ミッションスクールに通う高校生のトツ子は、幼いころから人が色として見えている。ある日、古書店でとても美しい色を持つ美少女、そして音楽好きの少年と出会ったトツ子は、彼らとバンドを組む。 |
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高校生の日常を描く群像劇
日暮トツ子
人が色で見える。
・・・共感覚?
まじめでいい子。ややどんくさいところもある。
作永きみ
トツ子と同じ学校の生徒。極めて優秀な人物。でも高校を退学する。
やめたことを同居の祖母に言えないでいる。
学校をやめたことを悔やんでいる。
影平ルイ
きみがバイトしている書店で、彼女がギターを弾くことを知る。
離島在住。母は診療所医師。医師になることを期待されている。それを自覚している。
3人が音楽を通して出会う。バンド活動を通して自分の課題や苦しさに向かい合い、前に進む姿を描いている。
悪い人が出てこない。でも、三者三様の壁・困難さは、見ていて少し苦しくなる作品。
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ムリがあるなあと感じたこと
トツ子
共感覚をものがたりの主人公に「個性」として加える。悪いことではない。でも、作品タイトルほどには、訴えかけるものは感じにくい。
きみ
学校を退学する。保護者・親権者が知らない。生徒の独断で退学は、無理な設定だ。
ものがたりが(おそらく)3年生1学期から卒業式までの時間なので、長期家出という設定もできない。だから退学なのだと思うけど、ここは一ひねりほしい感じがした。
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色彩は印象的だ
アニメ作品の色彩で過去印象に残っているものは、、、
「サイダーのように言葉が沸き上がる」(’21-07-28)
「かぐや姫の物語」(’13-12-05)
色合いが穏やかで、パステルカラーに近いけど... 後者に近いかな。
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実験的(?)な作品だ
フィナーレに続くライブ(聖バレンタイン祭)シーンは、僕は長すぎと思えた。いくつかのエピソードも、中途半端な気がした。きちっと詰めれば、1時間以内のものがたりになりそうである。なお、上映時間は100分である。
・・・じゃあ、なぜこのものがたりができたのか。
ちょっとわからない。
1か5に分かれる作品だろう。