映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

それいけ!ゲートボールさくら組

2024年05月31日 | 映画(さ行)

ほっこり

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76歳、織田桃次郎は、カレー店を営み、息子家族とともに暮らしています。

ある日、かつて高校ラグビーでマネージャーを務めていたサクラが経営する
デイサービス・桜ハウスが倒産の危機に瀕していることを知ります。

桃次郎は元ラグビー部の仲間を集め、サクラを助けようと相談を始めます。
銀行から立て直しの融資を得るためには、まずは加入者を増やす必要があります。
そのため試行錯誤の末、ゲートボール大会に出場して優勝し、
施設の知名度を上げようということに。

彼らは「チームさくら組」を結成し、高校時代に培ったチームワークで奮闘します。
しかし、彼らの前に悪徳ゼネコン企業の陰謀が立ちはだかる!!

良い感じにちょっと枯れた面々の、ほっこりする人情コメディです。

かつての鬼マネージャー(?)サクラは実はちょっと認知症で、
この度のゲートボール大会も若き日のラグビーの試合と混同しているようなのですが・・・。

でも周囲のみんなもそんなことを指摘したりはしない。
普通に皆の日常と溶け込んでいるのがなんともステキでした。

森次晃嗣さんの登場シーンでは、さりげなく少しアレンジした
「ウルトラセブン」のテーマ曲が流れたりして・・・。

そしてまた、故三遊亭円楽さんがゲートボール決勝戦の解説者役で出演されていて、
なんだか感慨深い。

<WOWOW視聴にて>

「それいけ!ゲートボールさくら組」

2023年/日本/107分

監督・脚本:野田孝則

出演:藤竜也、石倉三郎、大門正明、森次晃嗣

 

老人コメディ度★★★★☆

満足度★★★★☆


せかいのおきく

2024年05月29日 | 映画(さ行)

江戸のSDGs

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江戸時代末期。

武家育ちのおきく(黒木華)は、寺子屋で子供たちに読み書きを教えながら、
父(佐藤浩市)と2人で貧乏長屋に暮らしています。

ある雨の日、厠のひさしの下で雨宿りをすると、
紙くず拾いの中次(寛一郎)と、下肥買いの矢亮(池松壮亮)に出会います。
それから3人は少しずつ心を通わせるように。

ところがその後、お菊はある事件に巻き込まれ、
父を亡くし、自身は喉を切られて声を失ってしまいます・・・。

 

ほとんどがモノクロ、ごくわずか画面に色が差す部分もあります。

下肥買いという矢亮の商売。
作中では「汚わい屋」と呼ばれていましたが、
つまり人家の厠の糞尿をくみ取って買い上げ、
運搬し、農家へ肥料として売るのです。

糞尿を汲んでお金を払うと言うのにちょっと驚きました。
でも、このシステムのおかげで江戸の町はとても清潔だったと言いますね。
パリの町などは路地が糞尿にまみれていたといいますから・・・。
紙くず拾いの中次も、結局下肥買いのほうが儲かるので、
矢亮と組んで仕事をするようになります。

ともあれ、何もムダにしない江戸のSDGsをしっかり堪能させていただきました。

・・・と言うわけで、本作その糞尿のシーンが実に多い!! 
だから、これは白黒で良かった~と思う次第。
カラーはリアルすぎてちょっと恐い。
そして映像に匂いがなくて良かったなあ・・・。

おきくは、感情豊かで思い切りの良い性格。
ほとんど強情と言ってもいいくらい。
一応武家の娘ですが、すでに本人にはそんな自覚もなく、
汚わい屋の中次になんの差別も持たずに心惹かれていきます。
ところが、声を失ってしまったおきく。
おきくの思いを伝えるにはジェスチャーしかありません。
中次は読み書きができないのです・・・。
しかし2人にはそんなことはなんの障害にもなっていないというのも、いっそ心地よいですね。

佐藤浩市さんと寛一郎さんの親子共演も見所です。

 

<WOWOW視聴にて>

「せかいのおきく」

2023年/日本/89分

監督・脚本:阪本順治

出演:黒木華、寛一郎、池松壮亮、真木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司

 

SDGs度★★★★☆

ばっちい度★★★★★

満足度★★★★☆


湖の女たち

2024年05月28日 | 映画(ま行)

世界は美しいのだろうか

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滋賀県、琵琶湖にほど近い介護施設で、100歳の老人が何者かに殺害されます。

捜査に当たった西湖署の若手刑事・濱中(福士蒼汰)とベテラン刑事伊佐(浅野忠信)は、
施設関係者の中から容疑者・松本(財前直見)に狙いを付けて、
執拗に取り調べを行います。

