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さてと・・・、
うーん、これはどう料理していいのか、実のところちょっと悩んでしまう。
そもそも、グラン・トリノのすぐあとに続けてみたりしたのが間違いですね。
グラン・トリノであまりにも鮮烈な感動を受けてしまったので、
妙にこちらが平板に思えてしまった・・・。
ジョン・レイン(椎名桔平)は、日系アメリカ人で、
もと米軍特殊部隊員の暗殺者。
彼は、国土交通省の官僚川村の暗殺に関わるが、
もう一つの目的、彼が持っていると思われるメモリースティックを入手することができなかった。
CIAアジア支局長、ホルツァー(ゲイリー・オールドマン)も、
そのメモリースティックを狙っている。
ジョンは、川村の娘みどり(長谷川京子)と逃避行をすることになるが・・・。
まあ、もともと、この椎名桔平観たさで観た作品なのですが。
たしかにそれは素敵でした。
アクションシーンはそう多くありませんが、切れがあってカッコイイ。
暗殺者といえばもっと冷徹なイメージがあるけれど、
意外と、そうでもないのですよ。
なんだか、奥底に人の良さがにじみ出てしまう。
このあたり、ちょっとジェイソン・ボーンに似ていますね。
CIAに追われるあたりも。
しかし、ここのヒロイン、みどりとの関係は、
こういう作品にしては淡すぎるような気が・・・。
この淡白さはやはり、日本のイメージなのかなあ・・・。
どちらかというと、常に冷静、ストイックな風に見えるジョンが、
ほんの一瞬、その激情をほとばせる・・・、
そうした後でのさりげない別れ・・・とした方が良かったのではと思えるのですが。
そうすると、かえってありきたりでしょうかね・・・?
まあとにかく、なんだか物足りなさが残ってしまう、という印象でした。
2009年/日本/111分
監督・脚本:マックス・マニックス
出演:椎名桔平、長谷川京子、ゲイリー・オールドマン、柄本明
4/25公開『レイン・フォール』予告編