ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

菜の花座一人芝居『ふたたびの春?』

2010-09-07 22:48:21 | 地域文化

 ようやく書けました、一人芝居。菜の花座、町の芸術文化祭初出演。作品は『ふたたびの春?』。菜の花座ベテラン女優ミホさんが一人、演じる。当たり前か、一人芝居だもの。

 この舞台、降って湧いたような舞台だ。以前から、町の芸術文化祭では、菜の花座は主に照明や舞台の裏方を務めていた。1団体15分という制限時間ではとても芝居はできないし、それ以前の問題として、菜の花座は町芸術文化協会に正式加入していない。まあ、別に深い意味はないのだけれど、行きかがかりとでもいうべきか、ともかくメンバーにはなっていない。それがどうして、芸文祭出演になったか?

 事情はいろいろあるようだけど、要は、他の団体で加入しているミホさんが、やります!って言ってしまったからなんだ。しかも、今年から会長は菜の花座を常にバックアップしてくれいる金子先生。じゃあ菜の花座、なんかやってもらいましょう、ってことになったみたいなんだ。

 町の行事にはどんなことであれ積極協力ってのが菜の花座でも置農演劇部でも基本線だから、時間もらえるってのはありがたいばかりだ。ただ、何するか?当然普段の芝居はできない。できるとすれば一人芝居、じゃあ、声上げたミホさんやりましょう、ということで、今回の台本書きとなった。

 『ふたたびの春?』熟年の同窓会恋愛のお話しだ。いやいや、恋愛までにはとうてい進まない。そのずーっと手前のデート、それも未遂。なんだ残念!50年ぶりに同窓会で出会った男性から音楽会のお誘い。すでに10年前、亭主を亡くした主人公は、ちらと心動くが相手にしない。ところが、出戻り娘はフラメンコだフラダンスと勝手放題し放題。その娘も小生意気に祖母をこき使う。隣室には呆けた爺ちゃんが30分おきに食事の催促。こりゃいい加減、うんざりするわ!なんもかもほっぽり出したくなるわ!デートだってしたくはなるわ、年寄りだって!!音楽会のチケットをがしっと掴んだ主人公、ところがその瞬間?!・・・・・!!!!っていうストーリーだ。

 パターンとしてはありふれている。それは承知。だって、芸文祭の一こま舞台だもの、難しいもの、うがったものなんかやれるわけがない。カラオケや演歌舞踊に挟まれての舞台なんだぜ。まっ、軽く楽しく笑いを取ってわかりやすい芝居を作ったつもりだ。

 この芝居、来週の菜の花座稽古スタートから同時進行で進めていく。菜の花座の存在を少しでもアピールできる舞台にできるといいね。それと、ミホさんの一人舞台てのも、初体験、これも楽しみの一つだ。ミホさんみたいなベテランが、こんな冒険しようって言うんだ。若い奴らもっともっと挑戦的であってもいいよな。

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菜の花座次回公演は『イーハトーボの劇列車』

2010-09-05 22:58:00 | 地域文化

 決まりました!決断しました!やります!やっちゃいます!!『イーハトーボの劇列車』、言うまでもない井上さんの作品だ。菜の花座初の井上作品ってことになる。井上さんゆかりの劇団なんだから、とっくに数作品は手がけていていいはずなんだけど、なかなか難しいとこあってね、様々。でも、今回ばかりはそうも言ってられないわけだ。井上さんの追悼公演しなくちゃならないわけだから。

 宮沢賢治を描いた作品だ。これまたいつかはぶつからなくちゃならない人物なんだ。なんたって、大学の先輩だからね。岩手大学農学部農芸化学科。それも偶然てわけじゃない。宮沢賢治に惹かれて岩手に行ったわけなんだから。

 ただ、岩手で6年ほど暮らし、賢治の踏み後を汚していながらも、どうも、賢治と正面切って取り組むことがなかった。間違いなく逃げていたんだと思う。賢治のひたむきさとか、きまじめさとか、誠実さとか、狂信性とかに背を向けていたんだと思う。賢治の生きようは、どうにも人に内省を強いるものがある。これが辛い。

 田畑を耕し、演劇にのめり込み、僕の暮らし、ちょっと見には、賢治のエピゴーネンみたいに見えるだけに、賢治の言葉に向き合うのはきつい。だらけきった、妥協だらけの、欲得まみれの生活に否応なくナイフを突きつけられようで逃げたい。いや、ナイフはないな。突きつけるのは法華経かな?

