レプリカントとは・・・、つまりは人間とは。
* * * * * * * * * *
1982年公開の「ブレードランナー」から35年を経た続編。
リドリー・スコット監督は製作総指揮に当たっている・・・と。
先日この「ブレードランナー」を予習視聴したので、
張り切って「2049」へGO!
前作の舞台は2019年で、
それから30年が過ぎた2049年が今回の舞台となっています。
レプリカント(人造人間)を生産していたタイレル社はなくなり、
実業家ウォレスがその事業を継承しています。
レプリカントは新型となり、寿命が伸びて反抗心は奪われている。
しかし今なお、旧型レプリカントは残っていて、
その旧型撲滅のためにブレードランナーは健在。
本作の主人公“K”(ライアン・ゴズリング)は
ブレードランナーとして仕事をしているのですが、
なんと彼自身が新型レプリカント。
まあ確かに、身体能力の高いレプリカントと対決するならやはりレプリカント、
ということか。
彼自身がレプリカントというのは映画解説などでは伏せてあるようなのですが、
冒頭まもなくそのことは知らされるので、
ここではネタばらししてしまいましたが、ごめんなさい。
さて、30年前に出産して死んだと思われるレプリカントの死体が発見されるのです。
レプリカントが出産??
通常ありえないことではあります。
また、ではその子供はどうなったのか・・・?
ここで、前作を見たかいがあったといいますか、
前作のつながりから考えて、
これはあのデッカード(ハリソン・フォード)とレイチェルの子供なのではないか
・・・と想像されるわけです。
Kは、その子供の行方を探すことになります。
前作の世界観、退廃した未来がみごとに継承されています。
そもそもレプリカントって、どういうふうに作られるのだろう
という疑問にちょっとだけ答えてくれるシーンもありました。
レプリカントの“誕生”シーン。
いきなり大人の姿で生まれてくるわけですね。
前作のデッカードのレイチェルに対する思いと、
本作のKのバーチャルな恋人への思いが対比されているように思いました。
人は人以外のものでも愛情を抱くことができる、
というべきなのか、
それとも、もうホンモノの人を愛することができなくなってしまっているということなのか。
現代人は得体の知れない「他人」よりも、
人が作り出した決して逆らわない「人形」のほうが安心できるとか・・・。
まあ、それは穿ち過ぎであるとしても、
人とレプリカント、さらには人工知能の違いは一体何なのか。
そうした技術が進めが進むほど混沌としてきます。
それは人が人としてあることの意義の模索でもあります。
そもそも感情や魂って一体何なのでしょう。
この先、人造人間はありそうにないですが、
人工知能はなんだか身近な問題となってきそうですね。
実際の年月をかけたからこそのデッカード=ハリソン・フォードの変化というのが、
実に決まっています。
ライアン・ゴズリングの極力感情を表に出さないレプリカントらしさもいいですねえ。
3D映像で出てくる等身大のバーチャルな恋人・・・。
こんなのはまもなく開発されそうな気もします。
が、実現したら本当に、ホンモノの人と話ができなくなる人が出てくるだろうなあ・・・。
とまあ、色々と考えてしまうことは多いけれど・・・、
実のところ少し長くて、私には少々退屈でした・・・。
私がよく参考にしている渡まちこ子さんはなんと95点もつけてる。
そうなのか・・・。
マニアとかクロウト受けする作品なんだろうな。
<ディノスシネマズにて>
「ブレードランナー2049」
2017年/アメリカ/163分
監督:ドゥニ・ビルヌーブ
出演:ライアン・ゴズリング、ハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス、シルビア・ホークス、ロビン・ライト
「ブレードランナー」との地続き度★★★★★
満足度★★★☆☆
追記
本作のオフィシャルサイトを見ると、前作2019年から本作2049年までに起こったできごとが
3本の短編になっているのを見ることができることに気づきました。
「ブレードランナー 2022:ブラック・アウト」
「ブレードランナー 2036:ネクサス・ドーン」
「ブレードランナー 2048:ノーウェア・トゥ・ラン」
の3本。
しかも一本目はアニメ。
それと、町山智浩氏によるとっても詳しい解説も見ることができます。
これらを見ると、なるほど~!!と、納得することしきり。
なんだかもやもやしていたところが、クリアになってきました。
深い、ブレードランナーの世界・・・。
今更なんですが、満足度★★★★.5
くらいのところまで行ったかも。
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1982年公開の「ブレードランナー」から35年を経た続編。
リドリー・スコット監督は製作総指揮に当たっている・・・と。
先日この「ブレードランナー」を予習視聴したので、
張り切って「2049」へGO!
