ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

米作り、俺の時給いくら?

2025-02-21 11:25:51 | 米つくり
計ってみっか、計算してみっか、米作りの時給、って思いがムラムラと湧き上がって来るんだだ春先にゃ。

でも、作業に入った途端に、諦める。絶対ムリ、無謀だぜ、そんなことって。
この先半年間の労働の多種多様を思い浮かべただけで、すぐに気が付くのさ。

しかしなぁ、普通に米作ってる農家の時給が10円だって聞いて、そりゃたまらんな、とても作る気にならんぞ、って呆れると同時に、無農薬有機栽培の俺ん家だとどうだろって、ちょっと気になってきて、ざっと計算してみることにした。ざっとだが、10a単位に換算してな。

まず、1)野毛取り、種もみの塩水選   4時間(以下時間省略)



   2)温湯消毒          3
           3) 芽出し管理         0.5×20  10
   4) ハウスビニール張り     3×2(人)  6




   5)育苗床作り          4
   6)種蒔き・育苗土作り含め   3
   7)育苗管理          1×25    25



   8)本田準備
    ➀堆肥散布         5



    ②有機肥料・微量要素散布  1
    ③耕耘           3
    ④畔波シート張り      4
    ⑤代掻き          3
   9)田植え4条機械植え     3 
   10)補植ポット苗で欠株多   10
   11)水管理(毎日朝夕)     0.5×120(5月末から9月初め) 60
   12)除草
    ➀除草機押し        6×4 24



    ②Qホー除草(株間の草を刈る)  5×10 50



    ③畔草刈り         2×5    10
   13)稲刈り
    ➀畔波シート外し      5
    ②稲刈り2条借りバインダー 4
    ③杭掛け          4  



   14)架け替え         3×3 9
   15)
    ➀脱穀ハーベスター     5
    ②稲わら片付け(畜産農家へ) 2
   16)籾摺り           8(6俵分) 
   17)精米家庭用精米機      18(6俵分)
ということで、ざっと見積もって
   計              261時間
ずいぶん働いてるわけさ。しかもかなりの重労働だ、特に除草、ってことも考えて欲しいね。

いくら無農薬無化学肥料だからって、経費はかかるさ。
機械はすべて中古だから、機械の購入・原価償却は小さいし、ハウスのビニールなんかはケチって3年使うから1年に均すと安いけど。そうそう草刈り機の刃なんかもその都度買い替えると結構な額なんだが、これも研磨機で研いで3~5回は使って、節約、節約!
それでも、経費は
   1)機械整備・原価償却・種蒔き機借用   2万円
   2)肥料購入有機ボカシ肥料、微量要素他  1万円
   3)井戸揚水用電気代           2万円
   4)燃料費                1万円
   5)資材費ビニール他           1万円 
   6)出荷用袋代              5千円 
これは機械の故障とかなく順調に行った場合。多分まだ掛かってる分あると思うが、取りあえず  
   計                   7万5千円

で収量は、無理せず少ない終了で我慢、それが無農薬栽培なので、玄米だと、360キロ~400キロ。

ってことで時給を計算してみると、中間マージンなしの小売価格、値上がり前の10キロ4000円だと。
    400キロ×400円  16万円
    経費を差し引くと 16万円ー7万5千円 8万5千円
これを261時間で割れば時給が出て、
             8万5千円÷261時間  325円
俺ん家米作り、時給325円!おっと。

機械と農薬、化学肥料にかかる分が節約できてこの時給額だ。
真夏の暑さの中で除草機押したり、草刈りしたり、とことん肉体を酷使してこの金額だ。
時給10円じゃなかったが、やっぱり米の値段は安すぎだ。

仮に2倍に値上がりしている現在の市販価格だと、経費、労働時間は変わらず、収入が16万円増えるわけだから、
             32万円-7万5千円  24万5千円
             24万5千円÷261時間  938円
やれやれ、これでようやく学生アルバイト並みの時給になったぜ。
ただし、流通の経費、ここからとられるわけだ、出荷するとなると。

なっ、こういうことさ。
農家からしたら、こめの値段は、今の値上がりしているものでも、まだ安すぎってことだ。
が、買って食う側からしたらとても高くってやっちゃいられんってこと、だとすりゃ、国がガッツリ政策介入して、米価の保証をしていくしかないってことだぜ。

消費者の皆さん、くれぐれも、農家叩きに入り込まないでくれよな。米作る農家いなくなるからさ。





                                   
                                

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選挙終わればイネ扱きだぁ!

2024-10-30 10:00:02 | 米つくり
とっくにイネ扱き適期過ぎてんだよねぇ、刈ったの9月末だったし、2度の架け替えも乾き具合見ながら順調に進んでた。

なのに!選挙だよ。

こんな田舎の選挙区で、れいわ新選組の候補者が立ってくれるって言うんだもの、そりゃ応援さんなねべ!街宣車だって乗るし、ガァガァ声のカラスだって引き受けるぜ。

でも、農作業どうするよ?