そんな中、濱中は捜査で出会った介護士・豊田佳代(松本まりか)に対して、
ゆがんだ支配欲を抱くように・・・。

また一方、事件を追う週刊誌記者・池田(福地桃子)は、
署が隠蔽してきた薬害事件を追い始めます。

本作、旧満州での731部隊のこと、薬害エイズ事件、人工呼吸器事件、障害者施設殺傷事件など
過去実際にあった事件のこと、そしてほとんど警察の故意と思える冤罪のことを絡めつつ
描かれていますが、なんといってもショッキングなのは濱中と佳代の関係。

 

それはまず冒頭で指し示されるのですが、夜明け前の早朝、
濱中は湖に釣りに出かけ、
佳代は勤務の合間に湖畔へ出て車の中で自慰を始めるのです。
それを濱中が見てしまう。

次に会うのは、施設の殺人事件の関係者への聞き取りの時。
濱中は豊田をあの時の女だとすぐに気づき、
その後、密かに彼女を呼び出してはやたら高圧的な態度に出るのです。

警察官としては普通に正義感も持つ濱中。
どうも松本は犯人とは思えないのですが、
先輩の伊佐は、ただ誰でも良いから犯人を上げたいと思っており(つまりそれが警察の総意)、
それに躊躇する濱中を罵倒する有様・・・。
濱中のどうにもならない上下関係のストレスの矛先は、佳代に向けられます。

不毛でアブノーマルな2人の行為。
しかし佳代はそれで燃えている・・・。

いやあ・・・息をのんでしまいます。
こんなダークな福士蒼汰さんを見たことがないし、
松本まりかさんは「向こうの果て」というドラマですごいとは思っていましたが、
こんな役までもこなしてしまうなんて・・・!

そしてまた、この本筋の殺人事件とは少し離れた場にいるように思われた
週刊誌記者の所から真相が浮かび上がってくるのも、見事でした。

作中で「世界は美しいのだろうか」という問いが何度か投げかけられます。

どこもかしこもイヤな事件だらけ。
美しいものなんかどこにもないと思いたくなるけれど・・・
でも不思議と視聴後感はそんなに悪くない。
したたかに生きようとする湖の女たちは、
琵琶湖の夜明けに馴染んで十分に美しいかも・・・。

 

<TOHOシネマズ札幌にて>

「湖の女たち」

2024年/日本/141分

監督・脚本:大森立嗣

原作:吉田修一

出演:福士蒼汰、松本まりか、福地桃子、浅野忠信、財前直見

 

アブノーマル度★★★★☆

満足度★★★★☆


「アンソロジー 舞台!」創元文芸文庫

2024年05月27日 | 本(その他)

舞台と言っても色々あるけれど

 

 

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役を生きる俳優の輝き、世界観を作り出す装置、息を潜めた観客たち
──すべてが合わさって生まれる「舞台」。
華やかで遠く感じるその空間は、
自分という役を生き、誰かの人生に思いを馳せる私たちにとって、
意外に身近な場所なのかもしれません。
ミュージカル、2.5次元、バレエ、ストレート・プレイ……
さまざまな舞台を題材に描かれた五編を収録する文庫オリジナル・アンソロジー。

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私のお気に入り、創元文芸文庫のアンソロジー。
テーマは「舞台」です。

演劇、ミュージカル、バレエ・・・舞台といっても色々あります。
そんな中で、私も知らなかったのが2.5次元というもの。

アニメやゲームなど、極力その世界観、キャラクター感を
損なわずに際立たせる、ストーリーと音楽、そして映像を加えて、
いわゆる「オタク」の感動を盛り上げようとする舞台・・・ですかね。
そういうのは私も見たことがなかったけれど、
本作では2作がこの2.5次元モノに触れていまして、
なるほど、そういう時代であるわけです。

 

冒頭、近藤史恵さんの「ここにいるぼくら」も、まさにその2.5次元を題材にしています。

34歳、役者の琴平は、劇団の定期公演の他はアルバイトをしながら
他の舞台のオーディションを受けるなどして暮らしていますが、
このたび、「大江戸ノワール」というゲームの舞台化
すなわち2.5次元の出演依頼を受けます。

通常の舞台とは色々勝手が違う、この世界のことを知るにはもってこいの作品。
興味深かったです!!

