映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

TEAM NACS PARAMUSHIR 信じ続けた士魂の旗を掲げて

2018年07月18日 | 舞台

知られざる戦闘

TEAM NACS 第16回公演PARAMUSHIR ~信じ続けた士魂の旗を掲げて Blu-ray豪華版
TEAM NACS
アミューズ

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2018年 
原案・演出:森崎博之
脚本:林民夫

1945年8月15日。
太平洋戦争において日本がポツダム宣言を受諾し無条件降伏した日。
しかし、この物語はそこから始まります。
当時の日本の最北端の孤島「幌筵島」。
「ぱらむしる」と読みます。
なんだか意味不明の題名だと思ったら、この島のことだったんですね。
千島列島のカムチャツカ半島に一番近いところに、
この幌筵等と占守(シムシュ)島があります。
ここに対米の日本軍基地があったのです。


8月15日、天皇陛下の玉音放送。
ここでは電波が悪く、しかも聞き取れたとしてもその真意はわかりにくい。
兵たちは、さらに「死ぬ気で頑張れ」という意味かと思ったりしたのですが、
それでも、終戦となったということが次第に理解されていきます。
そこで武装解除を始めた矢先、突如ソ連軍が攻め入ってきたのです。
兵士たちは戸惑いながらも、再度気持ちを奮い立たせて、立ち上がる・・・。

8月15日を過ぎても続いていた戦争のこと・・・。
確か以前「野のなななのか」という作品でも触れられていましたが、すっかり忘れていました。
北海道民としては、しっかり心に刻んでおくべきことでした。

本作にはTEAM NACSの5人だけではなく、大勢の俳優さんも出演。
特に缶詰工場の女性たちの歌声は涙を誘うところです。
TEAM NACSそれぞれの役柄は・・・

★小宮少尉(森崎博之)
 父親や兄弟たちも名だたる軍人。
 それで彼も周囲からは期待されているのですが、本人はそういう器ではないと思っている。
 本来温厚で軍人には向かないタイプ。

★桜庭上等兵(安田顕)
 南方戦線で九死に一生を得て帰還。
 しかし、東京の空襲で妻子は亡くなっており、生きる意欲を失っている。
 しかしこの度のことで、また「戦う」ことの意義を見出していく。

★田中二等兵(戸次重幸)
 孤児で、各地を転々とするも、ようやく小樽で愛する人とめぐりあい結婚。
 間もなく子供が生まれるというところで召集された。
 なんとしても生きて帰りたいと思う。

★水島軍曹(大泉洋)
 典型的な帝国軍人であったが、一度終戦を知ってからは戦うことの意義を見失い、
 考えが変わる。

★矢野整備兵(音尾琢真)
 以前激戦地で、臆病なために最先端に立たず、
 幾人もの戦友の死をただ見ているだけだったことをひどく悔いていおり、
 この場を自分の命の捨て場と思いつめている。

これらの立場の違う5人がたまたま寄せ集まってチームを組むことになりますが、
ほんのひととき、互いの身の上を語り合う穏やかな時間を過ごします。
彼らが、今更ながら命をかけても守ろうと思ったものとは・・・。
実に見ごたえのあるドラマ。
私はやはり安田顕さんの熱演にしびれました。


ということで、TEAM NACSのシリーズは一応ここでおしまいです。
次作はぜひ、ナマで見てみたいものです・・・

歴史発掘度★★★★★
満足度★★★★★


TEAM NACS 悪童

2018年07月08日 | 舞台

くるくると変わっていく「事実」

悪童 [DVD]
TEAM NACS(森崎博之、安田顕、戸次重幸、大泉 洋、音尾琢真)
アミューズ

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2015年
脚本:古沢良太
演出:マギー


TEAM NACS作品、まだ続きます。
寂れて廃墟となり、取り壊しが決まっているある娯楽施設。
そこへ、かつて中学の卓球部で一緒だった5人の男たちが集まります。
しかし、本当はあと一人、いるべきはずの友がいません。
27年前。
ただ懐かしいだけではないある出来事が次第に思い出されていきます。

出来事の一つずつ、玉ねぎを一枚ずつ剥ぐようにして記憶を蘇らせていくと、
また新たな事実が見えてくるのです。
この事実の変転に翻弄されつつも、これがまた心地よい。


4人を呼び出したチャック以外は現在一応充足した生活を送っているように見えるのです。

市役所職員 ニシくん(音尾琢真)
画家として成功 エロッチ(大泉洋)
会社役員コンちゃん(森崎博之)
投資会社社長マキくん(安田顕)
そして未だに田舎町の実家の食堂を手伝っているチャック(戸次重幸)

しかし、記憶を掘り起こすうちに彼らの「悪童」ぶりが明らかになっていきます。
ここにいない一人を、それぞれが蔑ろにして追い詰めていたのではないか・・・?
そしてまた、それぞれの現在の生活は決して満ち足りたものではなく、
未だ迷いの中にいるということも明かされていくのです。
果たしてそれは過去に犯した過ちの報いなのか・・・?

