呪いや祟りから都を守る陰陽師の学校であり省庁ー《陰陽寮》が政治の中心だった平安時代。呪術の天才と呼ばれる若き安倍晴明は陰陽師を目指す学生とは真逆で、陰陽師になる意欲や興味が全くない人嫌いの変わり者。ある日晴明は、貴族の源博雅から皇族の徽子女王を襲う怪奇現象の解決を頼まれる。衝突しながらも共に真相を追うが、ある学生の変死をきっかけに、平安京をも巻き込む凶悪な陰謀と呪いが動き出す-。
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陰陽師Øは前日譚
「陰陽師」、映像作品としては、’01年「陰陽師」、’03年「陰陽師Ⅱ」で、安倍晴明を狂言師・野村萬斎、バディー(で、いいのかな)の源博雅を伊藤英明で描いたものがある。本作は、主人公安倍晴明の学生時代を描く作品である。
エンタメ性の高い作品として期待していた。色々なくたびれは楽しいことに接すると減少すると思うからだ。
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山﨑賢人 as 安倍晴明
両親を眼前で斬殺され孤児となった。そんな晴明を引き取り、育ててくれた陰陽博士加茂忠行に恩義は感じているものの陰陽師は目指していない。
晴明はある学生の死の濡れ衣を着せられてしまう。
染谷将太 as 源博雅
晴明のバディーである博雅は、晴明の窮地を救うために、行動を共にする。
奈緖 as 徽子女王
本作のヒロイン。博雅にこころを寄せている。
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ものがたり・登場人物は、現実世界と、呪により作り出された非現実世界を行き来する。晴明、博雅、徽子が存在している世界が、どちらか分からないと、見ている観客が迷子になると感じた。
晴明のいる場所も、彼の両親を殺害した仇敵のことが出てくる普通の夢なのか、それともさらわれた徽子を探しているつもりの非現実世界かわかりにくい。学生の死、晴明の両親を殺害した者の正体に辿り着くまでに、ちょっと手間取る作品だと思う。なお、ものがたりのラスボスは〇〇である。
・・・なるほどねと感じた。
ちょっと間違えると、「夢オチ」のようになる筋書きだ。
博雅役の染谷将太... いかにも臣籍降下した元皇族らしい。徽子女王役の奈緖と合う。
帝(村上天皇) 役に板垣李光人。この人は現在emergingである。
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《残念》
はじめに《僕》はあまりよくなく感じたところ。
セリフがほぼ現代語。ちょっとやり過ぎだと思う。背景、衣装、ものがたり世界を作る上で、一工夫あれば。(文中敬称略)