ワニのキリエ?
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米、児童文学作家バーナード・ウェーバーの名作絵本
「ワニのライル」シリーズの実写映画化。
ニューヨークの古びたペットショップを訪れたショーマンのヘクター(ハビエル・バルデム)は、
奇跡のような歌声を持つ小さなワニと出会います。
ヘクターはライルをショーの相棒にしようとしますが、
ライルはステージ恐怖症で歌うことができないのでした。
ヘクターはライルを残して去ってしまいます。
それから月日が過ぎ、ライルが隠れ住む家にある一家が引っ越してきます。
ジョシュという少年とその両親でした。
傷つき孤独に暮らしてきたライルは、
少年との出会いをきっかけに再び歌うことの楽しさを思い出し、
少年と心を通わせていきますが・・・。
初めてヘクターと出会ったときのライルは、まだまだ小さなワニだったのですが、
ジョシュたち一家と出会う頃のライルはすっかり大きく成長していて、
立派というかむしろ恐いくらいのワニさんです。
ヘクターは、人間の言葉を発して会話することができないのですが、
歌うことだけはできるのです・・・。
これって「キリエのうた」のキリエと同じですね!
そしてそのうたが人々の心を打つというところも。
私はヘクターに置き去りにされたライルは、
これまで一体どうやって生き延びていたのだろうかと、気になったのですが、
その答えはストーリーを見ていくと分かりました。
夜になって家を抜け出して街を歩けば、
ゴミ箱にいくらでもまだまだ立派に食べられるものが捨てられているのです。
こんなムダなことが行われているという人間たちへの警鐘にもなっているわけ・・・。
しかしまあ、そのおかげで、ライルは大きく成長。
さてしかし、ここはニューヨーク。
ワニやら毒蛇やらの危険生物をペットとして一般住居で飼うことは禁止されているのです。
やがてそこヘクターが戻って来て、再びライルを舞台に上げようとするのですが、
それ以上の問題は、ライルが当局に見つかって捕獲されてしまいそうだということで・・・。
なんとも楽しい作品です。
実写の中に、ライルがCGで描写されるわけですが、
なんとも自然で、本当にそこにいるとしか思えない・・・。
CGは今や当たり前としか思えないくらいですが、
本作を見てまた改めてすごいなあ・・・と思いました。
私は字幕版で見たのですが、日本語吹き替え版は
ライルのうたを大泉洋さんが担当していて、話題になっていました。
ちょっと興味はあるのですが、もう一度見てみようというほどのことでもないかな・・・?
<WOWOW視聴にて>
「シング・フォー・ミー、ライル」
2022年/アメリカ/106分
監督:ウィル・スペック、ジョシュ・ゴードン
原作:バーナード・ウェーバー
出演:ハビエル・バルデム、コンスタンス・ウー、ショーン・メンデス、
ウィンズロウ・フエグリー、スクート・マクネイリー
実写とアニメの融合度★★★★★
音楽性★★★★☆
満足度★★★.5