ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

韓ドラから課題

2024-09-11 08:48:20 | Netflix
韓ドラ『未成年裁判』、見応えあったねぇ。主人公が大きなトラウマ抱えてるって設定、強いよ、ドラマに深みを与えてくれる。今時、なんでもござれ!のスーパーマン、ウーマンなんて、お子ちゃま相手ならともかく、しらけるだけだもの。


主役のキム・ヘスの暗さも良かった。『シグナル』でも、理由も分からず恋人が失踪して性格ひん曲がっちまった刑事の役、影のある役とごろの似合う役者だなぁ。



子どもたちの犯罪を題材にしたこのドラマ、裁く立場の裁判官が深く傷を負っているから、少年少女犯罪に対して一方的な断罪になることなく、被害者、加害者どちらにも気くばりが効いた展開が生み出せている。

見終わっての感想は、その他にも多々あるが、今日は、感謝の言葉を。

最終話は暴力的な少年たちに集団で暴行された少女の物語だった。
単純な性的暴行事件の裏側に、犯罪を重ねる少年の異常性と、それを育てたすべての大人たちへの糾弾って視点が明確で、改めて、子どもたちの家族はもちろん、警察、司法、更生施設などすべての大人たちに責任があることを突きつけてくれた。

その終章近く、被害を受けた少女の心の傷は決して癒えるものではない、とのセリフを聞いて、そりゃそうだ、もっともっと寄りそってあげなくては、って思ったと同時に、
今回書き上げた菜の花座新作『蒼い森の館』、この部分の書き込みが足りなかった!って強烈に思い知らされた。

こちらは暴行ではなく、強制的に慰安婦にさせられた女性の呻きなのだが、それを強要したばかりか、その後その女性を蔑み、差別までした村人たちへの激しい憎しみを語らせる必要があるって気付いたんだ。

仕上がって、台本読みもしてみて、なにか軽すぎる、ポイントを外してるんじゃないか、って感じてたのは、ここだったんだ、って気付いた、遅ッ!

幸い、稽古に入ってまだ1週間、書き換えるのはムリでも、書き加えることならできる。あまり、適切な手法じゃないが、女性の独白の形でシーンを付け加えることにした。

半日悩み抜いて、1ページほどの長セリフを台本の中に組み込んだ。できれば、村人との対話の形で表現出来た方が好ましいのだが、今回の作品の構成上、それは出来ない。一人、思いを語りつつ、体験の周辺事実も知らせる形にした。

演じる役者は力量十分なベテラン、この増加分、それも重い内容の独白を、しっかり観客の心に突き刺してくれることだろう。

って、ことで、韓ドラ、いつだって勉強になってるんだよ、毎晩の視聴は気晴らしだけじゃないってことさ。

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ドラマで感動連投、難しい?!

2024-08-12 09:45:47 | Netflix
一気の感動爆発で、シリーズ中途で、信仰告白的に感想書いたけど、
うーん、すべての回、エピソードで心を視聴者の心揺さぶるのって難しいもんだなぁ。
『マイ ディア ミスター』の話し。



第11話はもうずばり神回で、見終わったあと、OST(オリジナル サウンド トラック)探し回って、『100万本のバラ』のロシア、リトアニア、韓国バージョン聞きまくったりしたんだが、

次回以降は、あれぇ?あの、涙、涙の感動はどこ行った?

そりゃそうなんだよ、不幸な少女がオジサンの優しさに触れて涙するシーン、いつまでも続けてられないからね。オジサンへの愛に目覚めそれを宣言してしまえば、この少女、逞しいしなかなか戦略的だから、一度、狙いを付け替えれば、したたかな女の反撃ドラマが始まるわけで、そこはもうからった乾いた世界だった。

その分、不倫され夫のオジサンとバレた妻との修羅場が延々と続いた。さらにそこにオジサンの兄弟の熱い、厚い、暑過ぎる思いやりのシーンが続き、ちょっとこれはなぁ、日本的とは言えないかなぁ?



少女とオジサンの恋物語が一段落、互いに好きだと認め合って、さらに感動を持続させるために、元監督の弟と女優との奇妙な熱愛とか、どこかで見たような好きな人出家しちゃった、想いは去らず20年って純愛悲恋物語を差し込んでも、これは策略っぽく感じてしまうんだよな、それはそれでほろりと来るんだけど。あっ、この純愛のテーマ曲が韓国バージョン『100万本のバラ』でこれは効いてる!

