ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

朝仕事なんて柄じゃないんだが・・・

2019-07-31 10:03:08 | 農業

 暑い!さすが、梅雨明け。この宣言一つで体感温度、3℃は上がったぜ。この期に及んでも、昼日中、炎天下での農作業に固執するか?

 いや、別に耐暑トレーニングが趣味、ってわけじゃない。汗ならジムでたっぷり絞り出せる。だったら、朝仕事だぜ、この季節!わかってるよ、そんなこと。だがな、諸々の事情あって夜型人間、はっと目覚めれば、すでに朝の冷気はどこへやら、ぐだらぐだらと朝飯、ブログと時を過ごして、うっ、いかん、今日中に里芋の土寄せじゃと、灼熱の畑に歩み出す。バカな話しだ。農家じゃねえな。

 が、何故か昨夜は早々とダウン、目覚めれば、おおっ!6時前じゃないか。なんと珍しや。こりゃいっちょ、朝仕事と行こうかい。予定の作業は里芋の藁敷。汗まみれ藁まみれの汚れ仕事だ。えっ?藁なら楽なもんだべした?って、そりゃ束ねた藁ならな。我が家の藁置き場はネズミの王国、最後に残っている下の部分など、細かく裁断された藁くずでしかない。しかも、しかも!ネズミの糞まみれ。どうだい?楽な仕事かい?ちょちょちいのちょいかい?

 出来れば先延ばししていたい。が、もはや梅雨は去った。この先、雨の予報はない。続くは35℃超の灼熱地獄だ。暑さはともかく、乾燥にゃ滅法弱い里芋、まだ土壌水分がたっぷり残っている今のうちに株元マルチを済ませておかにゃならんのよ。それを見越して、3度目の除草、土寄せも済ませたところだしな。ここスルーすりゃ、今度は雑草地獄だ。よしっ、朝仕事!上等じゃねえか、なんか違う気がするが。

 朝と言えども日差しは強い。でも、外気はまだまだ爽やかだ。意を決してトラックを旧鶏舎に横づけ、藁くず運びを開始。床に散らばった藁に、両手突っ込み、こぼさぬように掬い上げ、トラックの荷台に押し込む。束になっていりゃ両腕に抱えて、一気にはか行くところだが、なんせ、まとまりのないくず藁だ。そっと、そっと。何度も行き来を繰り返し、保管してあった藁もついに底をついた。ちょっと足りない気もするが、仕方ない。

 道路は畑より1メートルほど高い。しかも、その間に側溝。どうするよ?下ろし方。幸い水流は緩やかだ。ええいっ、一輪車を側溝に渡してばっばと積み落とそう。水路に落ちた藁は後で掬い出せばいい。くず藁山積みの一輪車を引っ張り、奥の方から藁を敷いて行く。くずになっているのは、撒く際は楽だ。結束をほどく必要がない。ばっと撒いてやりゃそれで済む。問題は、40株すべてを覆えるよう微妙に調整することだ。荷台に残った藁を横目にしつつ量を加減。よしよし、なんとかすべて覆い尽くせた。

 ほほー!良き眺めじゃなぁ!一仕事終えた後の田畑は、実に心地よい。それに、朝だし!よかった、よかった、これで気掛かりも下ろせて、しかも、今日はまだたっぷり時間があるんだぜ。うーん、やっぱ、朝仕事だなぁ、夏はなんたって。

 と、満足してても、きっと今夜も宵っ張りするんだよな、まったく!

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美人は得?雑草だって。

2019-07-30 08:47:07 | 暮らし

 どうやら田んぼの除草は、これ以上せずに済みそうだぜ、よしよし。たった?!4回の除草機押しで済んだなんて、去年までの苦役はなんだったんだ?7月って言やぁ、Qホーを長刀よろしくぶん回しながら田んぼ中うろつき回ってたのって、あれどういうこと?まっ、いい、ともかく楽させてもらったんだから。

 田んぼの中が終わったから、さっ、畔草刈ってと、ほぉぉれ、すっきりさっぱり、美しい田んぼになったじゃないか!まるで薄茶羊羹のようにきれいに揃ったイネ、夏仕様の頭髪のように刈り上げられた畔!近くで見りゃとら刈りだけど。こういったものを美しいと感じる感覚は、田んぼ作ってる人間にしかわからんよ。ほーっと、感嘆のため息さえ出るんだぜ。

