ほぉらな、ヤバくなると大声で叫ぶんたぜ、危機だぁ!国民一致団結だぁ!ってな。オオカミ少年・安倍晋三!
安倍ちゃんの得意技、危機脱出基本シナリオだから。自分の痛いところから国民の目を逸らし、大騒ぎしてる間に傷口修復、ってやり口、もう何度目だい?誰が書いてんのか知らんけど、衝撃与える設定と言い、万人受けするセリフと言い、良く出来てるよ。それと、安倍ちゃんの名演技!
「子どもたちの命を守る」と来たぜ。連日、飲み会、グルメ三昧続けてた人間がよく言うよな。新型ウィルス、子どもたちへの感染リスクは低く、重症者も少ないって、武漢でも、日本でもはっきりしてる。でも、そんな科学的知見とか専門家の提言なんて、知ったこっちゃない。インパクト大きくて、素直に命令聞きそうな学校関係への命令だ。一夜で子どもたちを心配する親に大変身、見事?に演じ切った。後手後手対応への非難と桜や検事長定年問題での劣勢、そしてじりじり低下する支持率、増加する不支持率、そこらへんから目を背けさせりゃそれで大成功、それがいつもの手なんだせ。
この安倍国難劇場が見事功を奏したのが、「Jアラート」、覚えてるだろ。北朝鮮のミサイルが日本を直撃するぅぅぅぅ!急ぎ防衛システムを!って大騒ぎして作った緊急非常用連絡システム、今どうなってる?我が家のすぐ隣にも鉄塔立ってるけど、近頃じゃ試験放送だって流れやしない。もう、お役御免なのさ。国難ならぬ安倍ちゃまご難が過ぎ去ったからね。北朝鮮のミサイルは今だって健在だって言うのにね。
今回の全国一斉休校指令を冷ややかに見るために、当時上演した爆笑風刺コント『Jアラート』の台本を載せておこう。怖い怖いって不安にかられてパニックにならないようにね。安倍ちゃん一味は、そこが狙いだから。子どもたちの命なんて関心ないから。
ちょいと長いが、お勧めだぜ。
菜の花座コント台本
『Jアラート』
配役 役場広報課職員 ヒロミ
村の年寄 およし婆
おいく婆
ぞう爺
村役場、広報室。机の上に村内放送用マイクと簡単な調整卓がある。机の後ろに椅子数客。もし、奥の壁には、村の宣伝用ポスターと、安倍首相の国難ポスターが貼ってある。
ヒロミ、マイクに向かってJアラートの放送を行う。スイッチを押すとサイレンの音が流れる。
ヒロミ ミサイル発射。ミサイル発射。北朝鮮からミサイルが発射された模様です。頑丈な建物や地下に避難してください。ミサイル発射。ミサイル発射。
三人の年寄たち、手に竹槍(おいく婆)、火縄銃(ぞう爺)、草刈り鎌(およし婆)を持って飛び込んでくる。
およし 敵はどこじゃ!
おいく 不埒者はいずこに!
ぞう爺 おのれ成敗してくれん!
と、部屋中を走り回る。
ヒロミ ちょ、ちょっと、待ってください。止めてください。
およし おお、娘っ子、あんた無事か、わしらジジババが来たからにゃ安心じゃかんな。
おいく 待った!
およし なんじゃ、どがいした?
おいく、ヒロミをしけじけと見て、
おいく 娘ぇぇ?ほんねぇ。おっ母じゃ。
ぞう爺もヒロミを覗き込み、
ぞう爺 うんにゃ、婆さんだべ。
ヒロミ はぁ?
およし ああほだな、若つくりしっただけだな。
ヒロミ 待て、こら!
およし ほれ、あんた緊急放送続けて、おらだ守ってやっから。
おいく ほだほだ。
ヒロミ、仕方なく、サイレンを鳴らし、続きの放送原稿を読み上げる。
ヒロミ ミサイル通過。ミサイル通過。北朝鮮のミサイルが近くの上空を通過したもよう。北朝鮮のミサイルが近くの上空を通過したもよう。
およし 近く!(二人に)近くだとぉ!
ぞう爺 近くって、鎮守様の辺りだか?
おいく ほんねべ。狙われっとしたら、目印になる建物、
およし ここだぁぁぁ!隠れろ!
三人、机の下に潜り込む。ぞう爺、逃げないヒロミを抱いて引きずり込む。
およし 通過しったか?
おいく まだ、わかんねえぞ。空の上ぐるぐる回って探してってかもしんね。
ヒロミ もう、通過しましたよ。ミサイル超高速なんだから。
およし あんれまぁ、あんた、飛んでっとこ見たことあんなか?
ヒロミ そ、そりゃないですけど。
おいく ほんじゃまだわかんねべ。しゅるしゅるっとむじって(曲がって)、この役場にどかん!
ヒロミ ないです!こんな田舎にどうしてミサイル落すんですか。
四人、机の下から這い出して来る。そう爺はヒロミの肩を抱いたまま。
およし ありゃ、ほんじゃ、なして緊急放送なんてしったの?落ちる危険ねえのに。
ヒロミ それは、上の方から、命令で、
おいく あっ、わがった。偽ニュースだ。フェイク、フェイクニュース。
ヒロミ いや、嘘ではないですよ。万が一、万が一ここに落ちることだって、・・・それより、(ぞう爺に)お爺さん、いつまで肩、抱きしめてんですか?
ぞう爺 おっ、ば、ばれったか。いや、久しぶりだもな、おなご抱くっての。
ヒロミ もう!セクハラジジイ!