 

最後の乾ルカさん「モコさんというひと」も、2.5次元モノ。
こちらは舞台の内容はさほど重要ではなく、
モコさんと言う人物の謎をミステリ仕立てで描きます。

広瀬真美が、2.5次元ミュージカルのチケットを譲ってもらったモコさん。
それから多少連絡を取り合うようになったのですが、
最近彼女のSNS投稿の内容が不審なモノになっている・・・。
真美はもう以前のようにモコさんとは親しく付き合えないと感じ始めますが・・・。

 

本巻に収録されているのは・・・
(敬称略)

近藤史恵、笹原千波、白尾悠、雛倉さりえ、乾ルカ

 

「アンソロジー 舞台!」創元文芸文庫

満足度★★★.5


西成ゴローの四億円

2024年05月25日 | 映画(な行)

孤独でニヒルな男が・・・

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大阪のドヤ街と呼ばれる西成地区。
日雇い労務者の土師悟朗(上西雄大)は腕っ節が強く、周囲から頼られていました。
このゴローは、殺人罪で服役した過去を持ち「人殺しのゴロー」の異名を持っています。
しかしゴローは断片的に記憶を失っていて、自身の殺人事件のことも覚えてはいないのです。
それでも徐々に記憶に蘇ってくることもあります。

かつて自分は政府諜報機関の工作員だったこと。
妻と娘がいたこと・・・。
そしてその娘が難病のため心臓移植を必要としているけれども、
治療のため4億円が必要と知ります。
そこへ工作員時代の同僚が現れ、ゴローに闇の仕事を持ちかけます。

あらすじだけ見ると、悪くはないですよね・・・。
ゴローが娘の手術代を稼ぐために、
とにかくどんな汚れ仕事でも引き受けてお金を稼ごうとする物語。

作中に人物が登場する都度、その人物の財産や借金、現在の所持金などが
いちいち表示されるのもユニークです。

でもなんというか全体のテイストが、いかにも猥雑、ワイルド。
コテコテのなにわの半グレだかヤクザだかの
強がったおっさんたち&ねーちゃんたちのオンパレード。
そしてゴローの捨て身なニヒル味満載。
なんか私はこういうの苦手。
間違えて見てしまった・・・。

で結局まだ2億くらい稼いだだけなのに終わってしまった、
と思ったらなんとこれ2部作の前編だったのですね。
続きがある!

ゴメンナサイ。
私はもう見ないです。
気になる方はご自分でご覧ください・・・。

あ、ゴローが起こしたといわれる殺人事件の真相は別にあると思うのですが、
後編でそのあたりは明らかになるのだと思います、多分。

 

<Amazon prime videoにて>

「西成ゴローの四億円」

2021年/日本/104分

監督・脚本:上西雄大

出演:上西雄大、山崎真実、津田寛治、仁科貴、奥田瑛二

 

満足度★★☆☆☆


神さま聞いてる? これが私の生きる道?!

2024年05月24日 | 映画(か行)

どの神さまに言ってる?

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1970年に発表された小説「神さま、わたしがマーガレットです」の映画化。

 

ニューヨークで暮らす11歳少女、マーガレット(アビー・ライダー・フォートソン)。
父の仕事の都合でニュージャージーへ引っ越します。
そこで出会った友人たちと、恋や生理などについて話す、秘密の女子会を結成。
そしてまた、ユダヤ教徒の父とキリスト教徒の母の間に生まれた彼女は、
自身の信仰する宗教についても考えるようになっていきます。

マーガレットは作中で12歳を迎える、日本で言えば小学校6年生の女の子。
生まれ育ったニューヨークからニュージャージーに引っ越すのは、
すごくイヤだったのですが、すぐに親しい友人ができました。
特にナンシーは、ほぼ強引に女の子4人の秘密の会を作り、
好きな男の子の話とか、まだ体験していない生理のこと、
ブラジャーのことなど、ここだけの秘密の話を打ち明け合います。

女の子が大人になるための道のり。
期待、戸惑い、不安、リアルに丁寧に描かれています。
そして本作はそのことだけにとどまらず、
宗教のことに触れているのが特筆すべき所。

マーガレットの父の家はユダヤ教徒。
母の家はキリスト教徒。
母の両親は娘がユダヤ教徒と結婚することに大反対し、
母は、親との縁を切る形で結婚したのでした。

そのような事があったため、マーガレットの両親は家で宗教の話をしないようにし、
そしてクリスマスなどの宗教的行事もせず、
マーガレットが大人になってから自分の信仰を決めれば良い、としたのです。
そういう所は徹底しています。
クリスマスが近づき、近所の家がイルミネーションでキラキラしてきても、
この家にはそういうモノが全くない。

さて、そんなマーガレットは、いつも「神さま、聞いてる?」というように、
心の中で「神さま」に疑問や悩みを語りかけるのです。

では彼女が語りかける、「神さま」とは何者なのか?
これ、欧米の方なら奇異に感じるのかも知れません。
でも、日本人ならぜんぜん疑問にも感じない。
よくあることですよね。

