薪作りがようやく完了した。5月に森林組合から180cmの原木4棚が届いてから、なんと6ヶ月!もちろん、ぶっ通しで作業したわけじゃないが、かなりの重労働、長時間労働だった。以前は近隣のリンゴ農家から出る伐採木や建築廃材をもらって刻んでいたんだけど、、如何せん時間と労力、もう限界!だって、米の作業が終わると雪が降るまでの間、いや年によっては、雪に降り込められてからも、丸鋸回してなくちゃなんなかった。これはもう無理!ってことで、ここ数年、後ろめたさを堪えて出来合いの薪を購入してきた。ところが、去年の長い冬!薪代は一気に高騰、さて、どうしたものか?と悩んでいたら、米沢地区森林組合から薪原木販売のお知らせが届いた。かなり割安だ。購入の薪の三分の一の価格。ただし、長さは180cm。てことは自分で刻まなくちゃならない。
これまでのように丸鋸で切ってから割るってことを考えたが、原木一本の重さが馬鹿にならない。あっ、これ続けたら絶対腰やられる!4棚(1棚は高さ150cm*幅180cm)もあろんだ、原木の山見ただけで、完全に腰が引けた。じゃあチェーンソーか?でもなぁ、家のチェーンソー切れないし、すぐエンストするし。悩みに悩んだ。いくら不調の機械でも、お払い箱にするって勇気がいるんだ。それで、もしかしたら復活してくれるかと修理にも出してみた。でも、やっぱりダメ!仕方ない、いっちよ買っちまうか、てことでタナカのエンジンチェーンソーを購入した。これが思いがけないすぐれ物で、一本切るのに数秒!おい、数秒だぜ、数秒!!たまの休みの午前を何回か費やしただけで、薪の山は45cmの薪に変身した。これで最低限ストーブで燃やせる、安堵!
でも、今年かせいぜい昨年秋の伐採だろ、水分抜けきってないんだ。湿った薪は燃えにくくて火力も上がらないし、何より煤やタールが大量に出てストーブや煙突を痛める。やっぱり割らないと!薪は半割でもなんでも割ってやると一気に乾燥する。夏の暑さに当てて少しでも水分飛ばして使いたい。でも、この大量の薪だ!できるか薪割りなんて。
寄る年波を考えると斧を振るえるのだって時間の問題だ、ここはもういっちょ機械力の導入か?薪割り機を買うか買わぬか、それが問題だって悩み続けてネットでいろんな機種の比較検討にうつつを抜かしていた。でも、もしかして、斧にだってすぐれ物があるかもしれない。ムサシなんかで偉そうに飾られてる奴、あんな大きな面してるんだから、きっとすぱっすぱっと割れるじゃないか?それに、なんでも歳のせいにしちゃいかん!それが老化の源だ!って自分を叱咤してご大層な斧を買うことを決めた。
ここでもまた、悩んだねぇ、いろんなメーカーあるんだ。各国ごとに老舗メーカーがある。そりゃそうだ。つい数十年前まで人々は薪で暖をとっていたわけだから、薪割り斧は必須アイテム。切れ味の確かさと堅牢性を競って改良に改良を続けてきたはずだから。最終的に選んだのはグレンシュフォッシュ・ブルークスっていうスウェーデンの会社の斧だ。決め手は、まずは見かけ、
でも、一番大きかったのは、取扱業者のホームページに出ていたこの社の斧に掛ける意気込みみたいなものだったな。斧には一歩一本それを手がけた職人のイニシャルが刻印されている。我が家に届いた物にはTTとあって、これはトビアス・テェリンって職人が鍛えたものなんだそうだ。
くる
さらに、写真に見ての通り、本が付いてくる。本には、グレンシュフォッシュ・ブルークス社のこだわりが随所に溢れている。社是があり、社史があり、製造工程の説明があり、全社員の集合写真まである。もちろん、斧の使い方や薪の切り方、乾燥法、保存方法は微細にわたる。これでもかと言わんばかりのこたわりの精神。わずか23人の会社だからこそできることとも言える。って書いてみて、改めて23人って数字に驚いた。たったこれだけの人数で世界を相手に仕事ができる。薪割り斧などという有る意味隙間産業だからとも言えるが、それにしても凄い。