次第に暗く落ち込んでいくストーリーがまた、いつの間にかどんでん返し。
いやあ、さすが古沢良太脚本ですねえ。
TEAM NACSそれぞれの個性も生きて、文句なく楽しめました!!

満足度★★★★★


TEAM NACS 「WARRIOR~唄い続ける侍ロマン」

2018年06月17日 | 舞台

私達の知らない戦国時代

WARRIOR ~唄い続ける侍ロマン [DVD]
森崎博之,安田 顕,戸次重幸,大泉 洋,音尾琢真
アミューズソフトエンタテインメント

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2012年作品。
原案・演出:森崎博之
脚本:宇田学


今回の公演はTEAM NACSの5人だけでなく他の役者さんも大勢登場します。
そのことで戦いのシーンのアクションも楽しめますし、
さすがに信長と濃の舞のシーンで、濃が女装したナックスの誰かだったとしたら
雰囲気台無しですもんねえ・・・。

ときは戦国時代、およそ信長の桶狭間の戦いから本能寺の変あたりを描きます。
しかし出だしでまず驚かされてしまうのです。
真っ先に家康が殺されてしまいます。
そして敵方に明智光秀がいる。
そうなのです、これは私達の知っている常識的な戦国時代の物語ではなくて、
もしかしたらそんな事もあったかもしれないという奇想天外なストーリー。
しかし、これがしっかりと私達の知っている歴史に帰着するのが面白い。


配役は・・・
織田信長:戸次重幸
   ・・・誰もが恐れる残忍な暴君。しかしその本心は・・・?
柴田勝家:森崎博之
   ・・・不潔だけれども、豪傑。織田家一の忠臣。
羽柴秀吉:音尾琢真
   ・・・調子がよく、主君へのヨイショに余念がない。しかし、腹の中は・・・
明智光秀:大泉洋
   ・・・よんどころない事情で信長に仕えることに。だからこそ、謀反への条件は整っている。
徳川家康:安田顕
   ・・・本物の家康は殺され、そっくりだというだけで、家康の「影」似仕立て上げられた男。
   臆病な彼が、次第に武士の魂を抱くようになっていく。

特に安田顕さんの汗と涙の熱演。感服しました。
秀吉は一見調子が良くてどうということのない役柄に見えて、実は非常に複雑な内面を持っている。
そこを演じきった音尾琢真さんもスバラシイ!

Warriorは、武士とか戦士の意味ですが、
劇中で武士たちが戦いの前に「うぉーりゃー!!」とときの声を上げるのと、掛けてあるわけですね。

<WOWOW視聴にて>
TEAM NACS  WARRIOR~唄い続ける侍ロマン
満足度★★★★☆


TEAM NACS 「下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム。」

2018年06月10日 | 舞台

家族のドラマが、また、楽しい

下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム。 [DVD]
大泉洋,大泉洋
アミューズソフトエンタテインメント

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2009年作品。
脚本・演出:大泉洋

これまで見たTEAM NACS作品は森崎博之さんの脚本だったのですが、
本作は大泉洋さんということで、少し雰囲気が違います。
こちらのほうが庶民的。


舞台は下荒井家のリビング。
この家の父親が亡くなって10年の法要のため、兄弟皆が集まったのです。
いきなりの幕開けで、安田顕さんがすっぽんぽんの後ろ姿で登場!!
全く驚かされます。
この人物が、下荒井家の三男。
彼は長男(森崎博之)を結婚させるために、ある女性に会わせようとします。
ちょうどそんなとき、五男(戸次重幸)が、
自分が結婚を決めた相手を長男に紹介しようとする。
ところが、引きこもりの四男(大泉洋)が画策し、
五男の恋人を、長男にお見合い相手だと思わせて会わせてしまうのですね。
ややこしい勘違いがおかしい・・・というのがプロローグ。
さて、そこへいきなり20年前に家出をし、以来音信不通だった次男(音尾琢真)が帰ってくるのです。

おかしくてちょっぴり切ない、家族の物語。
たっぷり楽しみました。
大泉洋さんの役柄が、引きこもりで盗聴が趣味というかなりの変人なのがなんともおかしい。
けれど、彼の初の“盗聴テープ”というのが最後に登場するのですが、
これがなんとも泣けてしまうのです・・・。
家族間で盗聴などと、ピンと来ないなあ・・とは思っていたのですが、
けっきょくこの最後のエピソードを引き出すための伏線だったのか・・・。
やられました。
そしてまた、この兄弟には重大な秘密があったわけで・・・。
ここの亡き父親が実に大きな人物だったということも偲ばれますねえ・・・。