どこのどんな方かは存じないけれど、
でもどこか人知を越えた彼方(あるいはすぐそば)に「神さま」がいて、
私たちの動向をうかがっている・・・と、そのような感覚。
無宗教として育てられたマーガレットが、
妙に日本人っぽくなっているというのが実に興味深い。

でも日本人のすごいところは、特別に信仰していない宗教行事も、
なんのハードルも感じずにスンナリ受け入れて、
クリスマスを祝い、神社にお参りし、お経をありがたがるというところ。
いっそ世界中がこうなら、世の中もう少し平和になるのでは?などと思ったりします。

ともあれ、女の子の成長を描くステキな作品でした。

 

<Amazonプライムビデオにて>

「神さま聞いてる? これが私の生きる道?!」

2023年/アメリカ/106分

監督・脚本:ケリー・フレモン・クレイグ

原作:ジュデュ・ブルーム

出演:アビー・ライダー・フォートソン、レイチェル・マクアダムス、
   ベニー・サフディ、キャシー・ベイツ、エル・グレアム

女子の秘密度★★★★☆

宗教考察度★★★★☆

満足度★★★★.5


リゾートバイト

2024年05月22日 | 映画(ら行)

青春ドラマ? ホラー? コメディ?

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大学生の内田桜(伊原六花)は、幼馴染みの真中聡(藤原大祐)と華村希美(秋田汐梨)と共に、
ある島の旅館で、リゾートバイトをすることになりました。

あるとき桜はその旅館の女将が、深夜密かに食事を運んでいるのを目撃し、
言い知れぬ不安を覚えます。

数日後、旅館スタッフの岩崎から、旅館の中の秘密の扉に入ってみるという肝試しに誘われます。
それは桜が見た、あの女将が入っていった扉。
深夜、桜と聡が組んで肝試しに挑戦。
聡は果敢にも自分がまず行ってみると扉を開け、階段を上っていきましたが・・・。
その後、不気味な出来事が・・・。

本作は、ネット上の都市伝説を映画化したものだそうです。
私は何も知らず、普通の青春ドラマかと思って見始めましたが、
なんとホラーだったのであります。

がしかし、さらに見て行くとホラーというよりもむしろコメディであると確信しました!
それほどにおとぼけたシーンもあるので、まあさほど恐くはありません。
(だから助かった・・・)

ところが一番最後に、やっぱりホラーじゃん!!と言うオチがあるので、油断なりません。

結局、楽しみつつ、揺さぶられました。

 

<Amazon prime videoにて>

「リゾートバイト」

2023年/日本/86分

監督:永江二朗

出演:伊原六花、藤原大祐、秋田汐梨、梶原善、松浦祐也

 

ホラー度★★★☆☆

コメディ度★★★★☆

満足度★★★☆☆


アイデア・オブ・ユー 大人の愛が叶うまで

2024年05月21日 | 映画(あ行)

アイドルとオバサン

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40歳シングルマザーのソレーヌ(アン・ハサウェイ)。
10代の娘の付き添いで野外音楽フェスに出かけます。
そこで運命的出会いをしたのは、人気のボーイズユニット「オーガスト・ムーン」
リードボーカルのヘイズ・キャンベル(ニコラス・ガリツィン)24歳。
ヘイズはソレーヌを見初め、ソレーヌはあまりの年の差に戸惑いながらも
ヘイズに推しまくられて付き合い始めます。

やがて互いの心は燃え上がりますが、スーパースターとして常に注目をあびるヘイズとの交際は、
ソレーヌにとっては予想以上に厳しい状況となり・・・。

秘密裏に交際しているうちはまだ良かったのですが、
一緒にいる場面がSNSで投稿され、
開き直って交際宣言をすれば、たちまちに炎上。
大いにバッシングを受けることになってしまいます。

ここでのヘイズの立ち位置というのは、
旧ジャニーズのチームメンバーみたいなところなんですね。
歌とダンスで若い女の子を魅了する。
特別な音楽的才能は必要とされていない。
ソレーヌの娘も、かつてこのグループの大ファンだったのだけれど、
高校生の今はすでにファンを卒業している、というくらいの。
でも逆にそういうのが、母親世代の女性に受けるというのも分るなあ・・・

そりゃね、憧れの「推し」が15も年上の人と交際してます、
なんて話になったら私だって穏やかではいられません・・・。
いやこの際、年齢は関係ないか・・・。

でもね、やっぱり本作はアン・ハサウェイだから成り立つ話。
そこらの普通のオバサンでは話にならない。
ということが身にしみる作品でありました!