さて、問題は使い勝手だ、切れ味だ。利用者のコメントのようにすぱっすぱっととか、女でも楽々とはいかない。特に節の有る薪では相当手を焼く。何度も打ち込んでついに諦めた場合も少なくはない。でも、あれだけの薪をともかく割り通せたってことが切れ味の良さを物語っていると思う。半日薪割りをしても翌日身体の節々が痛む、なんてこともなかった。それだ無駄な力が入らず作業ができたってことだ。そう、楽しみでさえあったからね。
使い勝手がよい、だけじゃなく、なんかそれを持つことで誇らかになり、それを使うことが喜びになる、それがすぐれ物っていうんだろうな。
これまでのように丸鋸で切ってから割るってことを考えたが、原木一本の重さが馬鹿にならない。あっ、これ続けたら絶対腰やられる!4棚(1棚は高さ150cm*幅180cm)もあろんだ、原木の山見ただけで、完全に腰が引けた。じゃあチェーンソーか?でもなぁ、家のチェーンソー切れないし、すぐエンストするし。悩みに悩んだ。いくら不調の機械でも、お払い箱にするって勇気がいるんだ。それで、もしかしたら復活してくれるかと修理にも出してみた。でも、やっぱりダメ!仕方ない、いっちよ買っちまうか、てことでタナカのエンジンチェーンソーを購入した。これが思いがけないすぐれ物で、一本切るのに数秒!おい、数秒だぜ、数秒!!たまの休みの午前を何回か費やしただけで、薪の山は45cmの薪に変身した。これで最低限ストーブで燃やせる、安堵!
でも、今年かせいぜい昨年秋の伐採だろ、水分抜けきってないんだ。湿った薪は燃えにくくて火力も上がらないし、何より煤やタールが大量に出てストーブや煙突を痛める。やっぱり割らないと!薪は半割でもなんでも割ってやると一気に乾燥する。夏の暑さに当てて少しでも水分飛ばして使いたい。でも、この大量の薪だ!できるか薪割りなんて。
寄る年波を考えると斧を振るえるのだって時間の問題だ、ここはもういっちょ機械力の導入か?薪割り機を買うか買わぬか、それが問題だって悩み続けてネットでいろんな機種の比較検討にうつつを抜かしていた。でも、もしかして、斧にだってすぐれ物があるかもしれない。ムサシなんかで偉そうに飾られてる奴、あんな大きな面してるんだから、きっとすぱっすぱっと割れるじゃないか?それに、なんでも歳のせいにしちゃいかん!それが老化の源だ!って自分を叱咤してご大層な斧を買うことを決めた。
ここでもまた、悩んだねぇ、いろんなメーカーあるんだ。各国ごとに老舗メーカーがある。そりゃそうだ。つい数十年前まで人々は薪で暖をとっていたわけだから、薪割り斧は必須アイテム。切れ味の確かさと堅牢性を競って改良に改良を続けてきたはずだから。最終的に選んだのはグレンシュフォッシュ・ブルークスっていうスウェーデンの会社の斧だ。決め手は、まずは見かけ、
でも、一番大きかったのは、取扱業者のホームページに出ていたこの社の斧に掛ける意気込みみたいなものだったな。斧には一歩一本それを手がけた職人のイニシャルが刻印されている。我が家に届いた物にはTTとあって、これはトビアス・テェリンって職人が鍛えたものなんだそうだ。
くる
さらに、写真に見ての通り、本が付いてくる。本には、グレンシュフォッシュ・ブルークス社のこだわりが随所に溢れている。社是があり、社史があり、製造工程の説明があり、全社員の集合写真まである。もちろん、斧の使い方や薪の切り方、乾燥法、保存方法は微細にわたる。これでもかと言わんばかりのこたわりの精神。わずか23人の会社だからこそできることとも言える。って書いてみて、改めて23人って数字に驚いた。たったこれだけの人数で世界を相手に仕事ができる。薪割り斧などという有る意味隙間産業だからとも言えるが、それにしても凄い。
さて、問題は使い勝手だ、切れ味だ。利用者のコメントのようにすぱっすぱっととか、女でも楽々とはいかない。特に節の有る薪では相当手を焼く。何度も打ち込んでついに諦めた場合も少なくはない。でも、あれだけの薪をともかく割り通せたってことが切れ味の良さを物語っていると思う。半日薪割りをしても翌日身体の節々が痛む、なんてこともなかった。それだ無駄な力が入らず作業ができたってことだ。そう、楽しみでさえあったからね。
使い勝手がよい、だけじゃなく、なんかそれを持つことで誇らかになり、それを使うことが喜びになる、それがすぐれ物っていうんだろうな。