初のトレイルラン、つまり、坂道、山道なんのそのってレース、いやぁぁぁ、楽しかったぁぁ。ともかく、あり得ないことばっかり!
スタートのゴールは神社の鳥居だろ、440段の階段だろ、
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天にそびえる大わらじだろ、
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絶景ビューポイントだろ、
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もう、、いいぜ、レース中、いいぜ、いいぜって絶叫しながら走ってた。
幾つかの神社や寺が混在する聖域、市民の憩いの場、鬱蒼と生い茂る緑したたる木々、吹いて来る風は爽やかだし、急階段を上り詰めて、お社にお参り、かと思えば、1キロ以上のつづら折りの下りだもの。
絶対歩かないぞ!なんて誓いは1キロ地点の階段440段で早くも破れた。走ろうにも前が詰まって数珠つなぎ、歩いて上るしかない。
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いやいや、階段の所為にゃできないな。もう、やたら上っては下り、下っては上るの連続なんだから。一気に駆け下るのは爽快この上ないが、ああ、せっかく上ったのにもったいない、少し山の上の散歩コースとかないのか?って不平が口をつくほどだが、それがトレイルランってもんだ。嫌なら走るな。その通り。
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前半のアップダウンが終わって、中間点付近、舗装道路をしばし走る。ゆったりとした登坂なんだが、おお!なんと楽ちんなことよ!道路ってこんなに走りやすいもんだったのね。自動車道を走れるフツーのマラソン、舗装道路に感謝せねばいかんよ。
疲労困憊の田植え直後のレース、それも、なんだ坂こんな坂のトレイルラン、きっとへばるだろうな、と思っていたが、意外にもすいすいと走り歩けた。いや、楽じゃないよ、急登中など、ふくらはぎとか太ももとかパンパンになって、息も絶え絶えひたすら地面を見ながら歩を運んだ。でも、上り詰めて下りにかかるといっぺんに疲労回復、元気溌剌、ガキのごとく嬉々として駆け下った。ラスト1キロの急な下り坂なんぞ、キロ4分を切るペースで駆け下り、最後の社前の階段も一気に駆け上がって、ゴール!余力たっぷり、もう1周だってできるぜ、ってほどの余裕だった。
福島市青年会議所が中心となった運営チーム、広場も少なく、使える屋内施設もほとんどない護国神社境内、マラソンには不向きな環境を最大限工夫凝らして、楽しめる大会を作り上げてくれた。ありがとう。アトラクションの太鼓演奏(山木屋太鼓って言ったかな?)もとてもレベルが髙く、すっかり聞きほれてしまった。演奏後の拍手が鳴りやまず、少年太鼓打ちたち、とまどって佇んでいたくらい、観客の反応も上々だった。迷路みたいなコースも的確に案内人が出て、戸惑うことなくコースをたどれた。ご褒美の円盤餃子も、・・・うへっ、行列!待つの大嫌い!で諦めたけど。
唯一残念だったのは、信夫山山中のあちこちに放射性廃棄物のあの黒袋が置かれていたり、シートで覆ってあったりしたことだった。
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えっ?どうして?なんでここに置くの?ここ、神社も寺もある神域でしょ、着飾った参拝客だっていたし。しかも、街のすぐ近く、市民の憩いの場なんでしょ?公園なんでしよ?だったら大切にするもんじゃないの。
低レベルの除染廃棄物の安全性については、いろいろ言われてるから、その視点から不満を言うつもりはない。でも、あの黒袋たちは、はっきり言って汚物でしょ。東京電力が不用意にまき散らしたとも言えるし、原発の恩恵を受けて来た我々が生み出してしまった生命界と相いれない異物と言ってもいい。どっちにしても、神聖で人々が大切にしている領域にしまい込むものじゃないと思うんだ。穢れを厭う神社にどうして?目につかないところに隠せって言うんじゃない。なんでも福島の人たちだけ押し付けるなんて不当だから、条件さえ整えば、一つや二つ、我が家の畑に置いてもらっても仕方ないって思っているんだ。本気だよ。沖縄の基地も同じ覚悟は持ちたいって思ってる。
でもね、信夫山はないよ!これは絶対におかしいと思う。いっくら避けて通れないものだからって、玄関前に便所の汲み取り口作るか?あっ、汲み取りなんてしてんの内くらいか。国会前にごみ焼却施設作れるか?あっ、今の国会なんてクソみたいな議論しかしてないから、そのものが糞尿ためか!おっと、これは言い過ぎ。
残念だ。みんな、大会通して信夫山を盛り上げようってあんなに夢中になって頑張ってんのに。地域発展の核にしようって心意気ビシビシ感じられるのに。
レース後のアンケート、せっかくこんなにも気配りしてもらったのに、また参加しますと、素直に書くことができなかった。あれさえなけりゃ、・・・
おっと、忘れてた。タイム、1時間19分04秒。順位、217位/300人。半分くらいにゃ入るか?って思ったけど、甘かなかった。地元の人は知ってんだろね、お試しで参加するようなレースじゃないってことを。