でも、ソレーヌがプールサイドで水着姿の20歳前後の女の子たちを見て、
とても自分は水着姿などさらせないと思うあの敗北感は、切実。
そうなのよねえ・・・。
でもあと20年もすれば彼女たちも同じことになるのだから
・・・と、そういうことです。

花の命は短いけれど、その後でどれだけ充実した実を結ぶかが大事! 
と思うほかない。

 

<Amazon prime videoにて>

「アイデア・オブ・ユー 大人の愛が叶うまで」

2024年/アメリカ/117分

監督:マイケル・ショウォルター

出演:アン・ハサウェイ、ニコラス・ガリツィン、エラ・ルービン、リード・スコット

 

年齢差度★★★★☆

満足度★★★.5


「同志少女よ、敵を撃て」逢坂冬馬

2024年05月20日 | 本(その他)

真の敵は・・・

 

 

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独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、
突如として奪われた。
急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。
自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。
「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、
イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。
母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために。
同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに
訓練を重ねたセラフィマは、
やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。
おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵"とは?

【2022年本屋大賞受賞! 】

キノベス! 2022 第1位、2022年本屋大賞ノミネート、第166回直木賞候補作、第9回高校生直木賞候補作

テレビ、ラジオ、新聞、雑誌で続々紹介!

史上初、選考委員全員が5点満点をつけた、第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作

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今頃これですか?と言われそう。
とにかく話題となっていましたこの本、この度やっと読みました。
さすがのベストセラー、緊迫感たっぷり、そして面白く、問題提起もあり。
世間よりもかなり遅れてしまいましたが、読んで良かったと思える一作です。

 

独ソ戦が緊迫化する1942年、モスクワ近郊の農村。
急襲したドイツ軍によって村人全員が惨殺されてしまいます。
ただ1人生き残った少女セラフィマは、赤軍の女性兵士イリーナに救われ、
彼女が教官を務める訓練学校で、狙撃兵になることを決意。
訓練を重ねたセラフィマは、やがてスターリングラードへ・・・。

 

狙撃ということの実態を、私はこれまでぜんぜん分っていなかったことに気づきました。
ただ照準を対象物に合わせて引き金を引けば良い・・・などと安易に考えてました。
そうじゃなくて方向、距離、角度をしっかり計算し、風向き、気温なども考慮。
相当頭の回転が良くないと務まらないのですね。
そして、いかに訓練を積んでも、
実際に生きた「人間」に向けて初めて弾丸を放つ時の逡巡・・・。

なんのために闘うのか、なんのために人の命を奪うのか・・・
常にそんな問いを自分に向けて考えるセラフィマ。
そんなところがやはり女性の狙撃兵の物語なのでしょう。
通常、男性が主人公ではあり得ない結末も納得です。

映画でも見たあの「スターリングラード」の壮絶な戦場シーンが、
私の中でしっかりと蘇りました。

 

終盤、ソ連とかドイツという問題ではなくて、
「真の敵」は別にある・・・と言うところにたどり着く展開も素晴らしい。

同じ故郷の幼馴染みのエピソードが
あまりにもショッキングで言葉を失いましたが・・・。


<図書館蔵書にて>

「同志少女よ、敵を撃て」逢坂冬馬 早川書房

満足度★★★★★


イコライザー THE FINAL

2024年05月18日 | 映画(あ行)

安住の地?

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イコライザーシリーズの最終章となる第3弾。
そういえば「イコライザー」は嫌いではなかったな
・・・と思ってこの度拝見。

デンゼル・ワシントン演じるロバート・マッコールは、言ってみれば闇の仕事請負人。
瞬時に周りの状況を把握し、空間や使える物体を最大限に活用、
そして最小のムダのない動きで相手を倒す。
相手は1人に限らず数人でも。
かかる時間は9秒・・・と言う凄腕なのですが、
そこのアクションが実にカッコ良くて、シビれます。

さて本作冒頭では、イタリアのシチリアにて、
そんな感じで一仕事を終えるマッコール。
しかしその後ほんの一時の油断で、背後から銃弾を受けてしまいます。
なんとかたどり着いた車の中で倒れ込んでしまったマッコール。
しかし彼は全く見ず知らずの警官に助けられ、医師の元に担ぎ込まれました。
マッコールはこの医師の元でしばらく療養することになります。

風光明媚な土地。
警官も医師も銃創を負ったマッコールには何かがあったことは一目瞭然なのに、
詮索することなく、やさしく親しげです。

他の土地の人々もいかにも純朴でやさしい。
マッコールは次第にこの土地が好きになり、
もう仕事は引退してここに住みたいと思うように・・・。

さてところがこの土地で、麻薬密輸組織が国際的テロ組織と手を組み、
大がかりな裏の流通網を築こうとしているのでした。
そのことに巻き込まれそうな人々を救うために、マッコールは立ち上がる・・・。