 ともかく、逃げてきたんだ。遠ざけ続けてきたんだ。だから、この作品、やりたくなかった。なのに、やる!ここらでいっちょ、落とし前をつけちまわないとね。井上さんについても同じような感じがする。大袈裟だけど。

 人生すでに60数年、すり切れ垢にまみれたすれっからしが、何を今更って感もするけど、ここらで、懺悔するってこともやっておかなくちゃ!ってなんとも煮え切らない制作開始宣言だな。

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レガッタシャツ、お見せしましょう!

2010-09-03 21:49:38 | 教育

 秘密兵器は、本番まで取っておきたい、って思っちゃいるんだけど、こらえ性がないんだなぁ。どうしてもできるそばから見せたくなってしまう。

 だいたい、僕には秘密保持の忍耐力が薄弱なんだな。例えば公演の情報なんでも、入ればその時点でさっさとばらしてしまう。じっと心にとどめて、ベストタイミングで、出す、なんてとてもできない相談なんだ。

 だから、今回の舞台『Catch&Row』の、いくつもある秘密兵器についても、もうしゃべりたくて仕方がない。危ないからブログ更新そのものを止めた方がいいんじゃないか?って思えるほどなんだ。

 そんじゃどうするか?ブログを書かないというのもなかなか辛いことだし、かと言って、秘密をばらさないってのも相当辛い。で、機密度の低い情報をちょっぴり垂れ流すことにした。ちらっと見せて、興味をそそろうって作戦でもあるかな?

 今日公開するのは、レガッタシャツ!とオールだ。

Rimg0221

 どうだ!これがレガッタシャツってものであいなるぞ!ってほど偉そうなものじゃないね。要するにTシャツの襟ぐりに飾りがあるってだけのことなんだ。でも、この襟ぐりには結構重い意味があって、それは・・・・・舞台でお聞かせしよう、なんて、必死で秘密を作ってしまうわけだ。

 オールの方も良い出来だと思わないか?これどう使うのか?って。当然漕ぐでしょう、オールだもの。さてさて、どんな具合になるのでしょうか?ってまたまた苦し紛れの疑問符付けちゃったりして。

 レガッタシャツの方はうちの優秀な衣装担当が毎日2着のペースで仕上げている。明日、最後の一着ができればすべて完成。よくやった!クルーが身につけているハーフパンツは一着990円なり。悪くないよね。

 今回はそれほど作り物は多くない!なんて言ってたけど、いざ作ってみたら、やはり結構な量だった。さてさて、トラックにどう積むか?なんてことにも頭を痛めなくちゃならない時期になりつつある。て、言うのは9日(木)が、米沢市民文化会館を借りてのリハーサルだからだ。さあ、明日明後日の土日が勝負!勝負!!勝負!!!

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ボート試漕?『Catch&Row』着々

2010-09-01 22:22:21 | 教育

 さあ!ボートができた。今日は初めて稽古場に上げて漕ぎ初めをした。濃いグリーンに塗られたボート部分は重量感があってよい。反対にクリーム色に仕上げられたオールは羽ばたく翼のようだ。パステルグリーンに黄色の二本線が走るブレードはいかにも女子漕艇部をイメージさせる若々しさだ。ふふふ、見たいでしょ?僕も見せたい。でも、こればっかりは本番までお預けだ。

 問題は強度。素人がやたらと漕いでも壊れたりしないか?なんたって、まがい物だからね。模造品だもの。いろんな所にムリがある。

 ボート部OGの顧問Nが試技を見せ、いざ四人で漕ぎ始めた。おっとっと!さっそくぼろが見え始めた。オールに張った紙がこすれて剥げていく。さらにオールの支点部分の金具、これは雨樋の支持具だ、これがすっぽり抜けおちる。すぐ弱気になるTなどは早くも涙声。泣くな!最初からすべて上手くいくはずないだろう。ここから様々改善しながら本番につなげていくんだ。

 スライド椅子をどう架台に固定するかとか、ボートの底部分の色塗りが忘れていたとか、その他幾つか問題点は見つかったが、いいずれも構造上致命的な欠陥とは言えない。まずはこの道具で本番も乗り切れそうだ。良かった。

 四人がそろってオールを漕ぐ姿は、稽古場と言えどもなかなかのものだ。これがまして、舞台上で照明を浴びてということになれば、これはかなり良い線行くと思う。このボートシーンさえ観客に嘘くせー!と見られなければ、今回の舞台はほぼ9割方成功と言っていいと思う。その一歩が踏み出せたってことかな。

 漕ぎ方なんかはまだまだこれからだ。上半身や膝の曲げ伸ばし、オールを漕ぐ手首の返し、腕の曲げ伸ばし、このまがい物を使いながら、どこまで本物に迫ることができるか、いよいよここからが演出と役者の技量の見せどころだ。

 時に優雅に、時にがっつりオールを漕いで、ボートは舞台上の水面を走ることができるでしょうか。

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