そうそう、本作で私が感服したのは音尾氏の演技です。
例によって出演者はTEAM NACSの5人だけなので、
一人何役もこなさないと登場人物が足りません。
それで、音尾さんはヤクザの次男役ではありますが、
五男の恋人の女性としても登場します。
まあだから、とびきりの美女にはならないけれども・・・
これがなんとも、上品で清楚な感じの大人の女性なんだなあ・・・。
けばいお化粧も何もありません。
それなのに、どう見ても知的で感じの良いお嬢さんだ。
長男が一目惚れしてしまうのも、無理はない・・・。
この女性と、ヤクザの次男、どっちも同じ舞台で演じるとは・・・
音尾琢真さん恐るべし。

<WOWOW視聴にて>
TEAM NACS 「下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム。」
満足度★★★★★


TEAM NACS HONOR~守り続けた痛みと共に

2018年06月02日 | 舞台

受け継がれる故郷の歴史

HONOR ~守り続けた痛みと共に [DVD]
森崎博之,森崎博之
アミューズソフトエンタテインメント

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2007年  脚本・演出 森崎博之

人口650人の架空の村の70年に及ぶストーリーです。
先に見た、「LOOSER」は新選組、「COMPOSER」はベートーヴェンと、
実在の人物たちを主役に据えていましたが、今回は全く無名の人。
故郷とは、受け継がれる故郷の歴史とは・・・、
私達にそんな問いを投げかけます。

まずは4人の幼なじみの老人たちが太鼓を叩くシーンから。
(でも実際は5人並んでいるところがミソ)
そこから彼らの回想が始まるのです。
かつて彼らが子供の時に、五作という風変わりな老人から太鼓を教わったこと・・・。
そしてその彼らが幼い頃のシーンになるのですが、
物語はさらに、その五作が幼かった頃にまでさかのぼっていきます。
森を守り、祭りを守り、子どもたちを見守ってきた、
一人の老人の生きざまが浮かび上がってきます。
村人たちからは変人か狂人のように扱われてきたのだけれど・・・。


架空の村ですがやはり北海道ですね。
その歴史と言ってもせいぜい3代を遡るくらい。
本州ならもっと膨大な時の流れの物語になるのかもしれません。
けれどそのたかが70年位の時間の中に、多くの人々の生と死があり、
そして戦争という大きな転換期があり、
若者は故郷を離れ、老いてまた戻ってくる。
変わらないようでいてやはり移り変わっていく故郷の村と共にあった五作の人生。
名もなき人物ではあるけれど、
実は身の回りの多くの人の物語でもあるのかもしれません。


私、前回から言いたくて仕方がなかったのですが、
安田顕さんの存在感が凄い!!
なんだかもう、つい目が吸い寄せられてしまいます。
現在テレビドラマ「正義のセ」に出演中ですが、
ここに安田顕さんなしでは、全然でつまらなくなってしまうだろうと、
私は確信しています。
TEAM NACSの録画はまだ何本かあって、
ますます見るのが楽しみになってきました。

<WOWOW視聴にて>

「TEAM NACS HONOR~守り続けた痛みと共に」
満足度★★★★☆


TEAM NACS COMPOSER~響き続ける旋律の調べ

2018年05月25日 | 舞台

絶望の果に、一体彼は何を見出したのか?!

TEAM-NACS COMPOSER ~響き続ける旋律の調べ [DVD]
TEAM-NACS
アミューズソフトエンタテインメント

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2005年 脚本・演出 森崎博之、TEAM NACS


この舞台の主人公はベートーヴェン。
前回の新選組とは全く違った世界観にワクワクします。
ベートーヴェン(大泉洋)は、亡き弟の息子を自分の息子として育てます。
音楽家としては名前も売れ、世間的にも認められている時期。
ベートーヴェンは息子にも音楽の道へ進ませようとしますが・・・。
また、その裏側に登場するのが、モーツァルトの亡霊(安田顕)。
モーツァルトは、まだ自分の音楽の道を極めたと思わないうちに、妻に毒殺されて亡くなっており、
名だたる音楽家のもとに亡霊となって現れては、
呪詛の言葉を吐き、暗く陰鬱な運命に導こうとします。
自分の音楽とは全く逆の陰鬱なメロディにこそ、モーツァルトは憧れていたのかもしれません。


その呪いであるのかどうか、やがてベートーヴェンは失聴。
その絶望感の中でやがて第9を作曲します。
聞こえない耳で、第九の指揮を振るベートーヴェンのシーンには戦慄しました。
聞こえずとも、音楽の全ては彼の中に息づいている・・・。
(もっとも、これにはタネがあったのですが・・・)
そしてその後ろで、モーツァルトが驚愕しているのです。
「絶望の果に、一体彼は何を見出したのだ?!」
ベートーヴェンの過酷な運命に反して、
その交響曲は、まばゆい歓喜の光に満ちているのです。
生きること。
愛すること。
この歓びに比べたら、聞こえないことなど何の問題があろうか・・・と言うかのように。


もともと第九が大好きな私としては、すごく楽しめる作品でした。

満足度★★★★☆


TEAM NACS 「LOOSER~失い続けてしまうアルバム」

2018年05月15日 | 舞台

TEAM NACSを見よう!