シチリア島と言えばマフィア発祥の地なので、
こんな恐ろしげな組織があるのも肯けます。
けれど多くの人々は、美しいこの土地で平和を望んで暮らしている。
そんな島の情緒もたっぷりで、私は気に入りました。

マッコールの正体をつかみながらも、彼に協力しようとするCIAエージェント・エマが
なんとダコタ・ファニング(お久しぶり!)で、これも興味深かったです。

<Amazon prime videoにて>

「イコライザー THE FINAL」

2023年/アメリカ/109分

監督:アントワン・フークア

出演:デンゼル・ワシントン、ダコタ・ファニング、デビッド・デンマン、レモ・ジローネ

 

異国情緒度★★★★☆

サスペンス度★★★★☆

満足度★★★★☆


ロスト・フライト

2024年05月17日 | 映画(ら行)

闘う機長

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悪天候の落雷によってコントロールを失った航空機、
ブレイザー119便が、フィリピンのホロ島に不時着します。

機長のトランス、乗客ら17名は辛くも一命をとりとめましたが、
しかしこの島は凶暴な反政府ゲリラが支配する無法地帯。
おまけに乗客の中には、移送中の殺人犯ガスパールもいます。

ゲリラ組織は乗客たちを捕らえ人質にして
身代金をかすめ取ろうとして、乗客らを拉致します。

島内の偵察に出ていたトランス機長とガスパールは手を組み、
ゲリラ勢力と闘い、乗客を取り戻そうとしますが・・・。

単に航空機の墜落寸前のパニックものというだけでなく、
ゲリラ組織との戦いと、この島からの脱出サバイバルでもある
というなんともスリリングなストーリーで、ついのめり込んで見てしまいました。
こんな機長がいたらホントに心強いわあ・・・。

乗客の1人が移送中の殺人犯、でもその殺人犯の力を借りることになる
という筋立てがまたナイスでしたね。
彼には軍人経験があって、意外にも粗暴で残虐な男ではなかった、と。
最後に自己犠牲を払ったりもせず、ちょっと粋な終わり方だったのも気に入りました。

ところでこの飛行機、シンガポール発東京行きだったのに、
日本人が誰も乗っていなかった。
韓国人はかろうじていたのですが。
残念。

 

<Amazon prime videoにて>

「ロスト・フライト」

2022年/アメリカ/107分

監督:ジャン=フランソワ・リシエ

出演:ジェラルド・バトラー、マイク・コルター、ヨーソン・アン、ダニエラ・ビネダ

 

スリル度★★★★☆

満足度★★★.5


理想郷

2024年05月15日 | 映画(ら行)

さびれた村と移住者の軋轢

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「理想郷」という題名とは裏腹に、なんとも緊迫感に満ちたサスペンスとなっています。
スペインで実際に起きた事件を元に映画化したもの。

フランス人夫婦アントワーヌとオルガ。
スローライフを求めて、スペインの山岳地帯にある小さな村に移住してきます。

さびれたその村は、若い人は皆都会に出ていて、
残された者たちが貧困問題を抱えながら細々と暮らしています。
アントワーヌ夫妻の隣人の兄弟も同様の暮らし向き。
新参者の夫婦を嫌い、嫌がらせをエスカレートさせていきます。

そしてまた、村にとっては金銭的な利益となる風力発電のプロジェクトを巡り、
夫婦と村人の意見が対立。
隣人兄弟との軋轢はますます増大していき・・・。

片や自然豊かな地で有機野菜を作り、第二の人生を送ろうとするインテリ夫婦。
そしてもう片や、イヤでもこの地に生を受けて生きていくほかなかった
独身の兄弟とその母親。
この家族にとっては、趣味のように野菜を作ろうとする
お気楽なこの夫婦に我慢がならなかったでしょう。
もう少し家が離れていればまだ良かったのだけれど、
隣同士というのがいかにもマズい。
互いの様子がイヤでも目に入ってしまいます。

そこへ持って、風力発電のプロジェクト。
プロジェクトを受け入れれば、補助金が入る。
そのことだけが「希望」の地元の人々。

対して、せっかくの景観が風力発電のプロペラで台無しになることを恐れる新参者の夫婦。
しかしこの夫婦も、古民家をリフォームしたり有機野菜を売り物にしたりという
新たな都会人向けの需要で、村を活性化できると考えてはいるのです。

どこまで行っても折り合いがつかない。
夫婦がプロジェクトを反対しているために話が進展しないので、
村人、特に隣人兄弟の憎しみは増大していきます。

舞台が日本でも十分通用する話。
世界中似たような状況があふれているのだなあ・・・。

さてさて、物語の後半は、この夫婦の妻が主体となっていきます。
地元フランスで暮らす娘がやって来て、こんな所はもう引揚げるべきだと主張。
ただ父の言いなりになってこんな所までついてきただけだったのでは?
と母を問い詰めます。
この母子の壮絶な激論がまた強烈な見所となっていました。