およし 万が一、なんてあるわけあんめぇ。ほれ、このお方だって、国難じゃぁぁぁ!って騒いでやっぺし。
と、壁の国難ポスターの安部首相を示す。
おいく ほだ。国難じゃ!国難!
ぞう爺 戦だこで。戦!
およし ほだからな、おらだ年寄が先頭に立って、
おいく 命投げうって、
ぞう爺 盾になって、
およし 孫たちの命ば守んなね。
おいく おらだち三人。
およし およし!
おいく おいく!
ぞう爺 ぞう爺!
三人 よし、いく、ぞぉぉぉ!ジジババ決死隊!
と、ポーズをとる三人。
ヒロミ (呆れて)そんなねぇ、ミサイルですよ、空の上高ぁぁぁぁく飛んでんですよ。竹槍とかでどうやってどうやって戦うんですか。
およし ほだから、万一落ちてきったら、これでえいやっ、と串刺。
ヒロミ 無理です。頑丈な金属製ですよ。
およし 婆の一念、岩をも通す!
ぞう爺 飛び道具には飛び道具!
と、銃を上空に向けて構える。
ヒロミ そんな、石器時代の武器、どっから探してきたんですか。
ぞう爺 ばか言うもんでね。戦国時代だぁ。石器時代にゃ弓矢だべな。
およし あれぇ、石器時代ちゅうだもの、石ころ投げてたんだした。
おいく 違うこで。石弓って、石でできた弓で戦ったんだこで。
ヒロミ どっちでもいいです。
三人 ?
ヒロミ 決死隊、いりません。
およし なして?
ヒロミ ミサイルは落ちてきたら、終わりですから。なんもかも。
おいく なにてんつ(嘘)こいてんな。中から出てくんなだよ。衝突したミサイルん中から。
ヒロミ なにが?
おいく そりゃ決まってぺした。なぁ。
ぞう爺 おぅ、ほだとも。
およし ほだから、こがいに武器携えて、なぁ。
ヒロミ だから、何が出て来るって言うんですか。
三人 武装難民!
ヒロミ 武装難民?????
およし ほだ。だだだだぁぁぁ!ってぶっ放して、ほれテロとか。
おいく 爆弾、どっかぁぁぁん!とか。
ヒロミ 出てきません、そんなもの。
およし なに言うてんな、偉い人、言ってたべした。
ヒロミ 誰が?
およし ほれ、こやって、口ひん曲げてくっちゃべる人。
おいく すっげぇ高そうなブランドもののコート着て、マフィアの帽子かぶってる人。
ぞう爺 佐川、佐川の責任だぁ、って罪なすり付けてる奴。
ヒロミ ああ、ああ、財務大臣。
およし ほだ、偉い人だべ。武装難民来んぞぉぉって。
おいく 気ぃつけなんねぞぉぉぉ、って。
ぞう爺 言うてた。言うてた。
ヒロミ あれはぁぁぁ、
およし 嘘かぁぁ?
おいく デマかぁぁぁぁ?
三人 フェイクかぁぁぁぁぁぁ?
ヒロミ あれはぁぁぁ、一つの可能性として、・・・
およし 可能性!て、ことはあるかもしんねってこと。
ヒロミ まっ、それはそうだけど、難民は来るとしたらミサイルじゃなくて、船に乗ってだから。ほら、庄内浜とか漂着してるてしょ、木造船。
おいく 船!船だとぉ。(二人に)
ヒロミ ねっ、だから、内陸のここには関係ない。
おいく 船!
ぞう爺 船!
およし 船!ほんじゃぁ、船着き場だべした。海から最上川さかのぼって来んぞぉ。
おいく 大変だぁぁぁ!みなに知らせにゃ!
ぞう爺 ほだ。おら、一走りして、
およし 待て待て!触れ回るよっか、ええ方法あっど。
そう爺 なんだこと、ええ方法って。
およし、やにわにマイクを掴み、スイッチを押して、村内放送を始める。
およし 緊急放送!緊急放送!武装難民が船着き場から上陸中!
ヒロミ、驚いておよしからマイクを奪おうとするが、おいくとぞう爺に阻まれる。
ヒロミ ダメ!やめてください!
およし 繰り返す。武装難民が船着き場に上陸中!
ヒロミ そんな、出鱈目流しちゃダメ!嘘ついちゃダメ!
おいく 偉い人が言ったこんだよ。
ぞう爺 嘘つくわけあんめ、偉い人が。
およし 村の衆。なんてもいいから武器持って来てけろ!
ヒロミ 止めなさい!
おいくに抱き留められ、激しく抵抗するヒロミ。
おいく なして、止めんな?おらだ、国難に立ち向かってんだべした。
およし あんた、そがに抵抗すっとこ見っと、敵だな!敵の内通者だべ!
と、鎌を突きつける。
ヒロミ 違う!違うから!
ぞう爺 なんと、村役場まで占拠さっちぇたんか!
銃口を向ける。
ヒロミ 違う!
おいく (およしに)ほれ、ここにも集まれって放送してけろ。
およし わがった。村役場は敵に占拠さっちゃ!村の衆、武器持って役場に集まれ!ぐるっと包囲してけろ!
ヒロミ (大声でマイクに向かって)嘘よ!今の放送はフェイクニュースだからね!
ぞう爺、ヒロミの口をふさぐ。
およし 村役場は敵に占拠さっちゃ!村の衆、武器持って役場に集まれ!
集まってきた村人たちの怒りの声がだんだんと大きくなる。
およし ほれ、みーんな、善良な国民だ。心を一つにして国難に立ち向かうんだかんね。ほれ、あんたも。
と、鎌の刃をヒロミに擬つつ、客席を挑発する。
一瞬動きが止まり、4人がシルエットで浮かび上がった後、一気に暗転。