前作の舞台は2019年で、
それから30年が過ぎた2049年が今回の舞台となっています。
レプリカント(人造人間)を生産していたタイレル社はなくなり、
実業家ウォレスがその事業を継承しています。
レプリカントは新型となり、寿命が伸びて反抗心は奪われている。
しかし今なお、旧型レプリカントは残っていて、
その旧型撲滅のためにブレードランナーは健在。
本作の主人公“K”(ライアン・ゴズリング)は
ブレードランナーとして仕事をしているのですが、
なんと彼自身が新型レプリカント。
まあ確かに、身体能力の高いレプリカントと対決するならやはりレプリカント、
ということか。
彼自身がレプリカントというのは映画解説などでは伏せてあるようなのですが、
冒頭まもなくそのことは知らされるので、
ここではネタばらししてしまいましたが、ごめんなさい。
さて、30年前に出産して死んだと思われるレプリカントの死体が発見されるのです。
レプリカントが出産??
通常ありえないことではあります。
また、ではその子供はどうなったのか・・・?
ここで、前作を見たかいがあったといいますか、
前作のつながりから考えて、
これはあのデッカード(ハリソン・フォード)とレイチェルの子供なのではないか
・・・と想像されるわけです。
Kは、その子供の行方を探すことになります。
前作の世界観、退廃した未来がみごとに継承されています。
そもそもレプリカントって、どういうふうに作られるのだろう
という疑問にちょっとだけ答えてくれるシーンもありました。
レプリカントの“誕生”シーン。
いきなり大人の姿で生まれてくるわけですね。
前作のデッカードのレイチェルに対する思いと、
本作のKのバーチャルな恋人への思いが対比されているように思いました。
人は人以外のものでも愛情を抱くことができる、
というべきなのか、
それとも、もうホンモノの人を愛することができなくなってしまっているということなのか。
現代人は得体の知れない「他人」よりも、
人が作り出した決して逆らわない「人形」のほうが安心できるとか・・・。
まあ、それは穿ち過ぎであるとしても、
人とレプリカント、さらには人工知能の違いは一体何なのか。
そうした技術が進めが進むほど混沌としてきます。
それは人が人としてあることの意義の模索でもあります。
そもそも感情や魂って一体何なのでしょう。
この先、人造人間はありそうにないですが、
人工知能はなんだか身近な問題となってきそうですね。
実際の年月をかけたからこそのデッカード=ハリソン・フォードの変化というのが、
実に決まっています。
ライアン・ゴズリングの極力感情を表に出さないレプリカントらしさもいいですねえ。
3D映像で出てくる等身大のバーチャルな恋人・・・。
こんなのはまもなく開発されそうな気もします。
が、実現したら本当に、ホンモノの人と話ができなくなる人が出てくるだろうなあ・・・。
とまあ、色々と考えてしまうことは多いけれど・・・、
実のところ少し長くて、私には少々退屈でした・・・。
私がよく参考にしている渡まちこ子さんはなんと95点もつけてる。
そうなのか・・・。
マニアとかクロウト受けする作品なんだろうな。
<ディノスシネマズにて>
「ブレードランナー2049」
2017年/アメリカ/163分
監督:ドゥニ・ビルヌーブ
出演:ライアン・ゴズリング、ハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス、シルビア・ホークス、ロビン・ライト
「ブレードランナー」との地続き度★★★★★
満足度★★★☆☆
追記
本作のオフィシャルサイトを見ると、前作2019年から本作2049年までに起こったできごとが
3本の短編になっているのを見ることができることに気づきました。
「ブレードランナー 2022:ブラック・アウト」
「ブレードランナー 2036:ネクサス・ドーン」
「ブレードランナー 2048:ノーウェア・トゥ・ラン」
の3本。
しかも一本目はアニメ。
それと、町山智浩氏によるとっても詳しい解説も見ることができます。
これらを見ると、なるほど~!!と、納得することしきり。
なんだかもやもやしていたところが、クリアになってきました。
深い、ブレードランナーの世界・・・。
今更なんですが、満足度★★★★.5
くらいのところまで行ったかも。