忘れてたよ、すっかり!没頭し過ぎて、大切なこと、ぽろっと抜けちまってた。定演ですよ、置農演劇部定期公演ですよ。これ宣伝しないで、なんのためのブログだって言うの。
改めまして、第8回置農演劇部定期公演のお知らせです。
作品:『愚者には見えないラ・マンチャの王様の裸』作:横内謙介・演出:河原俊雄
期日:6月9日(土)午後1時と午後6時の2回公演
会場:川西町フレンドリープラザホール
入場料:無料
すっごく面白い作品だ。あのけれん味大好きの横内さんの作品、しかも、岸田国士戯曲賞受賞作だからね。アンデルセンの裸の王様とセルバンテスのドン・キホーテとミュージカルのラ・マンチャの男、それにシェークスピアのリア王、これらをごちゃ混ぜにしてシェィクして、チャンプルーにしたような作品だから、これは絶対、見所いっぱい!どんでん返し盛りだくさん!ぐいぐい引き寄せられて、手に汗握る舞台、に、なる、・・はず・・・だ。たぶん?・・・おそらく?・・・・
いいや!なります!!置農演劇部の底力お見せします。
高校生には、たしかに手強い。だって、女郎屋とか、淫売とか、ホモなんて言葉がポンポン飛び交うからね。おまけにストリップだってある。ええーっ、どうやってやるの?って、それは見に来てもらわなくちゃね。あ、男が女装して、なんて、誤魔化しはしないから、念のため。おっと、男のストリップもあったんだった。これは、見物と言えるかな?テーマは、目に見えない真実を探しに行こうって話しだ。う~ん、ちょっと難しいかな。でも、目に見えるものしか信じない社会なんて、なんか、今の物欲礼賛の社会に通じる問題じゃないか。それに、いじめに通じるエピソードがあったり、マイムの息詰まるシーンがあったりで、高校生にも、その面白さは十分に伝わるはずだ。
これまでも、定期公演では、永井愛『見よ、飛行機の高く飛べるを』とか、鴻上尚史『プロパガンダ デイ ドリーム』とか、シェークスピア『夏の夜の夢』とか、井上ひさし『11ぴきのネコ』とか、常に名作、大作を手がけてきたからね、今回だって、そうそうお手軽な作品でお茶濁すわけにはいかないじゃないか。
さすがに、今回の作品は役者の力量が大きく問われていて、本番10日前の今といえども、よし、行ける、と言い切れないところが辛い。でも、高校生って、ほんと、伸びるもんなんだ、つくづく感じる。十一人ほどの役者一人一人が着実に上手くなって行ってるもの。経験の乏しい高校生には、大人の芝居は無理、なんて、絶対決めつけちゃいけないと思う。知らないこと、思い当たらないこと、体験にほど遠いこと、そんなことを一つ一つのセリフを通して、感じ取り、心にしまい込み、舞台の上で体験する。これこそ、演劇ってもんなんだ。そして、一つの作品を演じきった時、役者のみならずスタッフも、それまで知らなかった人間の真実を体得しているってことなんだなあ。
待ってます。拙いかもしれないけれど、置農演劇部の一人一人が感じ取った真実!見てやって下さい。ただ一つの気がかり、それは、本当なら男二人でやらなきゃならない主役を、男と女でやってるってこと。部員構成の限界だ。こればっかりは、勘弁です。ご容赦です。