ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

見くびっちゃいけないぜ!高校演劇

2012-12-31 17:36:03 | 地域文化

例えば、演歌ショー公演22回。食育子どもミュージカル『アーダコーダと魔女ナンダ』公演20回(東京公演:夏・冬計6回公演含む)。定期公演『朧の森に棲む鬼』2回。大会作品『壁20XX』地区大会、県大会各1回。それに校内公演『ぼくんち』と『超・正義の人』各1回。締めて48回の公演!ここには学園祭とか新入生オリエンテーションでのダンスなどは入っていない。校内公演を除けばすべて校外に出ての公演だ。均せば週に1度の公演ってことだ。

こんなことが高校演劇部で何故可能か?驚くべきは、まずは高校生の能力だ。一つの公演をぶっ通しでやるわけではない。時にこちらの台詞を覚えつつ別の公演をし、忘れた頃に次の公演が待っている、もちろんその間装置作りも衣装製作も入ってくる。大会の翌日に演歌ショー、その3日後に子どもミュージカル、なんてこともある。大人だったらとてもじゃないが、無理!ってスケジュールも高校生はさらりとこなしていく。見くびっゃいけないぜ!高校生!!ってことだ。

次に顧問だ。これだけの公演を組むには、作品制作はもちろん、公演先との交渉、当日の装置・道具の移動等山積みの仕事をこなしていかなくてはならない。部活動だけやってるわけじゃないから、授業や生徒指導の仕事もある、その通りだ。でも、この言葉で自ら武装解除していないか。学校によって事情が違うことは当然ある。学校の理解も異なる。でも、結局はやる気しだいだ。顧問のやる気を見くびっちゃいけない!

他にもある。地域の協力だ。頑張って良い作品を上演し続ければ、小・中学校、地区コミセン、老人介護施設、みんな心待ちにしていてくれる。地域の人たちは高校生がどんどん飛び込んで来るのは大歓迎なのだ。すぐれた舞台でなくてもよい。高校生が精一杯演じきれば、きっと感動が広がる。演歌ショーはいつだって涙、涙のお別れになる。地域の期待、もっと信じてよいことだと思う。

そう、ここまでやるかどうかは別にしても、高校演劇の力はもっともっと信じて良い。今できていることで満足しちゃいけない。それは生徒も顧問も地域も見くびることなのだから。


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年納めダンスレッスン

2012-12-26 22:20:29 | 教育
 本当はダンスなんて踊ってる時じゃないんだ。1か月先には校内公演が迫ってるわけだし、年末は明日で稽古は終了。1月は荒天でどれだけ稽古できるかわからないから、基礎トレだって手抜きして校内公演の稽古に当てたいところだ。でも、どうしてもこの時期、ダンスをチェックしておきたかったんだ。3年生が抜けて1、2年生だけの新チーム、そのスタートにかなり崩れかかってたダンスを立て直したいって思ったからだ。

 これまでのチームは3年生がたったの4人、しかもそのうち3人が男ってこともあって、どうもダンスのレベルを高く保つことができなかった。2年生があまりダンスが得意でないってこともあったし、練習も嫌いじゃないんだけど、一つ一つ誤りを正していくという丁寧さが欠けていた。それにあの公演の多さだ。いつもいつも追いまくられてね、きっちりチェックする時間もなかった。その結果が各人気ままな振りと適当な動きになってしまって、とても見ていられない状況になっちまったってわけ。そのくせ、2年生には、自分はできる、なんて謂われなき自惚れなんかもちら見えてたから、これはいかん!正しいダンスをここらで確立せねば、置農ダンスは滅びるぞ!とまぁ、かなりの危機感を持っていたわけだ。さらに、ビデオで自学自習に励んできた1年生が目を見張る上達を示してもいた。忙しかった今年は、1年生にはビデオを渡して、家で見て勉強しなって、もうほったらかしもいいとこ。なのに、上手い!?

 こりゃ、2年生に、君らの実力はこの程度よ、1年生の方が上手いのよ!って面と向かって突きつけてやらなくちゃね。とてもじゃないが、外で見せたりできないって謙虚な気持ちを、たたき込んでやらなくちゃ。新チームになった今こそその季節だ!って決めつけて、冬休みに入ってからは毎日2時間近いダンスレッスンを行っている。そう、上手な1年生を前に立たせたりして、2年生の意欲に火を付けようとしたりしている。ただねぇ、元々ダンスが得意じゃないからね置農演劇部員、どれが上手いだか、とこがダメなんだか、わからないわけよ。ともかく自己流に過ごしてきちまってるから。そこが経験不足の悲しいところなんだな。沢山良いもの見ていれば、どんな動きが切れがあるのか、リズムに乗れてるかどうか、無意識のうちに判断できるはずなんだ。ビデオを見てもそうだ。ビデオの先生の動きと自分の動きの差がわからない!ああ!と゜うしたもんかい?こやつらを?