けれど彼女は夫のいいなりになってこの地に来たわけではない。
彼女自身の主体性を見せるところがまた、本作を骨太のものにしています。

なかなかの力作でした。

<WOWOW視聴にて>

「理想郷」

2022年/スペイン・フランス/138分

監督:ロドリゴ・ソゴロイェン

脚本:ロドリゴ・ソゴロイェン、イサベル・ペーニャ

出演:ドゥニ・メノーシェ、マリナ・フォイス、ルイス・サエラ、ディエゴ・アニード、マリー・コロン

 

ヒリヒリ度★★★★★

満足度★★★★☆


猿の惑星 キングダム

2024年05月14日 | 映画(さ行)

凶悪なのは猿よりも・・・

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最近私は、この手のSFアクション超大作というような作品を
あまり見なくなってきているのですが、
このシリーズはずっと見てきているので、やはり見なければ、と。

「猿の惑星」創世記(ジェネシス)→新世紀(ライジング)→聖戦記(グレート・ウォー)
に続く第4弾です。

300年後の地球。
人類は退化し、高い知能と言語を得た猿たちが地球の新たな支配者として君臨していて、
中でもプロキシマス・シーザーは宗教的カリスマ性と強大な軍団を率いることで
巨大な帝国「キングダム」を築こうとしていました。

本作の主人公ノアは、そんな帝国からは少し離れた
山岳部の小さな集落に暮らしています。
彼らはワシを飼い慣らして生活する部族で、ノアは族長の息子なのでした。
ところが突然プロキシマス配下の一団が襲撃し、
父は殺され、他の村人はさらわれてしまいます。

ノアは村人を取り戻すため、プロキシマスの元へ向かうことに。
そんな中でノアは、年老いたオランウータンや、
人間の女性ノヴァと出会い同行することに。

人間は知性に欠け、言葉も話さないはずなのですが、
ノアはノヴァの目に知性のきらめきを感じます・・・。

 

ノアの部族は言ってみれば少数民族。
プロキシマスらからみれば取るに足らない貧しい田舎者。
ノアの村の一族は奴隷のように使役するために捕られ、連行されたのです。

猿の社会でも結局このように格差が生じているのも興味深いですね。
けれどノアの部族は自然と共に生きる誇り高い一族。
こうした設定がステキなのです。

そしてかつて人間が築いた都会の街並みは多くが崩れ去り緑に覆われて、
廃墟というよりもむしろ美しい光景を生み出しています。
そうした地上の様子がなんとも興味深い。

そして、ノアと旅の道連れになるノヴァは、実はしっかりとした知性を持つ「人間」。
始めはそのことを隠していましたが、次第に正体を現していきます。
彼女は何かの意図を持って、プロキシマスの元へ行こうとしている。
彼女の秘密とは一体何・・・?

と言うことなのですが、う~む、
結局一番凶悪のは「人間」なんだな、と私は思ったのでした。
ノアの村が無性に懐かしく居心地良く思えてしまいます。

それにしても今さらですが猿の表現が素晴らしいです。
今はもう特殊メイクではなくて、「パフォーマンスキャプチャー」なんですね。
猿の顔の表情、口元、なんの違和感もなく、感情が表現されます。
ストーリー、映像共に、思いのほか満足できました!

余談ではありますが、これまで創世記、新世紀、聖戦記と、
ステキに文字数をそろえ・韻を踏む題名で来たのに、
ここでいきなり「キングダム」になってしまったのは、いかにも残念。
なんとかそろえられなかったのかあ・・・。

 

<TOHOシネマズ札幌にて>

「猿の惑星 キングダム」

2024年/アメリカ/145分

監督:ウェス・ボール

出演:オーウェン・ティーブ、フレイヤ・アーラン、ケビン・デュランド、
   ピーター・メイロン、ウィリアム・H・メイシー

人類衰退度★★★★☆

自然回復度★★★★★

満足度★★★★☆


「時の娘」ジョセフィン・テイ 

2024年05月13日 | 本(ミステリ)

リチャード三世は本当に悪逆非道だったのか?