LOOSER 失い続けてしまうアルバム [DVD]
TEAM-NACS,森崎博之,安田顕,佐藤重幸,大泉洋
アミューズソフトエンタテインメント

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北海道が地元のTEAM NACSですが、
恥ずかしながら、私はこれまでその舞台を見たことがありません。
このゴールデン・ウィークにWOWOWで特集を組み放送していたので、見てみました。


まずは本作、「LOOSER~失い続けてしまうアルバム」
2004年公演のもの。
さすがに皆さん若い!
脚本・演出:森崎博之。

現代、生きる意味を見失った青年が150年前にタイムスリップ。
新選組や長州藩の人々の鮮烈な生き様を目の当たりにします。


チョンマゲもチャンバラもなし。
あくまでも出演者はチームの5人のみなので、一人何役もこなします。
大勢の敵は、いる「つもり」。
“新しい世”のために命をかける、その時代の若者たちの熱い思い・・・。
幕末の物語はいずれにしても胸が熱くなりますねえ・・・。
本作中では大泉洋さんが新選組の土方歳三と坂本龍馬の二役をこなしますが、
なんとこの二役、実はそもそも同一人物が二役を担っていた、
という設定になっていたところがミソです。

堪能しました。

満足度★★★★☆


音楽劇 「探偵~哀しきチェイサー2 雨だれの挽歌」

2013年04月07日 | 舞台
昭和の神戸でコンゲーム

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沢田研二さん出演の音楽劇。
昨年「探偵~悲しきチェイサー」を見たので、張り切ってまた観覧。
しかし、時代設定がややずれていただけで、
登場人物たちとその関係はそっくり同じ。
思わず「え?全く同じなのに見に来ちゃったの?」と焦ってしまったのですが、
事件は別物なのでした。
いえ、全く同じものでも別に構わないのですけどね・・・。


前作は、1998年神戸が舞台でしたが、
今作は昭和34年の神戸。
人々が最も「昭和」の時代を懐かしむあたりですね。
事件は戦後のドサクサ時の日本の暗部に絡む犯罪が描かれています。
神戸元町の「フェアウェル」のマスター兼私立探偵、花山新太郎(沢田研二)。
常連たちで賑わう店に、ある美しい女性(南野陽子)が探偵の依頼にやってきます。
まもなく結婚予定の相手の女性関係を調べて欲しい、と。
花山の妻と子供は、前作では交通事故で亡くなったのでしたが、
今作では空襲で亡くなったことになっています。
やはり時代が違いますね。
少年探偵が登場するあたりも、“昭和”感たっぷり。
それから今作は、まるで「スティング」のような逆転ドラマがあるのですが、
まあ、なんとなく読めてしまいますね。
そして真犯人についても、前作を見ていれば想像がついてしまう・・・。


…と言ったところで、面白くはあるのですが、
前作を見た者にとっては、感動も半減・・・といったところでした。
前作を見た時はひたすら面白かったのですけれど・・・。
残念。
でも周りに座っていた方々は、たぶん初めてなのでしょう、
大満足の様子でした。
声は、素晴らしいあのジュリーのままですし。


しかし、皆様一様に「ジュリーは太り過ぎ」とおっしゃる。
そうなんですよね・・・、
ジュリーのイメージもさることながら、
そもそも「探偵」というのはスマートであるべきです。
メタボ検診に引っかかりそうな体型・・・、
健康のためにも、プロとして減量に努力していただきたい・・・。
オバサマたちは、自分を省みずに勝手なことを言うのです・・・。
いつまでも憧れのジュリーでいて欲しいから・・・。

(2013年3月31日 札幌市 教育文化会館にて)

→「探偵~哀しきチェイサー」

音楽劇「探偵~哀しきチェイサー2 雨だれの挽歌」
脚本・演出:マキノノゾミ
音楽:Coba
振付:南流石
出演:沢田研二・南野陽子・瀬川亮・若杉宏二
満足度★★★☆☆

