置農演劇部第10回定期公演『LOST SEVEN』が終わった!!!
そうだよ、びっくりマーク、三つ分だよ。大変だった。特に前日は。難航は予め予測できたことなので、前々日の金曜日夜からプラザを借り切って、準備に入ったんだ。金曜の仕込みはまずまず予定通り進行。うん、これなら、土曜日は午前中かせいぜい3時には明かり作りが終わって、リハーサル3時間、夜はゲネプロ。うんなかなかよいペースじゃ。
ところが、リハに入って思惑は大外れ!夕食まで2時間やって三分の一。うーむ!仕方ない。今日はリハで終わるか。まっ、明日、本番前3時間あっから、ゲネ、通せるか、って大幅にスケジュール変更しつつリハを続けた、が、が、が、進まない!終わらない!ついに残り30ページ分を残し、タイムアウト!しかもスタッフさんからは、打ち合わせ不足を強烈に指摘され、どうする!?どうする!?ゲネできない!どころか、本番だって開けられるかどうか?
部員たちを返した後、ってことは10時半過ぎ、顧問二人で緊急打合会。別に喰いたかなかったけど、場所借りるために特製醤油ラーメンかっ込みながら、徹底的に話し合った。舞台監督補助に顧問Nが入り、リハの進行は僕がやる。リハは何としても30分で終わらせ、残り2時間で、中抜きのゲネをやる。中抜きのゲネ、つまり、途中仕上がり度の高い部分や照明が変わらないところは、大胆に飛ばし、危ない所、不安な所をつぎはぎしながら、最後までともかく終わらせる。これってゲネって言うか?やり直し無しのリハってことじゃない。さらに、スタッフさんのために資料を作る。これは顧問Nが担当する。(顧問Nは家に帰ってからこれを夜中までかかって書き上げた)以上を1時間かけて打ち合わせた。
当日は、走りだけでストレッチも発声も中止。すぐに入念な打ち合わせを繰り返し、前日立てた緊急計画通り、なんとかかんとかゲネもどきをやり遂げた。で、本番!なんか、去年も同じことしたような気がする。後で卒業生に聞いたら、ゲネもどきも出来なかったって。うーん、この計画性のなさはどうだ!
なんでそんな綱渡りになるか?これはもう、大作主義の報いなんだな。しかも、去年の野田秀樹、今年の中島かずき、どっちも舞台回しがど派手なんだよ。転換はのべつ幕無し、消えるだとか、突如現れるだとか、爆裂だとか、もう、やたら動きが多いんだ。今年の場合、バトンの上げ下げが一番のネックだった。上下するバトンは3本、これを飛ばしたり、下ろしたり、いやはや忙しいこと、スタッフさんが切れるのも当然なんだ。それと照明。突如出現、突如消滅、これどうやるかって言ったら、紗幕を使って一瞬の閃光とかで出したり消したりするわけだ。ってことは、タイミングがめっちゃ難しい。これでやたら時間喰ってしまった。しかも、照明はまったくの初体験なんだから、これ、他の部活なら絶対やらない冒険だよ。でも、やっちゃうんだな、置農は!さらに、剣劇や殴り合いがやたらと多い活劇ってことは、音響がこれまた半端じゃないってこと。出ない、合わない、やりきれない!ってことで、ゲネもできない体たらくとなっちまったってわけ。
でもね、焦りに焦ってはいたけれど、絶対できるって確信はあったね。だって、置農演劇部にしても、菜の花座にしても、こんなこと年中行事だから。そんなこと年中行事にするな!それと、今の演劇部には、この程度の逆境は跳ね返せる力が備わってるって信じてたから。そうだろ、年間25回の公演こなしてんだからね。で、実際その通り、部員たちは見事成功させてくれた。もちろんミスはあった。でも、見てられないとか、途中で帰っちゃうとか、ふて寝するとか、そんなことは全然なかったから。
さて、今回の公演の成果は何か?1)役者がぐーんと伸びたこと。発声も姿勢も表現力も一気に2段階くらいアップした。2)スタッフ力の飛躍的向上。だって、あの衣装でしょ、あの装置でしょ、あの照明でしょ、あの音響でしょ、これ絶対、高校演劇トップクラスだと思うな。何度も言うけど、やっぱり舞台なんだよ、本番なんだよ、力付けるのは。3)みんな芝居が今まで以上に好きになったこと。この1ヶ月休み無し!土日は朝から晩までって活動続けられたんだから。さらに、公演の翌日の今日も休養日なし。明後日からの子どもミュージカル公演のリハやってるんだから、好きでなきゃ、楽しくなくちゃ。次、4)顧問Nが初の演出を成功させたこと。彼女、生活すべて犠牲にしてたから。そして、5)全員が大きな感動をしっかりと胸に刻み込んだこと。苦労の大きさが、感激の大きさにつながる、まっ、よく言われることだけどね。
おっと、最後にもう一つ、演劇部の総合力が確実にアップしたってこと。ゲネやらなくても、稽古通りできるって凄いよ。これが伝統ってことなんだろうね。でも、ゲネはやらなくちゃいけない!甘えるな、部員の力に!!