今だからできる味付けのリメイク

* * * * * * * * * *
1954年に第一作で誕生したゴジラ。
60年を経てハリウッドでリメイク。
近頃このようなCGたっぷりのSFアクション作品が苦手になってきている私ですが、
こればかりはやはり期待して見てしまいます。
IMAXシアター3Dで・・・ということで
実際、力を入れて見てしまいました!

しかしこの選択は正しかった。
見上げるゴジラの圧倒的迫力はもちろんですが、
津波やビルの崩壊するシーンの恐ろしさ・・・。
ただただ、「ほえ~」と口を開けて見ていたような気がします。
言ってはなんですが、9.11の世界貿易センタービルの崩壊や
東日本大震災時の津波、
そういう実際にあったシーンがずいぶん参考になっているのではないかと感じました。
それは不遜なことかもしれないけれど、
現実にまさる映像はないのだということなのでしょう。

さて本作は、予告編でもゴジラの姿がじっくりとは流されていませんでしたが、
ストーリーも詳しくは明かされていなかったですね。
だから私はひたすらゴジラがアメリカの街を破壊して回る話かと思っていましたが、
実は人類の敵は他にいる。
ネタばらしになるのであまり詳しく説明するのは避けますが、
MUTO(ムトー)という、不気味な姿をした怪獣が現れるのです。
哀れ米西海岸は3体の巨大生物に蹂躙されることに・・・。

が、決死の覚悟を持って上空から怪獣の暴れる地上へ飛び降りる
兵士たちの映像も素晴らしくカッコ良かった・・・。
(あのシーンはつい「オール・ユー・ニード・イズ・キル」を思い出してしまいましたが、
無論こちらはリセット無しです。)

ここでゴジラは、人知の及ばぬなにか偉大なもの、
畏敬の念を払うべきもの
・・・それは自然そのものといってもいいのかもしれませんが、
そういう捉え方をしています。
英語で表記したGODZILLAの中にはちゃんと”GOD”が入っています。
善とか悪ではない。
人にとって時にはそれは災厄であり、
また時には恵みでもあるのですが、
ゴジラ自身にとってそれはどうでもいいこと。
彼には彼の本能があるだけ。
これはゴジラ誕生の時からそういう描かれ方をしてきたのだと思います。
それが単なるエイリアンものとは異なる所。
だから60年もの間、ゴジラは愛され続けているに違いありません。

しかしゴジラのあの迫力に満ちた咆哮は、
なんとも恐ろしいような懐かしいような・・・
不思議な感覚を呼び起こします。
今の世の環境破壊を続ける人間への怒りであるようにも聞こえます。
巨大津波や原発事故、
そんなことが生々しく起こった後であるからこそ描けた部分も多い、
まさに今だからできるリメイクということで意義のある作品だと思います。
「GODZILLA」
2014年/アメリカ/124分
監督:ギャレス・エドワーズ
出演:アーロン・テイラー=ジョンソン、渡辺謙、エリザベス・オルセン、ジュリエット・ビノシュ、サリー・ホーキンス
迫力★★★★★
日本のゴジラ感★★★★★
満足度★★★★☆

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1954年に第一作で誕生したゴジラ。
60年を経てハリウッドでリメイク。
近頃このようなCGたっぷりのSFアクション作品が苦手になってきている私ですが、
こればかりはやはり期待して見てしまいます。
IMAXシアター3Dで・・・ということで
実際、力を入れて見てしまいました!

しかしこの選択は正しかった。
見上げるゴジラの圧倒的迫力はもちろんですが、
津波やビルの崩壊するシーンの恐ろしさ・・・。
ただただ、「ほえ~」と口を開けて見ていたような気がします。
言ってはなんですが、9.11の世界貿易センタービルの崩壊や
東日本大震災時の津波、
そういう実際にあったシーンがずいぶん参考になっているのではないかと感じました。
それは不遜なことかもしれないけれど、
現実にまさる映像はないのだということなのでしょう。

さて本作は、予告編でもゴジラの姿がじっくりとは流されていませんでしたが、
ストーリーも詳しくは明かされていなかったですね。
だから私はひたすらゴジラがアメリカの街を破壊して回る話かと思っていましたが、
実は人類の敵は他にいる。
ネタばらしになるのであまり詳しく説明するのは避けますが、
MUTO(ムトー)という、不気味な姿をした怪獣が現れるのです。
哀れ米西海岸は3体の巨大生物に蹂躙されることに・・・。

が、決死の覚悟を持って上空から怪獣の暴れる地上へ飛び降りる
兵士たちの映像も素晴らしくカッコ良かった・・・。
(あのシーンはつい「オール・ユー・ニード・イズ・キル」を思い出してしまいましたが、
無論こちらはリセット無しです。)

ここでゴジラは、人知の及ばぬなにか偉大なもの、
畏敬の念を払うべきもの
・・・それは自然そのものといってもいいのかもしれませんが、
そういう捉え方をしています。
英語で表記したGODZILLAの中にはちゃんと”GOD”が入っています。
善とか悪ではない。
人にとって時にはそれは災厄であり、
また時には恵みでもあるのですが、
ゴジラ自身にとってそれはどうでもいいこと。
彼には彼の本能があるだけ。
これはゴジラ誕生の時からそういう描かれ方をしてきたのだと思います。
それが単なるエイリアンものとは異なる所。
だから60年もの間、ゴジラは愛され続けているに違いありません。

しかしゴジラのあの迫力に満ちた咆哮は、
なんとも恐ろしいような懐かしいような・・・
不思議な感覚を呼び起こします。
今の世の環境破壊を続ける人間への怒りであるようにも聞こえます。
巨大津波や原発事故、
そんなことが生々しく起こった後であるからこそ描けた部分も多い、
まさに今だからできるリメイクということで意義のある作品だと思います。
「GODZILLA」
2014年/アメリカ/124分
監督:ギャレス・エドワーズ
出演:アーロン・テイラー=ジョンソン、渡辺謙、エリザベス・オルセン、ジュリエット・ビノシュ、サリー・ホーキンス
迫力★★★★★
日本のゴジラ感★★★★★
満足度★★★★☆