タマネギ苗の移植は待ったなし、過ぎれば董立ちか、雪の下消滅か、どちらかだ。と、なりゃこれは優先事項、街宣休ませてもらって半日かけて植えた。数えてみたら、600本近い苗、すげぇ!



杭に掛かったイネの方は、待っててお願い!選挙終わればソッコーだから。
って、待ちに待った選挙明け月曜日、雨降ってる!がぁぁぁぁん。なんだとぉ、この先1週間降ったり止んだり曇ったり・・・もう。

小作人さんは勤め人で都合もあるから土日がベターなんだが、生憎、次の3日は川西町芸文祭、菜の花座の公演チラシ撒きもあるし、あっ、菜の花座シニアチームのコントも出るし、その次の日曜日は映画『戦雲』の上映会、ここでもチラシ撒きさせてもらうつもり、もう、こうなったら、晴れ間がのぞいたら、即、脱穀!で行くしかないな。

と、朝、起きたら、うん?お日さん出てる?風、ほとんどなし?しかも、暖かい?

今日やらずにいつやるってんだ!

朝飯もそこそこにハーベスタを田んぼに運んで、作業開始。夫婦二人、一言たりとも口を開くことなく、共同作業。ひたすら、杭から稲束を取り上げては機械の扱き口に差し込んで行く。



今年は、共同利用のNさんが先に使って、その後ち密に整備してくれてあるので、トラブルゼロ!30本のイナ杭を午前中に扱き終えた。いいぞ、いいぞ、が、なぜか腹筋が疲れた。

久しぶり集中農作業タイムだからなぁ、老いた体にゃ効くのよ。って俺の弱気に、神さんぶっこんで来た。一緒に田んぼ作ってるIさんのコシヒカリをやってしまおう、って、おいおい、年寄りの農業はほどほどが原則だぜ、って言い返せない弱い立場の俺。

ほら、昼過ぎたら北風ビュービュー吹いて、気温はどんどん下降線だぜ、なんて心の中じゃ不平たらたらだが、まっ、Iさんの田んぼは早くやってしまった方がいいのはわかってる。ハーベスタ移動させて、小1時間、スズメの食害多く、かなりがっかりな稲束の様子。やっぱり、やってしまって良かった、これ以上スズメの餌食にさせてはおけんから。

自分の田に戻って藁やらイナ杭の片付け、これがけっこうきつい仕事なのよ、勤務時間終わった後の無理やり残業って感じ。
寒いし、暗くなるし、気分は沈むし、と、へばりつつも、田んぼはきれいさっぱりして終いにしたい。
よろめく足元、曲がる腰、気合いを掛けつつ、ぜーんぶ、終えだぜぇ。
たった1枚だけだけどな。

田の畔近くの刈り株、えっ、なになに?穂が出てんじゃないか!



もしかして、実るか?って思わせるほど元気溌剌。
こんなところにも温暖化、はっはり主張してるぜ。


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街宣の合い間に農作業!

2024-10-24 07:18:43 | 米つくり
ふぅ、2日に一度はフル街宣、置賜中ぐるぐる回ってるからね、必要な農作業はその合間見て。
よしっ、今日は掛け返した稲杭にビニールの雨合羽掛けるぞ!明日はまた、街宣だし、ここは逃せない。

って、意気込んでいたら夜中に雨降りだぜ、どうなってんだ今年の天気は。

なんとかやっつけちまいたいけど、濡れ具合はどうだ?
おっ、午後まで待てばなんとか乾くんじゃないか?幸い朝から日も差して来て、暖かいからいけるかも。

と、昼、天気予報みたら、15分後に雨が降りますだってよ、

いい加減にせえ!

今日出来なければ、明日はまた街宣車、明後日まで待てってことかよ。
ある程度乾燥したところで、雨合羽着せてやらないと、晴天が回ってきても脱穀出来ないのよ。

頼むぅ、雨降らんでくれぇぇぇ!

外に出て、空に念力送って居たら、おぉ、雲が晴れて来たぞ、ほんとかよ。
一瞬の僥倖、いつまで続くかわからんが、やれる限りやっちまえ!

着替え?そんなことしてられっかよ、分、秒の勝負だぜ。

一輪車にビニール積んで、杭の横を走り回りながらビニール合羽を配って行く。さぁ、行くぜ、行くぜ、杭1本20秒で掛けていく。

源さん田んぼ34本、掛け終えて、次は上の田んぼだ。あれっ、ビニール足りないぞ、もう!

大慌てで古ビニールを切り刻んで合羽作り。

なんかぽつぽつ来たような・・・

急げ、トラックにビニール積みこんで出発。我が家の田んぼが13本、小作人さんの方が14本。ぱっぱと配って、ふわーっと広げて中央の穴に杭の先端を入れて掛ける。

掛け終えたら、四隅を結わいて風で飛ばないようにする。

ふー、なんとかビニール覆い終わったぜ。



これで来週1週間の長雨予報も大丈夫、選挙終わって晴れ間が見えたら脱穀だぜ。

扱き方作業まですべて終わるのに11月に突入、なんて初めての経験だな。
まっ、これもすべて選挙のせい、ったく、石破の奴め、党利党略で大急ぎ解散なんてしやがって!