ジーザス・クライスト=スーパースター アリーナ・ツアー2012

2013年02月23日 | 舞台
孤独と苦悩のスーパースター



            * * * * * * * * *

今作は映画ですが、一応「舞台」のカテゴリとしました。
1971年ブロードウェイで初演された大ヒットロックミュージカル「ジーザス・クライスト=スーパースター」。
今作は2012年10月5日に
イギリスの「バーミンガム・ナショナル・インドア・アリーナ」で行われたステージを収録したものです。


私、「ジーザス・クライスト=スーパースター」には、ただならない思い入れがあるのです。
1973年に映画化されたこの作品を見て、すっかり虜になってしまったのです。
学生時代でした。
彼氏と見に行った・・・なんてステキな思い出ではありません。
確か、友人と見に行って、「もう一回見る」という私に呆れて、
友人は先に帰ってしまったような記憶が・・・。
一度入場してしまえば、そのまま何回でも見ることができた当時の映画館・・・。
それもまた懐かしいですけれど。
その後サントラ盤のレコード(!)を買ったのはもちろん、
リバイバル上映も何度か見て、これまで何度見たのかも覚えていないくらいです。
(札幌で劇団四季による舞台を一度見たこともあるのですが、
まあ、それはそこそこ・・・という感じ。)



さて、特に目立った宣伝もないこの度の上映を知ったのは、
ネットで今度見に行く映画作品を物色していた時のこと。
上映期間1週間だけで毎日夜の1回のみ。
ナマの舞台を一度は見てみたい・・・
そんな思いの半分も満たされればそれでよし、という感じでした。


さてさて、しかし期待以上に魅了されました。
皆に囲まれ、もてはやされるイエスを、危うく感じ皮肉な目で見つめるユダのモノローグから。
・・・ワクワクしますね! 
先の「映画」では、実際のイメージそのままに、
砂漠と岩山のオール屋外ロケで、衣装も当時風だったのです。
ところが今作、舞台は現代の都会。



革命をうったえるカリスマ青年に群がる学生たち。
そんな雰囲気。

拡声器を持ちアジテーションをするイエス(ベン・フォースター)はなんだかチャーミング。

そしてユダ(ティム・ミンチン)は、
「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジャック・スパロウ船長風のヘアスタイルとメイクで、
カヤパに連絡をとるのは、携帯電話。

一方、イエスを邪魔に思うステータスを持つ男たちは、
ビシっと決めたスーツ姿(フリーメイソンのメンバー?)。
それもオフ時にはスエットを着てランニングしてたりする。

そしていざ、イエスの人気が失墜すれば、
それをあげつらうマスコミ。
無遠慮に差し出されるICレコーダー。

挙句に登場するイエスはオレンジのつなぎの囚人服に身を包んでいる。



・・・おお、なんと見事に現代に置き換えられているのでしょう。
つまりは、何時の時代でも社会の構成は似たようなものなのですね。
初演から40年を経ても、古びない。



それから、ナマの舞台の面白さ、
実際に役者さんたちが登場人物の感情そのままに歌うので
ビンビンと伝わってきます。
そうそう、演奏も全てマナだったのです。
カメラは舞台正面からだけではなく、時には側面からバンドの人達とともに役者を映しだしたりもする。
こういうところは、映画だけで見られるお得なシーンでもあります。
アリーナのステージということで、バックに巨大スクリーンがあり、
それが舞台背景を映しだしたり、役者さんの表情をクローズアップしたり。
これが映画の画面になるとまた、面白い効果が生み出されます。
そしてワンシーンを終えるごとに観客の拍手と歓声。
これが臨場感を掻き立てていますね。
盛り上がります。
最期には通常映画では見られないカーテンコール。
なんと、今作だけではなく「エビータ」「キャッツ」「オペラ座の怪人」などの作曲家である
アンドリュー・ロイド・ウェバーご本人が登場したのにはびっくり。
私は、もしこれを本当に目の前でナマで見たのだったら、きっと感動で泣いてしまいます。
映画とはいえ、拍手で終わりたい気分でした。
拍手くらいしてもいいじゃない・・・とは思いつつ
・・・誰もしていない。
残念。



このミュージカルは、当初、熱心なキリスト教徒からは
神を冒涜しているとして、猛烈な抗議があったのです。
いやしくもイエス・キリストに向かって、「ヘイ、J・C」ですからね。
けれども見てみれば、イエスの孤独と苦悩がくっきりと浮かび上がり、
より身近に感じ、そして好きになってしまいますね。
マグダラのマリアがイエスに恋をして歌う
“I don’t know how to love him”(邦訳「私はイエスがわからない」)。
これをユダが歌う所では、やられた!と思うんですよ。
男女の恋愛感情ではなく、
人として人を思う気持ちも同じ歌で表現しているのが
なんとも心憎いではありませんか。


兎にも角にも、今作、
また、このたびで私の心のミュージカルの位置を確かなものにしました。

ジーザス・クライスト=スーパースター アリーナ・ツアー [DVD]
ティム・ミンチン,メラニー・C,クリス・モイレス,ベン・フォースター
ジェネオン・ユニバーサル


