先月27日にNBC NEWSが、イラク情勢を内戦と規定する決定を発表。ロサンゼルス・タイムズなどの有力紙が内戦という表現の採用を相次いで明らかにした。
そんなニュースをその数日後に耳にした。Yahoo!NEWSで調べたら、Linda Feldmann記者(The Christian Science Monitor誌)が11月30日付けで書いた記事を読むことができた。
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Is Iraq a civil war? Scholars say yes. Media debate it.
WASHINGTON - Bit by bit, the mainstream media are referring to the war in Iraq as a "civil war" in news coverage. NBC News took the leap on Monday. The Los Angeles Times and The New York Times have made the switch. Other news organizations are still using "sectarian conflict" or "on the verge of civil war," but are actively debating using the more loaded term, which the Bush administration still eschews.
Most scholars who study war view the Iraq situation as a civil war; the only debate is when it became one - in 2004 when the US transferred sovereignty to Iraqis, or early this year when the bombing of a Shiite mosque in Samarra sparked a wave of sectarian violence that continues? Academics cite the standard definition of civil war: groups from the same country fighting for political control, and a death toll of at least 1,000. A majority of Americans view the conflict as a civil war, polls show.
The debate over terminology seems to have sprung from the latest surge in sectarian violence, and perhaps from a greater sense of freedom among US media, after the November elections, to call the situation as they see it without being accused of political bias, analysts say.【イラクは内戦か。研究者はそういっている。メディアは論戦中】
ワシントン-アメリカの主要メディアは、イラクの戦争をニュースで「内戦」と定義して報道し始めている。NBCニュースは、月曜日(11月27日)にこの立場をとった。ロサンゼルスタイムス誌とニューヨークタイムズ紙も既に(「内戦」に)変更済みである。その他のニュース組織(新聞社、放送などの報道機関)はまだ、「分離独立主義者によるconflict(戦闘)」または、「内戦寸前」という言葉を用いている。しかし活発に、より心配な(深刻な)用語を使うかどうか討論している。そしてそれはブッシュ政権が今なお、使うことを控えている語である。
イラクの戦争状態を研究している多くの学者は、この状況を「内戦」と見なしている。論議されているのは、それがいつそれ(「内戦」)になったかである。アメリカがイラク人に主権を返還した2004年か、それとも、現在までも続いている、分離独立を求める波(連続?)のきっかけとなった、今年初めの、シーア派のモスクの爆弾攻撃か。学者の規準では、内戦の標準的な定義は次の通りである。同じ国の中で、ある集団が政治的な支配を求め戦うことであり、少なくとも死者が1000人を越えること。アメリカのマジョリティーはこの紛争は内戦と見なしていると世論調査は示している。
(イラクの状況を示す)用語をどうするかという論争は、最新の宗派対立暴力の急増から、そして11月の中間選挙後、アメリカメディアが以前に比べてより自由に報道できる雰囲気からわき起こったようである。政治的バイアスのない、メディアが見たままを報道できる状況であるとアナリストは述べている。(全英連参加者拙訳)
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あんまりいい日本語じゃないな。。。
内戦という用語を使う雰囲気になったのは、選挙でブッシュ共和党がぼろ負けした結果、マスコミがより見たまま、聞いたままを報道するようになったからだという。やはり、アメリカみたいな国でも戦時の政治批判は難しい。また、権力批判も難しいことがわかる。選挙結果で対立政党が上下両院で多数を得た。この結果報道がが主張を明確にできるようになったのだとしたら、今度は対立政党が政権を取った場合、やっぱり批判することは難しいことになる。第四権力であるマスコミでも、大統領・議会という政治権力に対しては、苦戦をするということなのだろう。
そんなふうに感じた記事だった。