 草刈り機で情け容赦なく刈り上げた畔、その中で、ここだけは、別格だ。

 ヤブカンゾウの花。田植え前の草刈りから3度、その都度、こいつらだけは一網打尽を免れてきた。なんだよ、雑草だろ、同じだろ他の連中と。生命力だって旺盛で、守ってやらにゃ絶滅するなんて殊勝な草じゃない。刈っても刈っても、翌年は間違いなく芽を出すし、いつの間にかその生育領域は広がっていやがるんだ。

 ここの一角だって、いつの間にか、ヤブカンゾウ園の趣きになりつつある。これ以上、のさばらせてはいられない、と思いつつも、何故か、刈りそびれて、この有様!

 こやつらが特別扱いされる理由ははっきりしている。花だ。このオレンジ色の花が美しいからだ。なんと、不公平なことじゃないか。同じ雑草だぜ。花が着かない芝草の類はどうなんだ?花咲くハルジョンの仲間たちは?可憐だぜ、あいつらも。なのに、ためらうことなく回転刃の餌食になっている。無慈悲に刈り取られる雑草たちの身になって、ええいっ!ヤブカンゾウ、お前だけ特権階級にゃしちゃおれん、刈ってやるぅぅ!と思うこともあるのだが、何故か、そこだけは避けてしまう。どころか、群落に入り込んだヨモギを引っこ抜いてたりするんだ。もう、まったく!

 結局、花も人間と同じってことだぜ。美しいものは得をする!

 美しいものを愛でる心、麗しいものに惹かれる心、それがある限り、この不公平は続くってことなんだ。口惜しい話しだが、それが現実だ。ただ、人間について言やぁ、美に縁遠いその他大勢だからって、刈り払われたりしない。その点、草たちの非情な世界よりはましだな。なに?役に立たなけりゃ抹殺される世界がすぐそこまで迫ってる、って?おお、それよ、問題は!恐ろしい!!雑草にも生きる権利を!!

 って、言いながら、やっぱ、田の草は取らにゃならんし、畔草は刈らないわけにゃいかんのよ。うーん、身勝手なり!人間。

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ラジオもいいね!

2019-07-29 09:16:50 | 世の中へ

 最近のテレビ、愛想尽きてない?もう、ダメ!昼のワイドショーなんて見てらんない。吉本なら吉本ばっか。どうでもいいってぇの!韓国経済制裁扱えば、日本対韓国の単純対立構造がすべての前提。やたら根ほり葉ほりの裏目読み。国と国なんて、お互い様なんだ、いろんな見方できるだろって複眼的視点はないんかね。ニュースもNHKはじめ、ひどいしねぇ。パソコン、スマホありゃ、テレビも新聞もいらねぇ、って人の気持ちもよくわかる。まっ、その分、本読む時間が増えていいんだけど。

 で、ツィッターとかフェースブックでいろんな情報見たり、手に入れたりしてるわけなんだが、昨日は、ラジオ番組の紹介に出会って、あっ、これ面白いかも!で、さっそく覗いて、いや、耳そばだててみた。

 「FIRE RADIO ファイヤーラジオ#002 これから野党はどうなるのか?ー立憲民主党とれいわ新選組」ネットラジオって言うのかな?パソコンで簡単にアクセスできた。内容は、政治学者の中島岳士さんに今回の選挙を振り返って聞く、ってもん。相づち役はいるものの、ほぼ中島さんの一人語りだ。彼の話、いいんだよなぁ。日常会話調なのにほとんど無駄がなく、そのくせお堅い専門用語もよぉーくかみ砕いて伝えてくれる。うん、うん、わかる、よぉーくわかる。しかも、彼の声と口調!穏やかで柔らかく、しかも誠実!ああ、この人の言うことなら、中身聞かなくたって、正しい!いやいや、中身も鋭く、深いんだぜ。

 今回の選挙をれいわ新選組と立憲民主党を両軸として分析してくれた。その鍵となるのは、ラディカルデモクラシー。投票するだけの間接民主制ってなんか参加してる感がないだろ、俺の一票なんて大勢に変化なしだし、いくら投票したって変わらないし、って。その空虚感、疎外感強いよなぁ。低投票率の原因の一つだぜ、きっと。その無力感から抜け出そうとする試みがラディカルデモクラシーってもので、それには二つのアプローチがある。一つは、熟議型、政党と支援者が対等の立場で意見を交換しながら、方向性を話し合いによって探りつつ、参加意識を満足させるってものだ。もう一つが闘技型、課題を鮮明にして敵味方をくっきりと描き出し、支持者の情動に訴えつつ解決を迫るやり方だ。前者が立憲民主党で、後者がれいわ新選組。なるほど!