 って思い悩んでいたら、ぴったし卒業生が踊りに来てくれた。やったぜぇぇ!それも2人も!どちらもダンス大好き少女?って歳じゃないか、うち1人は大学の演劇コースで学んでいるバリバリだ。さっそく、2人を前に立てたり、2人だけで踊らせたり、チェックさせたりして、びっしりレッスンしてもらった。

 これは効くよぉぉ!尊敬する先輩だしね、演劇やダンス勉強中の現役だしね、もう、見るからに違い歴然!いくら鈍感な部員たちでも、自分たちの今までのダンスはとてもとてもダンスなんて言えないってことを痛感したようだった。一曲につきわずか数回のレッスンだったけど、確実に上達したな。まだまだ合格ラインまではほど遠いけど、間違いなく上手くなった。それ以上の収穫は、上手く成りたいって思いがほとんどの部員にしみこんだことだった。例外は野郎どもだけど。練習時間が終わった後も居残りして稽古してるのが何人もいたからね。こうなると上達するんだ。お手本見て、意欲高めて、上を目指して努力する、このひたむきさが欠けていたんだよ、今年のチームには。適当なところで、まっいいやって奴が多すぎたんだ。だから、演技も上手くならない、歌も上達しない、お芝居も好きにならない、これでいいものできるはずはないじゃないか。

 とても大切なことを気付かせてくれた卒業生たち、今度は新年開始の稽古に、男たちも集めてレッスンにきてくれるってことになった。すぐれた先輩、良い刺激、それで目覚めた部員たち、一時は、勝手にせい!ってほうり出したいくらいの連中だったけど、これなら子どもミュージカルの新作もしっかり書いてやらなくちゃって思ったよ。



 



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東京公演無事終了

2012-12-16 17:06:55 | 演劇
 二泊三日で4回公演、きついスケジュールだったけど、誰一人故障者もでず、最後の杉並では、これまで最高の出来で締めくくることができた。

 行く前は、感染性胃腸炎が出て急遽代役を立てたり、直前二日間の稽古が修学旅行明けの2年生のさぼりでまともに出来なかったりと、不安だらけ、不満一杯の見切り発車だった。しかも、引率メンバーが大きく代わり、経験者は僕だけって苦しさ。さらにさらに、紅大豆本舗やらえき・まちグループ、作物班も販売部隊として大挙同道、40人を越す大編成、いやはや、無事に終わって良かった。

 公演会場によって反応はまちまちだったけど、概ね評価は良好、来年もぜひに!という言葉をすべての会場でいただけた。特に、すぐに感想文集を仕上げて手渡してくれた成瀬中央小学校の5年生からは、来年も見たいって声をたくさん寄せてもらった。嬉しいね。杉並の学び支援グループの方からは、来年はぜひ「座・高円寺」のホールでやりましょう、って。本当かよ?!「座・高円寺」って言ったら素晴らしいお芝居がたくさんかかる憧れのホールだ。これは何としても来年も行かなくちゃ!でも、僕の出番は今年限り、さて弱ったぞ。そうか、杉並だけ行けばいいわけだ、って、来年も行く予算つくかどうかまったく目途が立たないってぇのに。

 だいたい東京公演5年間も続けられたってことが奇跡に近いんだ。まあ、あまり欲張らずに、まずはよい作品を仕上げることに専念しよう。精一杯努力していれば、どこかで声をかけてくれることもあるだろう、きっと、多分、もしかして。新作の完成は3月の末。そこまでは僕が責任を持つことになっている。これまで以上に面白い作品を仕上げよう。

 
 今更だけど、公演旅行って部員を育てるなぁ。ぎりぎりのスケジュールの中で、宿泊しながら公演し遂げて行く、一人一人が自分をコントロールして行くことが求められる。周囲の目だって地元とは違う。今回はそれに紅大豆本舗なんかの置農生が見守っているってプレッシャーもあったから、しっかりしなくちゃって気持ち強かったんだろう。他人の目に晒されるってことが人を逞しくして行くってことなんだな。そう、だから高校生は外に出さなくちゃいけないんだよ。地域に飛び出せ!置農生ってことだ。

 公演には東京近郊に進学している卒業生もたくさん来てくれた。これもとても良い刺激になったと思う。都会に出て楽しく頑張っている先輩の姿を見て、部員たちも将来について幅広く考えることができるに違いない。

 年々厳しくなるスケジュール、歳とともにつらく成っていく?かと思いきや、疲れをほとんど感じることなく終えることができた。ただ、昨年までだと、行き帰りのバスの中とかホテルでとか台本書いたり文章書いたりしてたんだけど、それが出来なくなった。てのは、やはり気力の衰えなのかもなぁ。

 画像は、本町田小学校が作ってくれた大きな垂れ幕と、なんとサインを求められた照れている部員の様子です。


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出発!東京公演旅行

2012-12-12 22:03:04 | 演劇
 明朝5時!出発だ。早ぇぇぇぇ!3時半起きだよ。昼頃町田に着いて、14:15最初の公演は鶴川第2小学校。800人近くの児童のいる学校だ。なかなか学力レベルも高くて、言葉遊びなんかにも鋭く反応してくれるので、やり甲斐が有る反面、油断は禁物だ。熱心に見てくれる子どもたちだから、ここで受けなければ、後はもう!・・・・・・・・・・・・・・