暖かいから許してやるが、これでれいわ新選組が伸びなかったら、

恨んでやるぅぅぅ!呪ってやるぅぅぅぅ!


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モチ刈って、稲刈り終了!

2024-10-03 08:27:07 | 米つくり
コシヒカリも黒米もすべて刈った。
かけ替えの1回目を済ませたし、畑仕事もサツマイモの収穫までしばらくはお休みだ。あっ、もみ殻運んで燻炭作りとか、タマネギ苗圃場の除草とか、あるにゃあるが、まぁ、大変だぁ!ってほどじゃない。

目前の農作業がなくなって、途端に朝寝坊になった、って言ったって、もともと朝は遅いんだが、さらに余分の1時間、惰眠をむさぼるようになったってこと。

昼間っから、本でも読んでのんびりと、って、おい、忘れてるぞ!

モチの稲刈り!

我が家のもち米は満月モチ、ここらではあまり作られていない中生の品種、コシヒカリと一緒に刈ったんじゃ早すぎる、ってことで、田んぼの一隅に8列、残してあったんだ。

そろそろ刈ってもいいかな、っていうより、刈らなくっちゃ、脱穀に間に合わなくなる。よしっ、刈っちまうぞ、天気続きで乾いてるいるし。
って、宣言したら、神さんはお友達とピクニック?

いい、いい、一人で楽勝よ。

すでに杭は打ってあるし、バインダーで刈って、集めて、杭に掛けりゃいいだけのこと。杭だってたかだか6本程度たし。

刈り倒したイナ束はキャリーで運ぼう。縦8列で杭からの距離が遠いから、無理して担ぐことはない。省力化、無駄は省く、その心がけがジジイの農作業には大切だ。って、意気地なしになったってことだよ。



10時半に動き始めて、ゆっくりのんびり作業して、すべて杭掛け終わったのが12時半、良いペースなんじゃないの。
杭1本に48束掛けりゃ、5本で済んだんだが、せっかく立てた杭余らすのも癪だし、無理して高く積む必要もない。適度に均して6本にした。

さっ、これでイネ刈りは完全終了!お疲れさん。

あとは架け替えを済ませて脱穀、今年の米つくりもゴールが見えて来たぜ。
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イネの架け替え、進まないっ!

2024-09-30 09:47:19 | 米つくり
なんなんだよ、この天候は!?

晴れ間とはとんとご無沙汰、雨降り、曇りの連続だ。
みんな困ってるぜ、稲刈りできなくって。せっかく乾いたと思ゃざざっと一降り、水浸しだもの、とても、大型コンバインなんて入れっこねえな。
我が家は幸い、わずかな隙をついて刈っちまったから、いいんだけど。

いやいや、良くはない。

せっかく杭掛けしたのに、乾いちゃ濡れるの繰り返しで、架け替えができない。せめて2日、かっと照って、爽やかに風が渡ってくれると、できるんだが、・・・

小作人さんも大弱りだ。日曜日とか限定で作業、って、そうは都合よく行くかよ。朝仕事でちょちょいとってわけにもいかない。朝露で稲束濡れてるからね。どうしたものか?!

いやいや、我が家だって困ったもんだぞ。毎日天気予報を4時間おきにチェックして、曇りでもしばらく続くようなら一気に架け替え!ってチャンス到来を狙っている。

昨日は、晴れたり曇ったりの天気、まだ生乾きだけど、2日雨降らなかったし、ええいっ、行け、行け、架け替えだぁ!

朝露が乾いた午後、昼飯もそこそこに飛び出した。夫婦二人で両側から架け替えて行く。二人で一つ杭を協力しながらってのは、我が家にゃ向かない。だってさぁ、作業スピード違い過ぎるから、どっちも苛立つこと必死、それぞれ自分のペースでやろう、ってこれは長年の夫婦の知恵ってもんだ。

ほぼ2時間かけて1反部30本の稲杭を架け替えた。



もう1枚の大きな田は、っても1反3畝だけど、いいよ、いいよ、明日に回そう。年寄りの仕事はムリしないってことが一番。
神さんはお出かけなんで、ひとりでの作業になるが、まっ、K-POPでも聞きながらのんびりやるさ、3時間。

問題は、空の具合。おい、天気予報、裏切るなよ。

★ と、この記事は3日前に書いたもの。その後天気は好転、一気に稲刈り日和になって、そこら中、大型機械が走り回ってる。
小作人さんのイネも、日曜日の晴れ間を利用して、架け替え済ませて行った。
そう、農作業のルポってやつは、すぐに適期が走り去ってしまうんで、やれやれ、なんだ。
すでに旬を失したが、せっかく書いたものなんで、読んでくれよ。


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