ジーザス・クライスト=スーパースター アリーナ・ツアー [Blu-ray]
ティム・ミンチン,メラニー・C,クリス・モイレス,ベン・フォースター
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「ジーザス・クライスト=スーパースター アリーナ・ツアー2012」
2012年/イギリス/103分
演出:ローレンス・コナー
作詞:ティム・ライス
作曲:アンドリュー・ロイド・ウェバー
出演:ティム・ミンチン、ベン・フォースター、メラニー・C、クリス・モレイズ

劇団四季 「ライオンキング」

2011年05月20日 | 舞台
ステージに広がるサバンナ

          * * * * * * * *

ライオンキング。
東京公演は12年連続のロングラン上演中だそうですね。
だから何を今さら・・・という方も多いと思います。
当札幌では念願の北海道四季劇場がオープンし、
この3月からようやく「ライオンキング」上演となりました。
私も、やっと見ることができました。
実は、先にこけら落とし公演で「エビータ」を見たんです。
しかし・・・、これは特別な感慨を受けたとは言えず、
とうとうブログ記事にもできないで終わってしまいました。

しかし、こちらはやはりさすがの「ライオンキング」ですよね!
何しろオープニングから、たくさんの動物たちに圧倒されてしまいました。
座席通路を等身大の象が歩いて行くのにはびっくり。
動物の群れ。
鳥たち。
すばらしい迫力の歌声。
何故か涙が出てきてしまいました・・・。


父王ムファサの後を継ぐことになる子ライオンのシンバ。
とっても無鉄砲でやんちゃです。
子役の男の子が何とも可愛い! 
元気でチャーミングな動作にも目が惹きつけられます。
けれど、王座を狙う叔父スカーの陰謀により、
ムファサは殺され、シンバは王国を出てさまようハメに・・・。
行く当てもないシンバを拾ったのは、
ミーアキャットのティモンとイボイノシシのプンバァという、
のんきで気のいい二人組。
この二人に「ハクナ・マタタ(くよくよするな)」という言葉を教わったシンバは、
二人と暮らすことになり、そのまま成長していきます。


さて、物語はこれで終わるはずがない。
きっとシンバは故郷へ帰って、王国を奪い返すのだろう・・・と、
まあ、ストーリーは予測がついてしまうのですが、
それにしても、動物たちの歌やダンスに時間を忘れて見入ってしまいます。

愉快なのは、ティモンとプンバァの掛け合いですね。
なんと北海道弁!!
北海道にはあまり方言はないと思っているのですが、
この二人のしゃべりを聞いていたら、
やっぱり北海道弁はあるなあ・・と自覚しました。
「なまら面白いっしょ。いんでないかい。」てなものです。
察するに、この二人はそれぞれの地方でそれぞれの方言で会話しているのでしょうね。
あれ? 
そうすると、東京公演ではどんな言葉で話しているのでしょう? 
どなたか教えてください。
ということは、多地方の皆様も、
札幌の「ライオンキング」は、また違った楽しみ方ができるわけなので、
近くこちらにおいでの予定がある方は、
是非お立ち寄りいただくのもいいかもしれません。


さて、この舞台では動物たちばかりでなく、植物も息づいていましたね!
私たちはよく思い出話で
「小学校の時の学芸会の役はコンブだった・・・」なんて話をしたりしますが、
この場合、ホントに「草」の役もアリですね。
それから、めすライオンたちの悲しみの表現が好きだったなあ・・・。
(T_T)←まさに、このイメージですね。
そして、悲しみから立ち上がるときには、
この目の下のテープをビリリと破り取るっていうのも、
決意が見える感じでいいですよね。


サークル・オブ・ライフ。
生命の連鎖。
ステージに広がるサバンナで、私たちは悠久の自然の摂理を学ぶのです。
大人も、子供も十分に楽しめます。
満足、満足。


こちらは、アニメ版・・・
ライオン・キング スペシャル・エディション [DVD]
マシュー・ブロデリック,ジョナサン・テイラー・トーマス,ジェレミー・アイアンズ,ジェイムズ・アール・ジョーンズ,ローワン・アトキンソン,ネイサン・レイン,アーニー・サベラ,モイラ・ケリー,ニケータ・カラム,マッジ・シンクレア,ロバート・ジローム,ウーピー・ゴールドバーグ,チーチ・マリン,ジム・カミングス,宮本充,中崎達也,壤晴彦,大和田伸也,梅津秀行,三ツ矢雄二
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