 

 

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薔薇戦争の昔、王位を奪うためにいたいけな王子を殺害したとして
悪名高いリチャード三世。
彼は本当に悪逆非道を尽くした悪人だったのか? 
退屈な入院生活を送るグラント警部は、
ふとしたことから手にした肖像画を見て疑問を抱いた。
警部はつれづれなるままに歴史書をひもとき、
純粋に文献のみからリチャード三世の素顔を推理する。
安楽椅子探偵ならぬベッド探偵登場! 
探偵小説史上に燦然と輝く歴史ミステリの名作。

* * * * * * * * * * * *

先に英国のリチャード三世に関連する映画「ロスト・キング」を見たのですが、
それに関連して、同じくリチャード三世を扱っている本作を読んでみました。

本作は1951年に発表されたものですが、
いまだに愛され、読み継がれている作品です。

 

「ロスト・キング」の中でも言われていますが、
リチャード三世というのは1400年代、まだ子どもの甥2人を殺害して王位に就いた、
悪逆非道な王、というのがイギリス人の多くの人の常識とされています。

骨折で入院中のグラント警部が、ふとしたきっかけからリチャード三世の肖像画を目にして、
この人物が本当に悪逆非道・残忍な人物であったのか?
と疑問を覚え、リチャード三世を調べ始めるのです。

入院中でしかも600年も前のこと、
協力者を得て様々な文献をあたるというのが最大できること。

・・・ということで、著者は「小説」という枠組みの中で、
実際の文献をあたり、歴史に刻まれた悪評高いリチャード三世の実像に迫っていくのです。

 

例えば日本だったら、「明智光秀はなぜ織田信長を裏切って本能寺の変が起きたのか」
という永遠の命題を解き明かす、
みたいな話を小説仕立てにする・・・という感じですね。

 

リチャード三世が亡くなってから人からの伝言などを記録したものは、参考にしない。
あくまでもリチャード三世存命の折、リアルタイムで記録したと思われる文献のみを参考にする。
そのようなコンセプトで調べてみれば、
そもそも幼い王子たちが行方不明になったり殺害されたという記録がない。

リチャード三世の醜聞はどうも後の王、ヘンリー7世側のねつ造らしい・・・というのです。
歴史好きにはたまらなく魅力的。

映画「ロスト・キング」の主人公の女性などは、
リチャード三世に肩入れするあまり、彼の墓所を探し始め、
ついに突き止めるという偉業を成し遂げました。
もしかすると本作も、そんな彼女の動機づけの一つだったのかも知れません。

 

ところで本作、私は初め図書館から文庫を借りたのです。
ところが、古い文庫本のなんと活字の小さいこと!!
む、ムリ・・・。
無理矢理読めないこともないけれど、ストレスばかりが大きくなりそう。
ということで、結局文庫を購入して読みました・・・。
グスン。
古典的作品でも新しい版であればちゃんと活字は大きくなっているので、
ありがたいことでございます。

 

「時の娘」ジョセフィン・テイ 小泉喜美子訳 早川書房

満足度★★★★☆


リボルバー・リリー

2024年05月11日 | 映画(ら行)

元スパイのアクションが冴える

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綾瀬はるかさん主演ということで、
私はコメディ寄りの作品なのかと勝手に思っていたのですが、
そうではありませんでした!!

大正末期、1924年。

16歳からスパイ任務に従事し、東アジアを中心に3年間で57人の殺害に関与したという経歴を持つ、
元敏腕スパイ・小曾根百合(綾瀬はるか)。
今は東京の花街の銘酒屋で女将をしています。

ある時、消えた陸軍資金の鍵を握る少年、慎太(羽村仁成)と出会い、
彼を守ることとなって、陸軍の精鋭部隊と敵対することに・・・。

東アジアで暗躍する百合も見たかったですが、ここは引退後の話。
なぜ引退したのか、というところも追々分ってきます。

慎太少年はある日突然陸軍に襲われ、一家郎党皆殺しにされたところを辛くも逃げ出したのです。
父親から莫大な陸軍基金の隠し場所を書いたメモを託されて・・・。

陸軍が敵とは、あまりにもハードではありますが、
かつての敏腕スパイの腕をなめてはいけない。
綾瀬はるかさん、カッコイイ!! 
終盤、あえて仕立てたばかりの真っ白いドレスを身につけて戦いに挑むのは、
いくら何でもやり過ぎだろうとは思いましたが・・・。
案の定、最後は血だらけ・・・ま、その効果を狙ったわけね。
百合をアシストするのは長谷川博己さん、シシド・カフカさん、古川琴音さんと頼もしい。

一方陸軍側にSixTONESのジェシーが登場したのには驚きました
(全く予習していなかったので)。
そういえば慎太少年役の羽村仁成くんもジャニーズJr.なんですね。

ストーリーそのものより、登場人物の配役に興味が湧いた作品。

<WOWOW視聴にて>

「リボルバー・リリー」

監督:行定勲

原作:長浦京

出演:綾瀬はるか、長谷川博己、羽村仁成、シシド・カフカ、古川琴音、ジェシー、佐藤二朗、豊川悦司

時代感★★★★☆

アクション★★★☆☆

満足度★★★☆☆