じたB&Wの707S2を購入しました。
OPTICON1は改めてちゃんと聴き比べてみると音の質的にちょっと落ちる気がして、一方のMENUETは707S2と比較すると濃いめで太い音で、決して嫌いではなかったんですけどね。
MENUETの女性ボーカルは美しかったですし、、そこは悩みましたが好みで決めました。
最初に繋いでいたPIONEERのN901とツーショット。
スピーカーケーブルは元から使っていたSAECのSPC-650で繋ぎました。
N901と707S2を比較してみると、N901は人の声に不自然な低音が付いていることに気付かされました。
そして707S2の方が圧倒的にフラットで明瞭、非常にクリア、余分な贅肉が落ちたスレンダーな美しさのある音ですね。
音の方向性的にはR-N855とも合っていますでしょうか。
ただ、逆にふくよかさや泥臭さを求めるのであれば、この組み合わせでは納得がいかないのだと思います。
キレのあるスープのあっさり塩ラーメンを食べようか、濃厚コッテリな二郎の小豚をニンニクヤサイで食べようか。
どちらも魅力的なわけで、こればかりは求めるものの違いに依りますよね。
しばらく使っていて、付属のジャンパープレートを外してケーブルで繋いだらどうなるのかを実験してみました。
ついでに便利そうなのでバナナプラグも買ってみちゃったりして。
最終的には音的に良くない気がした(ブラシーボ)ので外しましたが。
時間と労力を費やし音を出してみた結果は、、ん~よく分からない!
なので、そもそも何で707S2の裏にはスピーカーケーブルを繋ぐ端子が4つもあるのか、バイワイヤリング接続とは何ぞやということをちゃんと調べてみました。
この辺を参考に。
ただ、R-N855はバイワイヤリング接続には対応していないのでこんなものを買ってみました。
Acoustic Reviveのバイワイヤーアダブターです。
(ケーブルの色は気にせずに付けちゃってます)
これを使ってケーブルを分岐させそれぞれ繋いで一聴。
あ、高音の音量が上がった? いや、それもあるけど解像感も上がっています。
なるほど、今まで十分綺麗だと思っていたツイーターから出る高音が、実は濁っていたんですね。
抜けの良さという点では使っていたONKYOのイヤホンE700Mも方向性が同じなので、こういう音が性に合うのかも。
当然質は707S2の方が全然上ですが。
でもちょっと高音にバランスが寄って、気持ちヒリヒリするかなって、このときは思いました。
低音は買いたての頃はあまり出ていないかなと思いましたが、今では自分的には十分過ぎるほど出ています。
部屋の大きさにも依るんでしょうけど、これで足りないとなるとそれは聴く音楽のジャンルが違うのかなと。
その後、スピーカーケーブルをアコリバのSPC-REFERENCE-TripleCに変え、
電源ケーブルもアコリバのAC-2.0 TripleC(安い方。冷静に考えると安くないけど)に変えてみました。
同時に変えたのでどちらの効果なのか(あるいは両方なのか)は判別できませんが、音のエネルギー感が増したのは感じ取ることが出来ました。
さらに、それまではN901の上にパイオニアのインシュレーターを噛ませて乗せていただけのスピーカーをハヤミのNX-B300Sに乗せ、
その足元にスパイク(AET SH-3046SA)と
スパイク受け(AET SH-3046B)を
こんな感じで入れ、
スピーカーインシュレーターにはアコリバのヒッコリーキューブQH-4を。
数ヶ月間かけ、この辺りで物欲が収まりました。
エイジングのお蔭か707S2の素質か、高音のヒリヒリ感も感じなくなり、明るくとてもクリアで解像感があり、繊細でシルキーな美音になりました。
曲によってはボーカルが他の楽器よりも若干後ろ寄りだったり、もっと野太さや泥臭さが欲しくなったりすることもありますが、それは高望みなのか他のスピーカーかアンプを選ぶべき領域なのかも知れません。
音に雑味というか余分な響きが無いので、tuneinで女性ジャズボーカル局のTrek Stationなんかを聴くと音と音、楽器とボーカルの合間の空間にある「静寂の美」まで感じることが出来ます。
706S2になるとさらに中音の厚みが違うのかも知れませんが、さすがにこの辺で満足して抑えておくのが(お金の問題もありますし)良いのかな。