ぎりぎり待ったキャベツと白菜の収穫、雪の便りも聞こえて来たし、もう我慢できんぞ。
ほらなぁ、キャベツでかっ!だろ。
こういう品種だったのかなぁ?別に真新しい種播いたわけじゃないのに。この暖かさと虫よけネットの効果で、すくすく育ったってことだろうな。
一方、白菜はぁ?惨めぇぇ!の出来。
白菜なんてネット張らなくたって害虫つかないもんなのに、なによ、今年の虫食いのひどさ。キャベツと違って、暖かい秋はまったく苦手な白菜、いつまでたっても締まりなしのぶかぶか、味もいいわけないよな。茎の部分もやたら筋っぽいしさ。
それでも、悲観的予測に反して、まぁまぁ、冬越せる程度の収穫にはなった。じっと我慢の甲斐あったってことだぜ。あっ、都会の皆さん、野菜高いんだって?悪いねぇどっさりとれたぜ。
さて、さて、さてぇぇぇ、野菜が終わり、雪囲いも済んだら、山芋掘りだぁぁぁ!
今年はネズミにもやられず、茎葉ももっこりと怪獣のようにそそり立ったから、期待できるぞぉ、じっくり腰落ちつけて掘らなくっちゃ。
まずは、クレバーパイプ利用の長芋、まっ、これはダメだろうな、もっと経験積んで試行錯誤続けなくっちゃな。多分、肥料が不足なんだと思う。来年の課題ってことで。
直に種芋植えた、とっくりとか手のひら形のやつ、こっちが今年の期待の星、いや、芋だ。
いかん、どこから芽が出ていたか、印をつけておくの忘れたぞ、うーん、となると、可能性のある畑部分、端から掘って行くしかないぞ。こりゃかなり難儀しそうだぜ。
まず、三角ホーでそろりそろりと表面を削って行く。ない、ない、と思うぞ、切っちゃいないはず。ここらに潜んでいるはずなんだが。這いずるように数十センチ前進。
あったっ!この先っぽの細い茎、下が膨らんで芋になってるはずだ。
よし、今度は、発掘作業!ホーと小型のショベルを使って、芽の周囲の土を削っては掬い取って行く。
ほらほら、芋の肩が出て来たぞ、ほぅ、この調子だとかなり大きいに違いないぞ。さらに周囲を注意深く削り掘って行く。
そう、まるで遺跡の発掘作業だぜ。生もので、すぐに傷が付いたり割れたりする点じゃ、こっちの方が、難易度は高いぜ。
こういう細かい緊張する作業、って苦手なのよ。
ほら、折れた!あぁ。もう、スコップがばっと差し込んでぐいっと一気に掘り上げたい!って、ダメダメ、それやったらかけらだらけになっちまうし、深く埋まった本体を見失っちまうぞ。
耐えろ、我慢だ、根気よくだ!
かれこれ10数分、たった一つの芋に挑戦している。まだでかいのか?!
地中から現れた部分をそっと左右、前後に揺さぶってみる、動かない、焦るんじゃないよ、俺は大物だぜ、って芋が主張してる。
さらに遺跡発掘調査を続けて、離れた部分にスコップ突き刺し、じわじわと土を動かす、土を掻き出し、さらに遺跡発掘続行。
よしっ、動いた!そっと、そっとだぞ、周囲の土を手で取り除きつつ、芋の全体像に迫る。
掘り出せたぜぇぇぇぇ!
大物だぁ。トロロ芋3度は食えるぞ、よし、よし、よしっ!
さらに2か所、芋を発掘し終えて、
ふぇぇ、もうダメ、飽きた!また明日だ。明日、明後日まで冬型天気にゃならないって言うし、残る仕事はボカシ肥え積みで、これは小屋の中なので、雪が降ってもできる。
って、言い訳考えんの上手いんだから、まっ、いいのいいの、
適度が一番、ジジイの野良仕事!
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