 もう一つの論点は、れいわ新選組の勢いに不安を持つ形で言われ出した、ポピュリズムの問題だ。ポピュリズムってのは、それまで弾き出されてきた人たちが、政治の中核を担うエリートたちにNOを突きつける動きと見る。移民排斥のような右翼的立場からの盛り上がりが多かったが、ここにきて、左側からの動きも目立ってきている。例えば、アメリカ民主党のサンダース議員押しのように。人々の積もり積もった情動に訴えることから、暴走も心配されるが、そこを上手くコントロールできれば、これまで場外に追いやられていた人たちの声と体が政治に食い込んで来ることができる。政治へのしらけを救う有効策になりうる。ほら、れいわ新選組が国会に送り込んだ船後さんや木村さんみたいにね。

 で、選挙の勝ち負けってことでは、れいわの勝ち、立憲の負け。どちらも大衆的な盛り上がりを期待したが、熟議型の枝野では、闘技型の山本に勝てなかった。でも、結論としては、れいわのポピュリズム的人気を大切にしつつ、立憲が熟議と経験を生かして提携しながら並走する、そこに次回衆議院選挙の大きな可能性が開かれてる。

 そう、れいわも立憲もけんかなんかしてちゃだめだぜ!お互いリスペクトで大きなうねり作りだせ!って。そうなんだよ。どっちも大事、お互いを生かし合えって大賛成だ。

 ここは一つ、中島さんに間に入ってもらって、枝野と山本、とことん話し合ってもらいたいもんだぜ。多分、どちらもこのラジオ聞いたはずだから、その機会は間近だって思うんだがな。

 おっと、FIRE RADIO ファイヤーラジオ#002 の内容、へたくそに紹介してたら、言いたいこと忘れるところだった。最近のラジオ、なかなか素晴らしい人たちが番組持ってて、聞きごたえあるよっ話しだ。荻上チキとかね。それに、仕事しながら聞けるし。そう、昨夜も、洗濯物たたみながら聞いたんだよ。テレビおさらば、ラジオこんにちわ!ってことで。

 

 

 

 

 

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わら(笑)わし隊は行く!

2019-07-28 09:27:33 | 本と雑誌

 菜の花座11月の公演は、「女たちの昭和」第3弾だ。前回『予兆 女たちの昭和前奏』で、満州事変勃発前後の女性誌記者の奮戦を扱った。今度は、時の流れに従えば、日中戦争突入ってことになるよな。目をつけているのは、戦時慰問団だ。個々の戦闘や時々の政治、兵士たちの苦闘についてはたくさん語られている。銃後と言われた内地の人々の暮らしについても様々報告やら創作がある。その戦地と銃後をつなぐ従軍慰問団、意外とその実態は知られていない。

 満州事変を契機に一気に高まった戦争熱、そこに目をつけたのは、大新聞の各社、中でも朝日新聞だった。赫々たる戦果を知りたいとの人々の欲求を受け止めて、新聞の発行部数は飛躍的に拡大した。ならば、その勢いに乗らなくては、いや、もっともっと煽らねば。

 朝日が仕組んだのは、お笑い芸人たちを戦地に慰問団として送り出すこと。と、なれば、当然手を組む相手は、吉本だ。ほらほら吉本、今やニュースランキングトップを突っ走る吉本興業さ。エンタツ、アチャコや金語楼、って言っても若い人たちは知らないだろうが、今で言ったら、サンドウィッチマンとダウンタウンを足したくらいの超人気漫才コンビ、ただし、この頃にはコンビ解消、と、今なら、志の輔、昇太クラスの落語家だ。そこに、都都逸漫談の三亀松、講談の神田ろ山とか、演芸界きってのトップメンバーが揃い、なんと、戦後吉本の名物社長となる林正之助が一団を率いた。