兄弟の熱すぎてうっとおしい思いやりの応酬と、文句は多いが母親の無償の愛を見ながら、このドラマの最初からの疑問が浮かび上がって来たんだ。

オジサン、なんでこんな浮かない顔してるの?オジサンの悩みはなんなの?家族にゃ恵まれてるし、妻さんは美人の弁護士で、当人は大企業の部長、もしかして、子どもを亡くしてるのかな?それが不倫のきっかけか?って思ったら、なぁにアメリカ留学中だってことだし、社会的に落ちこぼれ連中じゃあってもサッカー仲間のいつまでも性懲りなく若すぎる友情にも見守られてる。

どうして?何がそんなにふさぎ込んだ顔にしてるの?

残り数回、種明かしがあるのかも知れないが、この暖かって言うより熱い人間関係、激し過ぎる感情表現、やっぱ違うよなぁ、日本人とは。なんて引いてしまうんだが、もしかすると、家族や人間関係に淡白過ぎる俺の性質のせいかもしれないな。

いずれにしても、10数回、20時間分ものストーリーを毎回感動で締めくくりつつ、最後まで継投、続投するってのは容易な技じゃないよな。
ミステリー要素とか、家族愛とか、悪人らしい悪人とか、DV愛人?とかいろんなエピソードを総動員して最後まで走り続ける、しかもその合間に巧みな演技や演出、セリフを織り込ませる、やっぱり、素晴らしい作品にゃ違いないんだけどね。
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キーワードは「少女とオジサン」

2024-08-07 14:19:54 | Netflix
まだ最終話まで見てないんだけど、『マイディア・ミスター』、気に入ったので書いちまおう。

Netflix作品ってラストの帳尻合わせでがっかりすること多いじゃないか、無理やり詰め込み過ぎた複線の回収とか、世間的に無難に着地するためとか、何より多いのが愛のハッピーエンド!
まっ、許せるっちゃ許せる範囲じゃあるんだが、なんか人並みの満足感押し付けられたようで、ちょっとなぁ、って白けることもままある。

なので、『マイディア・ミスター』、まだ残り1/3は未残してる今、思い付いたことを。




「少女とオジサン」、って設定、これが一番のキーワード。隠れたベストシチュエーションだよなぁ。

最近見たNetflixドラマでも、『梨泰院クラス』 だろ、



『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』、



どっちも年長者への高校生とか少女の愛の物語だもの。歳の差恋愛の切なさとスリリングが魅力だよな。
ただ今絶賛視聴中の『マイ ディア・ミスター』なんかもろにそれで、そこがなんともおじさん、いやジジイにはグッとくる。

ただ、前2作はオジサンって言っても、ええーっ、ほとんど同じじゃん!ってジジイには見えるが、若い娘たちにゃ少しの歳の差がとてつもなく大きく見えるってことあるからなぁ、って無理やり頭で納得。

でも、『マイディア・ミスター』はねぇ、正真正銘、本当のオジサンだから、見かけはもちろん、不倫され夫とかって、いよいよオジサン純度が上がってるってるのよ。
相手の少女は21歳の非正規社員、歳からすりゃ少女にゃ不合格だが、社会からはみ出した暮らしぶりやら考え方、行動からは十分に少女なんだよな。
それとあの衣装、みすぼらしいハーフコートとよれよれスニーカー、それと両手をポケットに突っ込んだ姿、うーん、演出さんお見事!あっ、オジサンの無精ひげも。

ただ少女だったらなんだっていいって話しではないのさ、この「少女とオジサン」シチュエーションは。

少女は薄幸、悩み多く、孤独で自死のオーラを放ってるような少女ってのが必要条件なんだ。『梨泰院クラス』 も『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』もそうだろ、周囲からのはみ出し者だ。

オジサンの方も世間に馴染めない落ちこぼれで、この社会から理解されない悩みを抱えるさえない大人、はみ出し者二人が心を振るわせ合うってところが、このシチュエーショの目玉なんだなぁ。