 明後日は2校で公演して阿佐ヶ谷に移動。最終日、杉並第四小学校で打ち上げという日程だ。こちらは小学校主催でないので、果たしてどれだけお客さんが集まるか、そっちの方がかなり不安だ。昨年はすでに冬休みに入ってしまったたために、子どもはほとんど集まらず、受け入れグループの大人たち中心の観劇だった。去年の評判が少しは子どもたちやその保護者に伝わっているといいのだけれど。いずれにしろ、この公演で『アーダコーダと魔女ナンダ』の校外公演はすべて終了する。ビデオも撮ってくる予定なので、YouTube楽しみにしていてほしい。

 それにしても、続いたものだよなぁ!5年目だよ、東京町田公演も。皆さんの応援があったればこそだ。県や学校やいろんな方たちが、演劇部食育ミュージカルの東京行きを支えてくださった。有り難い!始まった当初は、取りあえずやってみよう、だったのが、せめて三年間は続けようになり、今年もなんとかとつながって、とうとう5年目だもの。バス移動、宿泊は青少年の家という貧乏旅行でも、掛かる経費は100万近く、どう考えたって田舎の農業高校で負担しきれる額じゃないんだ。校長や教頭は、置農の目玉だからと頑張ってくれるし、町作りのNPOなんかもこの公演をきっかけに都会との交流を進めたいと手を貸してくれた。もちろん、地力でも資金集めに力を注いだ。某銀行の支援プログラムとか、県青少年育成県民会議のアイディアプランコンテストとか、様々手を打って舞台制作、公演資金をかき集めた。とは言っても、自助努力には限度がある。結局は、置農演劇部を愛してくださる皆様の応援が決め手になったわけだ。

 東京公演を目前に部員たちも燃えている!といいたいところなのだが、どうも今ひとつ盛り上がらない。やっぱり2年生中心チームというのはどこか締まらない。公演直前の二日間も全員そろうこともなく釈然としない見切り発車となった。本番はいつも通りそこそこに仕上げてくれるとは思うのだが、そのそこそこ感から抜け出せないってところが、このチームの限界だったかな。

 この公演にどれだけ多くの人たちが力を貸してくれたか、どれだけの人たちが期待して見守ってくれているか、何度も何度も話して聞かせたのだが、果たしてどれだけ心に留めてくれたろうか?5年間も続いてるいると、ごくごく日常のスケジュールになってしまうんだよな。初回の時のような、すっごぃ!東京で公演なんて!!!!という感激はとうに失われてしまってるからね。修学旅行の部活版みたいに思ってるんじゃないかな。

 たかだか高校生の舞台、そんじょそこらの演劇部、そんなありきたりの君たちをここまで応援してくれるのは何故なのか、ってこともっともっと考えてみて欲しいものだ。


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今年二度目の東京公演

2012-12-06 22:36:31 | 演劇
 食育ミュージカル『アーダコーダと魔女ナンダ』12月東京公演の日程が決まった。まずは告知だ。

 13日 14:15 開演 町田市立鶴川第二小学校
 14日  9:30 開演 町田市立本町田小学校
      14:00 開演 町田市立成瀬中央小学校
 15日 10:00 開演 杉並区立第四小学校
     
 続いたもんだ!!今年で5年目だもの。最初は1年だけでも、って始まった東京公演、せめて3年間はとなり、なんとか今年も、とつながって、とうとう5年目だ。田舎の農業高校演劇部が東京で5年間も公演を続けてるなんて、絶対凄いと思う。どうですか? そろそろマスコミとか町田市とか杉並区とか、目付けてくれてもいいように思うんだけど。

 たしかに運に恵まれた。なんたって金のかかる東京公演だから。大型バスと4トントラックで二泊三日、100万近い経費がかかるんだ。これをなんと5年間も捻出できたってことだから。県や学校の関係者の頑張りのお陰だな。本当にありがたいことだ。でも、やっぱり内容が面白かったんだと思う。詰まらなけりゃ、引き受けてくれないもの。毎年毎年、町田の小学校じゃ大歓迎で迎えてくれる。その熱い思いが東京公演を支えてくれたんだと思う。

 今年は、演劇部全員の他、稲作班2名、えき・まちグループ4名、それと紅大豆本舗7名が同行する。置農の農産物を強力に販売、アピールしてこようとの目論見だ。町おこしNPO綾プロジェクトの職員も参加する。食育ミュージカルの公演が川西と東京都の新たな結びつきに発展する足がかりになりそうだ。

 今年こそ、町田市の担当者にも見てもらいたいものだけど、どうだろう?地方公務員って守備範囲を超えようとはしないからね。それはともかく、東京の皆さん、お待ちしていますから。

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