 1カ月におよぶ慰問の旅、公演の回数は40回を超えた。どこの部隊にあっても、待ちかねたとばかりの大盛況、お笑い芸人たちも大いに気を良くして、野天の台上をも厭うことなく夢中で芸を披露し続けた。その様子は当然、日々新聞に掲載され、彼ら帰国の際は、英雄帰還にも等しい大喝采を受けた。戦地の報告も兼ねた国内公演も大好評となって各地で開催された。この成功に味をしめ、その後も幾度となく芸人慰問隊は組織され、戦地の奥深くまで慰問の旅は続いた。

 そんな、わらわし隊の活動を戦争協力、などという視点で見ても始まらない。笑いの持つ力、癒しの力、慰めの力。死と隣り合わせの兵士たちの心を大きくゆすった事実を知っておけばよい。

 そんな活動記録を丁寧に掘り起こしてくれたのは、『戦時演芸慰問団「わらわし隊」の記録』著・早坂隆、中央公論新社刊、だ。こういう隠れた?力作と出会える、それが資料読みの魅力だな。

 ただし、時折挟まれる南京虐殺等への反証は、唐突かつ論証不十分で、言わなきゃいいのに、の感ありだったけど。

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炎天下、それもハウスで作業って!それアホだろ!!

2019-07-27 09:15:59 | 農業

 やっとこさ、夏だぜ。ここら田舎じゃ遮るものなしだから、日差しは100%降り注ぐ。じりじり暑い、なんてもんじゃない。錐で突き刺さすような痛みだ。その太陽の熱波に焼かれたハウスの中は、ふはははは、40℃なんて軽く突破だだぜぇぇぇ。入り口を入っただけで汗が、グワーッと吹き出してくる。トマトの下草取りと脇芽摘み、それと株元の藁マルチをさんなねさ。雨降った時とか、お日さん隠れてる時にやらゃいいのに、なんだって?そうそう、ほんとアホだよな。たわけ者のぽんつく野郎だぜ。が、避けて通れぬ理由があるわけよ。

 トマトにゃ敷き藁マルチが絶対!これ、神さんの信念、あるいは信心?いやいや、たしかに悪いわきゃないさ、藁マルチは。そりゃ知ってる。畑に植えてるナスもキュウリも加工トマトも株元はしっかり藁で覆っている。里芋も梅雨が去ったらマルチだな、って覚悟は決めている。だが、ハウスのトマトの場合、除草のし易さを考えると、藁を敷き詰めるのには、ちょっと躊躇いもあるんだ。株元を散水チューブ這わせて水やりしてるからね、雑草も元気なわけさ。藁でカバーしたってなんのその、隙間を巧みに掻い潜って伸びて来るんだ。そんな矢継ぎ早の雑草どもを小まめに抜き去るには、マルチせずそのまま根本剥き出しの方が・・・これがこっちの言い分なんだが、なんせ、神さんの方は信念だから、とても妥協の余地はない。と、なれば勝負は決まっている。マルチするよ。

 で、なんで炎天下に?そう、神さんが実家での介護から戻って来る日なんだよ。ハウスのトマトを一目見て、厳しい糾弾・指摘の言葉を浴びないためにゃ、やっちまわないわけにいかんだろうさ。で、炎天下、ハウスで!

 ホーと鎌で株元、通路、壁沿いと草取り、草刈りをし、隣りの旧鶏舎から藁を運び込む。これがたまらん!ネズミにズタズタに食いちぎられて、束なんて見る影もない。そう、藁くずの塊!それを両手で抱えて、何度も何度もハウスの中に放り込む。全身、藁ゴミまみれ!痛い、痒い!

 よしっ、これで24本分あるだろう。通路を四つん這いでいざりながら、藁を株元に押し込んで行く。なんて労働だい!?なんて不様な恰好だい!?トマトの林?の中をひたすら這い進む。

 ふーっ、終わった。今度は脇芽摘みと誘引。なんせトマトはとてつもなく強靭な生き物だ。摘んでも切っても次から次と新しい芽を伸ばしやがる。放っておけば、山のように盛り上がる。間違いなく雑草の逞しさだ。3日に一度程度、出た芽を摘みつつ、1本仕立てで上へ上へと導いて行くわけだ。

 すべて終了!お疲れさん!トマトもご苦労さん!そんじゃ、水分補給と行こうかね。蛇口をひねって注水ホースに水を流す。これにて、炎天下、ハウス内、アホ作業終了!これで、神さんの査察もパスだぜ、やれやれ。と帰りかけて、気が付いた。そうだ、追肥しとかにゃならんのだった!もう!!!

 

 

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