見る者が感動を得るのは、弾き出された者の苦しみ、嘆きに共感し互いの琴線に共感し、自分の中の孤独な部分に訴えかけて来るからなんだと思う。

じゃぁ、歳の差の方は?少女の側から見れば、責任感とか仕事力とか、包容力とかの大人としての魅力に、世間的な適応不良なか弱さが張り付いたおじさんなんだというところに惹きつけられる。

一方、オジサンは、言うまでもない、自分ごときくたびれて果てたよれよれの中年を慕ってくれる少女の若さは、ときめき以上のものでしかないだろう。
ただし、少女は積極的になれても、オジサンはどこまでも控えめ消極的であることが求められる。据え膳に涎流すようなおじさんはお呼びでないのだ。

ここに現代の純愛が成立する余地が生まれる。

『マイ ディア・ミスター』、頑なな少女の心がおじさんの誠実な朴訥さと下心なしの庇護する思いやりに少しずつ心を開いて行く、じっくりじっくりと動作や顔の表情が変わっていく様、この変化が、うーん、なんともいじらしいじゃないか!切ないじゃないか!って、下心ありありのジイサンでも胸キュンしてしまうわけなのさ。

そんな薄汚いおじさんやジジイのためのドラマじゃない!って怒られそうだが、俺の場合、この「少女とオジサン」パターンは、若いころからの病み付きの設定だったんだ。

高校生の時、感動一番の映画は『シベールの日曜日』だったし、



大学生の頃は伊東きよ子の歌『花と小父さん』だった。内容は敢えて述べない、必要ない。上に書いたとおりの物語だ。

社会との違和感を抱え続ける男は、いつか少女が救いの手を差し伸べてくれるのを待っているんだと思う。性的な匂いを漂わせることを慎重に忌避しつつね。

周囲に溶け込めない少女も、同年代の少年たちとは異質な価値観と世界を持ち、なおかつ、はぐれ者の自覚で共感するオジサンに淡い期待を寄せ続けるのだろう。

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困ったときの音楽頼り!

2024-07-26 16:36:58 | Netflix
暑い!けど、田んぼの除草は待ったなし!
薪作りだって、じわじわと。

本を広げる時間なんてない、ってウソ!
PCやスマホに逃げてるだけ、ページを開くも集中力続かず、目はかすみ、頭はおぼろ、体はぐったり、気分はげんなり。

ええい、ままよ!

ジムだ、マシーンだ、走るんだ!何もかも思うに任せぬなら、体を酷使するのが一番だぜ。

うわっ、なんかトレーニングルーム蒸し暑いぞ。汗が噴き出して来た、背中はぐっしょり、手に汗握る?腕にゃ玉の汗、って、なんなんだ、サウナで持久走か?

不満は爆発寸前、こりゃ係りに注意しなくっちゃ、って思っていたら、

おっ、なんかいい音楽、聞こえてきたぜ。スマホに保存のK-POP、マシーンランのお供だ。
現在鋭意鑑賞中?のネトフリ韓ドラ『軍検事ドーベルマン』のBGM、なんか別に今風の呼び名あった気がするが、いいじゃないか!



そう、このドラマに惹きつけられたのも、この音楽だった。
中でも、女性軍検事チャ・ウインが戦う時のバック、「My Zone」、アクションともども、カッコイイ!



こんなのダンスに引き込んで、舞台で再現できたら最高なんだけどなぁ、ってそりゃないものねだりってもんだぜ。踊れてしかも切れ味鋭い格闘技演じられる役者なんていない、菜の花座には。

が、待てよ、そこを何とか切り抜けるのが、座付き作者兼演出の力量ってもんじゃないか?

