ついに、一週間前だよ定期公演『キル』。やっと、照明プランを仕上げて今日フレンドリープラザとの打ち合わせが終わった。
なのに!せりふが入っていない!なのに!衣装が出来ていない!なのに!ファッションシーンが完成していない!なのに!動きが決まっていない!なのに!小道具できてない!なのに!装置未だに作ってる!なのに!なのに!なのに!・・・・・・・・
だから!昨日から特別稽古に入った。土日は朝から晩まで一日中。平日は夜9時までの稽古延長だ。さて、それでも、果たしてどこまで行けるものやら?なんて、僕が不安を口にしちゃいけない。これまでもいつも、ぎりぎりのところで大逆転を決めてきた置農演劇部なんだ。今回だって、きっと、成功する!絶対に、上手く行く!!大丈夫最高の舞台に仕上がる!!!まずは、信じるところから始めよう。
こんなやたらな稽古しなくて済めば、それに超したことはない。何より保護者には大きな迷惑だからね。だって、晩酌だってできないじゃないか。でも、このめちゃくちゃな公演前特訓、これが、意外と効くんだよ。たかが一週間足らず、数時間の延長がなんになる?って疑問に思う人もいるかもしれないが、この一週間の追い込みで、舞台は一気にそれらしくなってくるものなんだ。もちろん、役者もぐぐっとレベルアップする。部員の連帯感も強固になる。
どうしてだろう?それは、多分、切迫感ってものが生み出す力なんだと思う。謂わば、火事場のくそ力ってやつ。日常生活を犠牲にして、何から何まで芝居に集中することが、異様な高揚感を生み出す。それに、連日の稽古の疲れがたまりにたまって、精神のバランスが狂ってくると、日頃怠けていた神経や頭脳や肉体が極度に張りつめて、思っても見ないような演技を引っ張り出すんだ。一種のお祭り効果とも言えるかな。一体感、高揚感、飛翔感。
9時まで稽古、家に帰れば寝る間も惜しんでせりふの暗記、授業中に出れば教科書の下には台本広げ、いやいや、台本しか出さねえって奴だっているな。もう、100パーセント演劇漬け!こんなことしても、誰一人体調を崩す部員がいないっていうことも、人間てものの不思議な力だ。こつこつやるのも大切だが、羽目を外して一気に突っ走るってのも、重要だ。
さあ、あと4日間、この特別稽古を無事乗り越えられたら、絶対、素晴らしい舞台にたどり着ける。だから、頑張ろう!って、気合い入れなくちゃならないのは、実は僕なんだけどね。
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