ドキドキ、ハラハラ、早く・・・!早く・・・!

* * * * * * * * *
イランで実際に起ったアメリカ大使館人質事件に関係した救出作戦を描いた作品です。
監督・主演がベン・アフレックということで、期待が高まりますが、
いやあ本当に、緊張感たっぷり、
緩急のメリハリとユーモア、
素晴らしく面白い作品でした。

1979年11月。
イランでアメリカ大使館の職員52人が人質となった事件。
イラン側が、アメリカへ入国したパーレビ元イラン国王の引渡しを要求したものでした。
結局この52人は444日もの間監禁され続けたという、
もちろん私にも記憶にある事件です。
そんな事件当初、
6人の職員が自力で脱出をはかり、カナダ大使の私邸に身をひそめていたのです。
このことがイラン側にバレれば、彼らは処刑を免れ得ないだろう。
そこでCIA人質救出担当トニー・メンデス(ベン・アフレック)が考えた、
この6名の救出作戦は・・・!
なんと、彼らを映画のロケハンクルーに変装させるということなのです。
そのためにまず、架空のSF映画「アルゴ」撮影準備を始めます。
ニセの映画作り・・・という題材自体が、
映画作品にはもってこいでしたね。
この話に目をつけたところ自体がナイスです。
アメリカ大使館の周りに群集が押し寄せ、
塀をよじ登って内部に侵入してくる。
そんな恐怖の状況の中で、
書類を燃やし、またはシュレッダーにかけ、パスポート用の印面を壊すなど必死の職員たち。
まあ、この緊張のシーンはほんの小手調べ。

ウソをつくためにはまずディティールがきちんとしていなければダメというわけで、
映画のポスターや絵コンテをつくり、マスコミにPRも。
協力者たちの楽しそうなこと・・・。

恐怖と緊迫感に満ちたイランの現場。
ちょっと浮き立つハリウッド。
そして、また苦渋のCIA。
それぞれが対照的で、私達を全く飽きさせません。
しかし、トニー・メンデスはこれらすべてを負っているわけですから、
それはもう大変な重責です。
ラストのいよいよ国外脱出なるか?のシーンでは
もう、いささかやり過ぎだよ・・・と思えるほどの、
最後まで念の入ったハラハラドキドキシーンの連続。
半ば苦笑しつつ、それでも見入ってしまうという、監督のこの手腕。
これぞ映画の醍醐味というものです。

当時の、大きな黒縁メガネ、妙に幅の広いネクタイ、太いベルト。
まさに、その当時の雰囲気ですね。
髭面のベン・アフレックは、これまであまり見たことがないような・・・。
でもこれもまた悪くはない。
ちょっと髪が長すぎなのですが、まあ、これも当時風。
それから、シュレッダーといっても、まだ今ほど細かくはないのですね。
細いテープ状に切れているだけで。
まあ、それでも大変でしょうけれど、
子ども達にその紙片をつなぎ合わせさせてしまうその執念深さにも、驚き呆れます。
もしこのストーリーが真実を元にしていると聞かなければ、
そんなバカな、と一笑に付してしまうところかも知れません。
CIAもなかなかやるもんですね。
近頃“悪辣なCIAのトップ”などという題材の映画ばかり見ているので、
ちょっとホッとしました(^_^;)
「アルゴ」
2012年/アメリカ/120分
監督:ベン・アフレック
出演:ベン・アフレック、アラン・アーキン、ブライアン・クランストン、ジョン・グッドマン、ケリー・ビシエ

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イランで実際に起ったアメリカ大使館人質事件に関係した救出作戦を描いた作品です。
監督・主演がベン・アフレックということで、期待が高まりますが、
いやあ本当に、緊張感たっぷり、
緩急のメリハリとユーモア、
素晴らしく面白い作品でした。

1979年11月。
イランでアメリカ大使館の職員52人が人質となった事件。
イラン側が、アメリカへ入国したパーレビ元イラン国王の引渡しを要求したものでした。
結局この52人は444日もの間監禁され続けたという、
もちろん私にも記憶にある事件です。
そんな事件当初、
6人の職員が自力で脱出をはかり、カナダ大使の私邸に身をひそめていたのです。
このことがイラン側にバレれば、彼らは処刑を免れ得ないだろう。
そこでCIA人質救出担当トニー・メンデス(ベン・アフレック)が考えた、
この6名の救出作戦は・・・!
なんと、彼らを映画のロケハンクルーに変装させるということなのです。
そのためにまず、架空のSF映画「アルゴ」撮影準備を始めます。
ニセの映画作り・・・という題材自体が、
映画作品にはもってこいでしたね。
この話に目をつけたところ自体がナイスです。
アメリカ大使館の周りに群集が押し寄せ、
塀をよじ登って内部に侵入してくる。
そんな恐怖の状況の中で、
書類を燃やし、またはシュレッダーにかけ、パスポート用の印面を壊すなど必死の職員たち。
まあ、この緊張のシーンはほんの小手調べ。

ウソをつくためにはまずディティールがきちんとしていなければダメというわけで、
映画のポスターや絵コンテをつくり、マスコミにPRも。
協力者たちの楽しそうなこと・・・。

恐怖と緊迫感に満ちたイランの現場。
ちょっと浮き立つハリウッド。
そして、また苦渋のCIA。
それぞれが対照的で、私達を全く飽きさせません。
しかし、トニー・メンデスはこれらすべてを負っているわけですから、
それはもう大変な重責です。
ラストのいよいよ国外脱出なるか?のシーンでは
もう、いささかやり過ぎだよ・・・と思えるほどの、
最後まで念の入ったハラハラドキドキシーンの連続。
半ば苦笑しつつ、それでも見入ってしまうという、監督のこの手腕。
これぞ映画の醍醐味というものです。

当時の、大きな黒縁メガネ、妙に幅の広いネクタイ、太いベルト。
まさに、その当時の雰囲気ですね。
髭面のベン・アフレックは、これまであまり見たことがないような・・・。
でもこれもまた悪くはない。
ちょっと髪が長すぎなのですが、まあ、これも当時風。
それから、シュレッダーといっても、まだ今ほど細かくはないのですね。
細いテープ状に切れているだけで。
まあ、それでも大変でしょうけれど、
子ども達にその紙片をつなぎ合わせさせてしまうその執念深さにも、驚き呆れます。
もしこのストーリーが真実を元にしていると聞かなければ、
そんなバカな、と一笑に付してしまうところかも知れません。
CIAもなかなかやるもんですね。
近頃“悪辣なCIAのトップ”などという題材の映画ばかり見ているので、
ちょっとホッとしました(^_^;)
「アルゴ」
2012年/アメリカ/120分
監督:ベン・アフレック
出演:ベン・アフレック、アラン・アーキン、ブライアン・クランストン、ジョン・グッドマン、ケリー・ビシエ