例えば・・・

そうそう、昔、高校演劇のために書いた作品、たしか『踏んだ大地が私のの未来だから』って題だったかなぁ、上演中のアクシデントで、残念な思いしたんだ。最近、K-POPのaesperの曲聞いて、ああ、この曲があの時あったならなぁ、なんて菜の花座メンバーと話したんだついこの間。

女を略奪して部族の血脈を繋ごうって男社会の話しだ。うっ、なんか、少子化の今にぴったりじゃないか?女は産む機械、あの手この手で結合させて子ども産ませるのにやっきとなってる今の支配層の思惑そのものじゃないか。

そう言やぁ、都知事選であだ花咲かせた石丸伸二も、少子化の究極対策は、一夫多妻制と遺伝子医療だって寝言ほざいて、一気に化けの皮剥がれたとこだったっけ。

全5曲、次々聞きながら、うん、このテーマは、社会を風刺しつつ、男社会をおちょくって、笑いも狙えるぞ。家父長制の問題やLGBTQや他民族との共生なんて問題にも踏み込めそうだ。

と、なると、主役は、あいつで、ベテランはこう使って、ボクシング達者はこんな役だと生きる、ラスト1週間から稽古開始の飛び入り参加団員には得意な楽器を使ってもらえる。

この曲は、この役のテーマ、こっちは、戦いのシーン、このスローな楽曲は過去の回想シーン、とかって、どんどん広がって行くのよね。

よしよし、いい兆候だ。このアイディアがそのまんま使えるかどうか一晩寝てみないとわからない。朝になったら、くだらなくて、喜んだ自分を罵ってるかもしれんし。

と、ぬか喜びを警戒しつつも、熱風ランに噴き出す汗に、一陣の風が吹き来たった感じだぜ。

いやぁ、音楽の力、偉大なり!ランニングの効果、てき面なり!



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ここまでやっていいんかい?スペシャル

2024-07-12 15:41:30 | Netflix
何の話か、って、韓ドラ『バガボンド』さ。



シーズン1最終回、見終わった。

まぁ、最後の最後までやりたい放題だよなぁ、いいのか?ここまでやって!許されるのか?ここまでリアルを無視して!

最終話に限っても、
・航空機テロ事件に関係したことが判明している大統領が、さっぱり拘束されてないだろ、
・大統領代行になった首相の事件捜査打ち切り指示が即座に実行されるだろ、
何故か警察の中に陰謀組織の手下がしるし、
・刑務所にはテロ実行犯が刑務員になってるし、
・いやいや、こいつ、前回には精神病院の看護人に成りすましてたし、
・犯人逮捕に復讐の炎を燃え立たせる女捜査官は潜入捜査でさっさと刑務所に入って、しかも重要参考人と簡単に接触してる、
・刑務所内の防犯カメラは陰謀団がすべてモニターしてるし、
・飛行機爆破テロの指示役の航空会社社長?はさっさと釈放されるし、
・・・
もう、思い付くもの書き出しても切りがない。それも16話だけ限ってもだぜ。どの回もこの調子、勝手放題、やりたい放題なんだ。だが、

いや、いいのさ、

・主人公が超絶技で火災事故から逃れたとしても、それは構わない。
・突如、陰謀団の実行グループに入って復讐を遂げられたとしても、
・女捜査官がたちまち妖艶なロビイストになって北アフリカに現れたとして、
それはいいのさ、アクションドラマだからな。
主人公は死なない!



凄まじいまでのリアル無視!超絶ご都合主義!

でも、許す!!!!

なぜってな、見る者釘付けにするサスペンスシーンの連続と、予測不能の展開と、フルスピードの疾走と、見事なアクションシーンと、唸ってしまうカメラワークと、ついでに音楽と、あっ、甘々のラブシーン、これはどうでもいいんだけど、
ここまで面白く話し引っ張ってくれれば、許すよ、文句は言わない、ケチは付けない!いいように引き回してくれてありがとう。

それが『バガボンド』なんだってことだな。

韓ドラにゃ付きもののこの身勝手な展開、結果面白けりゃ文句はねえだろ、ってのにずいぶん飼いならされちまったから、って言うより、それが物語の楽しさってものなんだって気付かせてもらったから、ドラマや映画見る時の身構えも変わったし、台本書く時の意識も少し軸が動いた。
つまり、勉強できました、ってことなので、『バカボンド』にもありがとう!

にしても、シーズン1のこの終わり方、憎いねぇ、見事だねぇ、ちゃんとプロローグのシーン回収してるからね、それも、砂漠の中のスナイパーと要人、狙う者と狙われる者が、愛し合う二人だなんて!

で、ここで終わっちゃうの????

そりゃ罪作りってもんだろ、さっさと続編作ってくれよ、頼むぜ。




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