探偵~哀しきチェイサー

2011年04月14日 | 舞台
ダンディな探偵と笑いと涙と・・・

           * * * * * * * *

さあ、待ってました。沢田研二さん主演の音楽劇。
この作品は沢田研二アルバム「今度は華麗な宴にどうぞ」の収録曲である
「探偵~哀しきチェイサー」をモチーフに、
マキノノゾミが書き下ろした台本によるもの。
2009年に東京・大阪で上演され、この度はその再演となります。
札幌ではこの4月9日と10日、
札幌市教育文化会館にて上演されました。
またこの後、4月15日~17日に仙台の上演が予定されていたのですが、
この度の震災により中止となった様です。
仙台のファンの方は、がっかりされているでしょうね。
でも実際、それどころではないでしょうし、仕方ありません・・・。


音楽劇。
そうですね、ミュージカルではない。
普通のお芝居にジュリー等の歌と軽いダンスが入っているというところです。
舞台は1998年、神戸。
何故1998年かというと、
一番ラストにそれから約10年後のシーンがあるためです。
元町の小さなバーのマスター兼私立探偵、花山新太郎というのがジュリーの役どころ。
彼は以前警官で、何かトラブルがあって辞めたらしいのですが、
詳しいことは黙して語らず。
また、妻子を交通事故で亡くしており、目下独身。
そんなところへ、娘の自殺に関する調査の依頼に一人の女性が現れる。
始め乗り気でなかった新太郎だが、
美人の依頼人に興味を持ち、引き受けてしまった。
ところがこの事件をたどると、
なにやら警察内部の恥部をつついているようで、捜査の妨害が始まる・・・。
このようにいってしまえば社会派のドラマなのですが、
バーの常連客たちの人情話を交え、
笑いながらもほろりときてしまう会話が実に楽しくて、
とても惹きつけられました。


それから私がすごい!と思ったのは、
舞台の背景というか、セットというか、舞台美術・・・
(スミマセン、ろくに演劇用語を知りません)
見るからに「場末のバー」というセットもいいのですが、
たとえば、そのバーのドアのガラスからさし込む光。
夜はもちろん暗く沈んでいます。
朝になるとそこから傾いた光が差し込んでくる。
単に明るくなったのではなく、正に朝の光なのです。
お酒を飲んだ翌朝の、シラケ感、けだるさ・・・。
また、時にはちらほらと雪が降っているのが見えたり、
その窓だけで、すばらしい雰囲気を醸し出しています。
そして、神戸の港の夜景の美しいこと!!
私もその舞台に立って、記念写真を撮りたいくらいでした。
舞台美術・・・
私がうんと若ければ、
こういう仕事に付きたい!!
と、思ったでしょうね。


さて、私はタイガースの頃のジュリーの大ファンで、
それはそれは胸をときめかせてTVなどを見ていたのです。
ちょうどその頃、グループサウンズは保護者同伴じゃなければダメ(んな、馬鹿な!!)
などということがありまして、
ついに私はナマのジュリーは見ないで終わってしまっていました。
独立してさらに活躍したジュリーの時代も結構長かったんですけどね。
その頃はさほどの熱も冷めていたんで・・・。
それがこの年になって、初めてジュリーのステージをみるなんてねえ・・・、
変な感慨に浸ってしまいました。

まあ、それにしてもそのジュリーはもう還暦も過ぎてますから・・・。
悪いけど、もうトキメキは覚えないですね・・・。
でも観客もオバサンばっかりなので、おあいこです。
けれど、声は変わらずステキでした!!
そして、ダンディな探偵という役どころとストーリーがとても面白かったので、
大満足。
つまりこの舞台は、ジュリーファンであってもそうでなくても楽しめます。
皆様も、機会がありましたら見て損はないと思います。

今度は、華麗な宴にどうぞ。
阿久悠,船山基紀,宮川泰
ユニバーサルミュージック




「探偵~哀しきチェイサー」
出演:沢田研二、高泉淳子、富岡弘、若杉宏二



稲川淳二の怪談ナイト

2010年08月07日 | 舞台
猛暑を吹き飛ばしてクール・ダウン

            * * * * * * * *

8月6日、札幌はこの夏一番の暑さを記録した猛暑の日。
稲川淳二さんの怪談ナイトに行ってきました。
18年連続公演ということです。
私はテレビで時々その断片を拝見するくらいでしたので、
この度初めてですが、ナマでじっくり拝見。
さすがに一人で行く勇気がなくて、娘と一緒でした。
このチケット、よく見ると、怪場18:30、怪宴19:00なんて書いてある。
一瞬変換ミスかと思いましたが、わざとですね。
なるほど、なかなか心憎い。


いくつかの怖い話が紹介されますが、これがだんだんと順を追って怖くなるんです。
初めのうち、ああ、これはたいしたことないんじゃない・・・なんて思っていたら大間違い。


皆さん、こんなアパートがあったらどうしますか?
池のほとりの少し坂を上がったところにある2階建ての古いアパート。
なぜか、入り口のすぐ横の壁に、すぐまたドアが付いていて、
でもそこは鍵がかかっていて開かない。
その壁面の少し奥の足もと、低い位置に何故かガラス窓がついている。
はめ殺しで開くこともできないその窓は、
向こう側は真っ暗でよく見えないのだけれど、
それでもよく目をこらしてみれば、そこには階段があるようだ・・・。
つまり、その開かないドアから地下室に降りられるようになっているらしい。
でも鍵がかかっているので開かずの間となっている。
しばらくそこに住んでいた女性は、次第に無気力になり生気が無くなってくる。
ある夜、自室の下の方からなにやら物音が・・・。
それは靴音のようで、その音が次第にこちらの方へ近づき、階段を登ってくる・・・。
彼女がおそるおそるのぞき窓へ近づき、のぞきこんでみると・・・・!!!

うぎゃあああああ!!!

もう、どうしてこんな怖い話をするのよっ、と、腹が立ってくるくらいです。
まあ、ほんとに嫌ならわざわざ聞きに来るなよという話ですが。
この話の怖いところはこれの後日談もあるところで、
そこにはさらなる恐怖が待っていますよ・・・。
ああ、思い出すだけでもトリハダもの。


一通りの話が終わってからは、心霊写真コーナーがありまして、
いくつかの気味の悪い写真が紹介されました。
テレビの納涼特集などでもよくある、
あるべきでないところにぽっかり顔が映り込んでいたりする、アレです。
しかしなんと、こういう顔は次第に変化するというのです。
同じ写真を毎年紹介しているのだけれど、
始め向こう向きだったはずのその顔が年々こちら向き、
つまり正面を向いてきているのだとか・・・。


話の方は多分に脚色があるのだろうと思いますが、
それにしても、世の中理屈では説明出来ない不思議がやっぱりあるのかも知れない・・・。

すっかり体も冷たくなって、(冷房の効き過ぎ?)
帰途についたのでした。
これらの話は、さっさと忘れてしまいたいですう・・・。

ステージを見られない方はDVDでも・・・
MYSTERY NIGHT TOUR 2009 稲川淳二の怪談ナイト ライブ盤 [DVD]
稲川淳二
ビデオメーカー


稲川淳二のねむれない怪談オールスターズ1 [DVD]
稲川淳二,中村豪(やるせなす),山田ルイ53世(髭男爵),杉作J太郎,浜田ブリトニー
キングレコード


白石加代子「百物語」

2009年07月10日 | 舞台
白石加代子「百物語」

7月4日(土)、札幌の[かでる2・7]ホールにて。

白石加代子さんは舞台女優ですが、
これは1人語り(というよりは朗読なのですけれど)の舞台です。
「百物語」と題して、古今の怖い話、不思議な話を、
多少の演出をつけながら語っていきます。
現在は26夜まで進んでいますが、
この日は、特別編として、以前に人気のあった2作の上演でした。

高橋克彦「遠い記憶」と、宮部みゆき「小袖の手」です。
この「百物語」は札幌でも毎年上演されていて、
一度見たいと思っていたのです。
今回、どちらも私の好きな作家の作品ということで、初めて足を運びました。

聞きながら思い出したのですが、どちらも読んでいましたね。
でも、例によって細かなところまでは覚えていなかったので、
最後まで楽しめました。


「遠い記憶」
4歳の頃まで住んだ盛岡に初めて帰った作家の「私」。
取材旅行でしたが、
これまで何も覚えていないと思っていたはずが、
地元の風景などを見るうちに少しずつ当時の記憶がよみがえってくる。
・・・しかし、それは思い出すべきではない、封印された記憶だった・・・。
本当に、最後の最後が怖いです。
あまりの結末に、実際トリハダもの。

「小袖の手」
これはもともと、江戸のおかみさんの語りとしてかかれた本なんですね。
だから、1人語りにはぴったり。
ややユーモアを交えた語りながら、これも怖い。
ある古い着物にまつわる話ですが・・・。
人が着たものにはその人の思いが宿る・・・ということで、
取り扱いには要注意、ですよ。


思ったより、照明とか効果音で「これでもか」という怖がらせ方はしません。
あくまでも、「語り」で勝負。
うちの娘と一緒に行ったのですが、
「1人の人が本を読むだけって、眠くなるかと思ったら、全然眠くならなかった。
すごく集中して聞いた。」
と言っておりました。

ちょっと汗ばむくらいの日でしたが、
帰る頃には相当体温が下がってました・・・。
(それはエアコンの効きすぎ?)

・・・ということで、すっかり気に入ってしまったので、
また来年、ツアーで札幌に来ると思いますので、
ぜひまた行きたいと思います。